テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
『君は、死んだ魚の目をしてるね』
ある日、お父さんだと思う人にそう言われました。
それから僕は、『死んだ魚の目の子』と呼ばれるようになり、
いつしか僕の名前は変わっていました。
ガヤガヤガヤ
「おはようございます…」
教室に入る時、僕はできるだけ小さな声で足札をして
ボロボロの机に座りました。
机には僕の名前と悪口が書いてあります。
でも全然辛くないです。
だって僕は
死んでるから
そして僕の机には、たまに花瓶が置いてあります。
授業の前には退かすのですが、
次の日の朝には僕の机に戻っています。
こんな僕に贈り物をくれる人にお礼したいです。
「おい!」
僕を呼んだのはトモダチの柚田君です。
柚田君は僕の机に落書きしたり、僕の物隠したりするので
正直嫌いです。
あと女子も嫌いです。
悪口言ったり僕の机を蹴るので
柚田君より嫌いです。
学校が終わると僕は家に帰ります。
家には遊び疲れた母が寝ていて、
父はずっと前に旅立ちました。
母はよく
「お父さんじゃなくてあんたが死ねば良かったのよ!」
と言って来ます。
父が居なくなってからずっとあんな感じなので
父には速く戻って来てほしいです。
夜ご飯は僕、一人で食べます。
母はぎゃんぶる?で忙しいので夜ご飯は僕が作って母に振る舞います。
母は僕のご飯を捨ててしまうので
いつかもっと美味しいご飯を作って母に食べさせてあげたいです。
僕は洗濯ネットを布団代わりにして寝ます。
敷布団にはカーテンを使います。
これで僕の1日は終わりです。
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!