テラーノベル
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밀크 𐙚⸝⸝꙳
※後半、内容がシリアスになっています。
暗い雰囲気が得意ではない方は、読むことをやめることをお勧めいたします。
ご注意下さい。
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そこにいたのは紛れもなくあの日死んだはずだった母親だった。
最後に見た顔色の悪く汚れた顔とは違う。
血色がある優しい笑みをこぼすあの時の母親がそこにいた。
莉犬「どう…して、」
莉犬「死んだんじゃないの、、」
母「何をボケてるの莉犬笑」
母「お熱で変な夢でも見たの?笑」
なんてとぼける姿は、あの時と変わっていなくて。
それが余計に自分の胸を苦しめた。
ころん「莉犬くんの体診てあげて下さい」
ころん「なんか、弱いみたいで」
母「あら、まだ治ってなかったの?」
母「少し大きくなったら大丈夫だと…」
父「まぁ、そういう時もありますよ笑」
父「私もよくやってしまいますから笑」
まるで、先ほどあったとは思えないほどに仲の良い2人。
思わず口から父親の話を出してしまう。
これは単なる嫉妬なのだろうか。
莉犬「お父さんは、?」
母「お父さん?忘れちゃったの、?」
莉犬「あ、ぃや、違くて…」
母「もう、亡くなったじゃない、」
母「莉犬どうしちゃったの?」
どうかしたのか聞きたいはこちらの方だ。
死んだはずの人間が俺の目の前に立っているのだから。
莉犬「だってお母さんはッ…」
莉犬「あの日ッ…お父さんとッ…」
るぅと「莉犬、?」
るぅと「この前莉犬両親は生きてるって、」
るぅと「だからきっと変な夢見たんですよ」
ううん。違うよるぅとくん。
俺はあの時初めて君に嘘をついたんだ。
母「ほら、るぅと君も言ってるよ」
莉犬「いやぁ、やめてッ」
莉犬「もうッ…期待したくないのッ…」
帰ってきて欲しい。
何度そう願ったことだろう。
神様は本当にひどい。
だって、お空に行く必要のない人まで連れてってしまうから。
お母さんは。
ううん、2人は。
ここにいて良かったはずの人間で。
ここにいるからこそ輝く人間で。
生きていればなんでも出来たんだ。
今だってきっと何人も、何十人も、何百人も。
何人もの人が2人に助けられていたはずだったんだ。
たくさんの人から感謝されて。
尊敬されて。
愛されて。
幸せにして。
笑顔にして。。。
きっと、これから沢山沢山やれることがあったはずなんだ。
俺なんかより、ずっと優秀で優しかった。
俺が…向こうに行けば良かったと。
何度、思ったのだろう。
ジェル「莉犬?一旦寝たらどうや?」
ジェル「寝ながらでも大丈夫ですか?」
ジェル「時間…あったらですけど」
母「私なら大丈夫よ」
父「私も。大好きな息子からの願いですから」
莉犬「嫌だッ…!帰ってッ…!!」
るぅと「莉犬、ダメでしょ!!」
ころん「まぁまぁ、疲れてるんだよきっと」
ななもり「こんにちは…?」
ななもり「どう、なさいました、?」
ななもり「私はここの室長のななもりです」
母父「こんにちは」
母「莉犬の母ですよろしくね」
父「ころんの父です、お世話になってます」
ななもり「そう…でしたか」
莉犬「せんぱ…ッ」
ななもり「すみません、お騒がせしました。」
ななもり「莉犬くん少し外に行こうか」
ななもり「気持ち落ち着けよう?」
ななもり「大丈夫ですかね」
母「えぇ、あまり遅くなりすぎずにね。」
ななもり「はい。ありがとうございます!」
ななもり「行こうか、莉犬くん」
莉犬「待って下さいッ…!!」
ななもり「ほら、行くよ」
強引に手を引っ張り先輩。
体調不良で、元から力のない俺には、先輩の手を振り払うことは出来なかった。
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ななもり「ごめん、莉犬くん」
ななもり「痛かった、よね」
