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ある
28
柘榴とAI

270
花子
水を飲ませてくれたエドガーに礼を言い、初めて部屋を見渡すと、やはり見たことのない部屋だ。
高級そうな家具たちの中でも自分がいるベッドがやけに大きく見える。皇太子が寝ていたベッドよりも大きいんじゃないか。
セツがキョロキョロと辺りを見渡していると、気だるそうにソファに座っていたイザーク(全裸)が半目でセツの名前を呼んだ。
「終わった気になってるだろ」
ドキ。
終わってないのか…? セツは表情を固くしてイザークを見た。イザークの呆れた表情を見るに、終わってない可能性がある。
セツは続いてエドガーを見上げた。
エドガーはセツと目が合うと苦笑しながら説明を付け足す。
「三日は仕事を寄越すなって上に言ってあるんだ」
「三日間お前は俺たちに犯されるってことだな」
三日…。三日?!
セツは驚き、咄嗟にほんの少し開いている窓に向かって駆け出した。
自分が裸であろうと三人の体液でぐちゃぐちゃであろうと関係ない。三日も続けられたら頭がおかしくなる。今命を絶とう。そうしよう。
後ろからエドガーが焦った声でセツを呼び止めたが、無視して窓枠に手をかけた。
……?
セツの体が動かなくなる。
窓枠を外して飛び降りようとしたのに、窓枠に手がかかったまま力が入らず動けない。
額に青筋が浮かぶほど精神力で体を動かそうとすると、左手の小指が震え出した。
小指に視線をやると、見覚えのない指輪が嵌められている。
セツは直感で、この指輪がセツを支配していると気付いた。
窓枠から離れる意志を示そうとすると体が動き、次に小指の指輪を外すために指輪に手をかけ力を込めた。
「ぐぬぬ」
しかし先程と同じように、指輪を外そうとすると上手く力が入らなくなり、ちっとも外れる気配がない。
そうこうしている間に後ろからエドガーに抱きすくめられた。
「無駄だ。自傷と指輪を外す行為を封印したアーティファクトなんだ。ほら、ベッドに戻ろう」
「アーティファクトって…そんな高価なものがどうして私の指に嵌ってるの?」
セツより20cm以上背の高いエドガーが、直立したままのセツをそのまま持ち上げベッドまで戻してしまった。
イザークがソファで頬杖をついたまま説明を始める。
「ああ、今までの買い物の中で一番高価だったな。隣国の王子が有名なアーティファクト収集家でな。古代の王族が気に入った奴隷に使っていた指輪だとよ」
神秘が大陸から失われて百年。魔法使いはいなくなり、魔石を使用した魔法器具の価値は年々増加している。
そんな魔法器具の原点と言われているのが古代の人々が使っていたアーティファクトだ。
現代の技術では復元不可能であるため、神秘の破片として、発掘された物の多くがその国の王族や貴族の美術品として管理されている。
そのアーティファクトを隣国の王子から買い取ったなんて、ハント伯爵が許すとは思えない。というかそんな財産を伯爵が保有していたかどうかも怪しい。
ベッドに戻され再びエドガーに組み敷かれている中、イザークが話を続ける。
「お前が勝手に自分を傷つける女だって知ってるから用意したんだよ。早々に役に立ったみたいで、喜ばしいことだな」
セツが自分を傷つけることを、何故ハント兄弟が阻止するのか理解できない。
整った眉を潜めると、上からエドガーが声を出さずに笑った。
「理解できないって顔してる」
「まあそうだろうな」
ハント兄弟が結託するように笑うから、セツは再びエドガーに犯される気配を感じながらも反論することにした。
「どうして私が私を傷つける事に、君たちが関与するの?」
イザークが当然のように言い返した。
「そりゃお前は俺達の物だからな」
セツは眉をひそめた。
「いつから私は君達の物になったの?」
今度はエドガーが許しを乞うように優しくセツの太腿を撫でる。
「セツ、ごめん。俺達は一番大事にしていたセツを他人に奪われて、傷つけられて、すごく後悔してるんだ」
「…意味がわからない。私は父上を殺した皇太子を絶対に許さない。地獄まで追いかけて、何度でも殺してやらなきゃいけない。それしか、もう分からないんだよ。邪魔しないでよ」
少し遠くでイザークが鼻で笑う音が聞こえた。
昔からセツを馬鹿にする時によく鼻を鳴らしていたから、彼の方を向かなくてもどんな表情をしているかは想像できた。
イザークがソファから立ち上がり、歩み寄ってくる。
エドガーに組み敷かれたままのセツの隣が、イザークの重みで沈んだ。
「エドガー、早くセツを犯せよ」
「言われなくても」
抵抗するセツの両腕をイザークがベルトでキツく縛る。
「やめてよ!こんな事して何になるの!」
暴れてみるも、エドガーの物がセツの秘部の小さな突起を擦り始めると、ジクジクとセツを煽り続けていたそれが弾けるように反応し、セツの腰が勝手に震える。
イザークがセツの頬を掴んで無理矢理顔を向けさせた。
「俺達がどんな思いでこの5年間を過ごしてきたか、お前に分かる日は来ないだろうな」
わかるわけがない。他人の心情など考えようとしたこともない。
イザークがセツの空色の瞳を見下ろしながら言葉を続ける。