寮室から離れた人影のない、静かな場所で、
先輩は足を止めてこちらを向いた。
ななもり「大丈夫、?辛くない?」
莉犬「大丈夫…げほっ、」
ななもり「辛かったね…ごめん」
ななもり「そこのベンチ座ろうか」
手を引いて少しずつベンチに腰掛けた。
莉犬「先輩ッ…ぐすっ、」
ななもり「なーに、莉犬くん」
莉犬「お母さんがッ…お母さんが…」
ななもり「うん、居たねお母さん」
莉犬「あの噂、嘘じゃなかったのッ…」
ななもり「…」
莉犬「なんとか言って下さいッ…なんとか…」
ななもり「ごめんね」
莉犬「ずっとずっと…そればっかりッ」
莉犬「ごめんねって」
莉犬「皆んなしてそう言うんだッ…」
ななもり「そう…だね」
莉犬「はぁっ、ぐすっ、げほっけほッ、」
莉犬「俺はッ…謝って欲しいんじゃなくてッ…」
莉犬「はぁーっ、ひゅッ、げほっ、」
ななもり「うん、わかるよ、知ってる」
莉犬「なのにッ…」
「助けてあげられなくてごめんね」
そう言う、近所のおばさん。
「引き止められなくてごめんね」
そういう、看護師さん。
「2人を救えなくてごめんね」
そういう、2人を担当したお医者さん。
「無理させてごめんね」
そう言ったるぅと君。
「ごめんね」
そう、謝り続ける先輩。
もう、これ以上見るはずないと思っていた未来だった。
この学校には噂がある。
それは、今1番会いたい人に会えるというもの。
それは今回の母親を例外とせず、亡くなった人もその中の一部であった。
実際、そういった例があってから、この学校は気味がられていて、そのニュースを目にした俺は興味を持ってこの学校には入学した。
そう言う人は少なくないと聞くが、中退する人も多数いるらしい。
会ってしまった時。
いや、会えた時。
それはもう、この世界では無くなってしまうから。
変えれなくなってしまうから。
この時間には終わりがあって、終わりがあるということは、会えなくなるということで。
もう2度と会えない世界から、人は避けるようになってしまう。
だから、怖くて学校を辞める。
わからなくもない話であった。
ななもり「お熱…高くなってる…」
ななもり「部屋…戻ろう?」
ななもり「俺、背負うから。」
莉犬「もう見たくないッ…見たくないのッ」
ななもり「莉犬くん…」
莉犬「俺はッ…ずっと生きてたいからッ…」
19_3年
この学校で、事故が起きた。
被害者はAと言う人物で、Aが会いたかった人はものすごく憎んでいた相手Bであった。
Bは、Aからのいじめに耐えられなくなり、
タヒ亡した。
警察の調べによると、それは自◯だったという。
1人静かな家で、旅だったと。
Aは謝りたくて、何度も何度も会うことを祈ったという。
謝っても取り返しがつかないと知っていたというのに。
謝れば、許してもらえる。
そんな気がしたらしい。
でも、、現実は違かった。
会いたかったBはあの頃とは変わっていて、
酷く虚な目に暗いオーラを放っていた。
Bは毎晩、Aの枕元に立ち。
恨み続けていることを言い続けていた。
そしてある日。
Aは亡くなった。
Aは事故タヒだったという。
雪の降る白景色に、真っ赤なインクを乗せて。
新聞にはこう書かれていた。
「タヒ人に口無し。」と。
ななもり「大丈夫、俺は君を守るよ」
莉犬「そうじゃないッ…」
ななもり「行こう」
ななもり「このままじゃ、君が持たない。」
それは10分にもならない短い時間だった。
莉犬「はぁっ、ひゅッーっ、」
喉からは風が走るような音がして、一気に胸を引き締めた。
ななもり「すぐ着くからね、大丈夫…」
先輩は、俺を背負って寮室に向かった。
すぎる風が寒くて、体に振動する揺れが気持ち悪かった。
莉犬「げほっ、ひゅーッ、ゲホッ、」
ななもり「すみません!!診て下さい!!」
そういう先輩の言葉を後にして、俺の視界は暗くなった。
最後に見た、母親の顔は。
酷く悲しそうに、怯えていた。
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