「何も考えるな。何も理解しようとしなくていい。お前はただ、俺達の犬だって事を受け入れれば良い」
セツは犬じゃない。
でも、殺した皇太子もセツのことをよく犬として扱った。
セツが犬だとしたら、飼い主は皇太子だ。その皇太子はセツが自分の手で殺めてしまったから、目の前の男は自分達が新しいセツの飼い主だと言いたいのだろうか。
そう思っているうちに、エドガーの物が硬さを取り戻してセツの中に入り始めた。
「うぅ…!」
最初よりは辛くないものの、大きな異物感と全身を煽るような刺激にセツは堪らず呻く。
突然傍らにいたイザークがセツの口元に萎えた物を押し付けてきた。
「おい、こっちを見ろ。咥えろ」
セツはまだハント兄弟の言い分を理解していないし、受け入れた訳では無いが、口淫は腟内に出されるよりセツの負担が軽いことを知っている。
エドガーの抽挿で脚を震えさせながら、セツはかつて皇太子に強いられたようにイザークの物を深くまで咥えた。
裏筋に舌をぴったりと這わせ、唾液を出して滑りを良くさせる。
するとイザークが殺気を放ちながらセツの後ろ髪を思い切り掴みあげた。
「お前は本当に俺を苛立たせるのが上手だな。クソ野郎に仕込まれたか?今お前が咥えてるのは誰の物だ」
「うっ…ぐ、イザーク、の」
「そうだ。お前はこれから一生俺達の物しか咥えない。クソ野郎に仕込まれたことは全部忘れろ」
そう言い終わると、イザークはセツの頬にそれを何度か擦り付けた。
セツにはそれが、はしたなく屈辱的な行為に感じたが、同意を得てない男に犯されている最中だし、同意を得た性行為をしたことがない。男というのはそういうものなのかもしれない。
「カリを舌先でなぞれ」
セツは一生懸命イザークの指示に従って舌を動かしたが、エドガーがセツの浅い所を抉るように腰を動かすため、イザークの物を咥えたまま果ててしまった。
「あぁっ!」
イザークの物を噛まないように咄嗟に口を大袈裟に開くと、一際大きな声を上げてしまった。
口内に溜めていた唾液も口の端から零れてしまうし、散々だ。一人ずつにしてほしい。
「ちっ。おい、噛むなよ」
何とかイザークの物を舐め直そうとしていると、イザークがセツの後頭部を鷲掴みし、喉奥に大きな物を押し込めた。
「うっ、ぐ」
皇太子よりもずっと大きなそれを、嘔吐反射と戦いながら喉奥を開いて受け入れようとしてみるが、あまりにも大きすぎる。
セツは生理的な涙をぽろぽろと流しながら呻いた。
「ハッ、クソ野郎の粗チンよりデカいか。吐くなよ」
大量の唾液を口から零しながら、イザークの余裕のない吐息で射精が近いことを察する。
「全部飲めよ。零したら、もう一度、だッ」
「!」
こんな苦しいことをもう一度なんてしたくない!
セツは必死に喉奥に出される精液を飲んだ。
幸いなことに、既に二度射精していたからか、イザークが出し尽くすのは早かった。
「舌先で先端を舐めろ。吸い尽くせ…あ、おい」
イザークの指示に従おうとすると、動きを止めていたエドガーがセツの腰を持ち上げ大きくゆさり始めた。
「ぇあ?! あっ、ま…!」
そういえばセツが一度果ててから動いていなかっただけで、エドガーはまだ射精していない。
どうやらイザークが暴れ終わるのをセツの中でじっと待っていたらしい。
散々いじめられた浅い部分を再び穿たれ、一瞬にして腟内が痙攣し始める。
「ひッ、エド、待って! で、出ちゃ、う…!」
絶頂の兆しと共に尿意に近い何かも込み上げてくる。
喘ぎながらエドガーを止めようとしたが、両手を縛られて拘束されたままだった。しかも後ろ髪をイザークに掴まれたままなので、首もろくに動かせない。
「セツ、出すぞッ」
「あ!ふか、いぃ…!」
エドガーが最奥を穿つと同時に、セツの両脚が震え、秘部から透明な液体が吹き出た。
イザークが鼻で笑いながら聞いたことの無い単語を使った。
「おー、威勢がいいな。潮吹きも仕込まれ済みか?」
分からない。
粗相をしてしまった羞恥によって、絶頂の余韻で緩みきった神経がセツに容易く涙を流させた。
「良い顔だ」
イザークが満足気に呟くと、後頭部を掴む力が弱まり、セツの濡れた頬を親指で拭った。
「もう…勘弁して…」
泣いたのはいつぶりだったか。少なくとも人に見せたことは一度もない。父上にすらなかった。
泣き顔を見られるのが嫌で、顔を背けようとしたがイザークに頬を掴まれそれさえも出来ない。
「何も考えるな。お前の全てを俺達が用意してやる。お前はただ、その顔を俺達にだけ見せてれば良い」
分からない。
セツは精神疲労で唐突に重たくなった瞼をそのまま閉じることにした。
コメント
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みぅ🤍🥀です、読みました……。 もう、今回も重かったです。特にセツが指輪で自由を奪われて、窓から逃げようとしたのに引き戻されるシーンが胸に刺さりました。「自分を傷つけることすら許されない」って、本当に救いがないですよね。 あと、イザークの「良い顔だ」っていうセリフ、すごく残酷で美しかったです。セツの涙を初めて見たっていうのが、5年の空白を感じさせて切なかった……。続きすごく気になります。