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「お兄さん、お兄さん、大丈夫ですか」
なんだ、ネギの声がする。
ネギが俺を揺さぶる。
「お兄さん起きてください」
「はっネギ、どうして生きてる?」
「お兄さん、ここのソファーで寝ちゃってました、でもかなり前進しましたよ!」
「どういうことだ?」
どうやら俺はこのソファーで眠ってしまっていたらしい。確かに俺は2階の寝室に行った記憶はないが、さっきの出来事は2階の寝室で目覚めたのが始まりだった。
「前進したというのはどういうことだ?」
どうやら、あの女が俺に侵入をこころんだようだ。痛みなど五感で感じられたのはあの女の力が強大で全てを具現化までしていたようだ。
しかし、それを察知したネギが京子に連絡して、京子が俺自体を偽物とこっそり入れ替えたようだ。ただ偽物とバレないよう、感覚的なものを偽物に少し残したので、五感を俺は感じていたようだ。
「それじゃ、あの女は俺のカラクリ人形と心中したと思っているってことか?」
「はい、姉御はあの女を祓うのではなく浄霊させるといってました」
「お祓いと浄霊?除霊?なにがどうななのかわかならない、わかるように説明してくれ」
「お祓いと除霊は宗教上言葉が違うだけで意味合いは同じようなもので、強制的に取り憑いた物を取り除く事を言います」
「それでいいじゃないか?」
「あの女は祓ってもまた戻ってきます、それくらいお兄さんに執着してます。」
ネギがいうには、祓うというのは、いわゆる力ずくで取り除くので、効果が薄くさらに霊力をかなり消耗するので、祓った人の寿命までも縮めてしまうようだ。
それに対して浄霊は、取り憑いたものと対話し説得して、霊体自ら離れてもらったり成仏の手助けをしてあげる条件をつけ交渉するようだ。それにはまず、霊体との対話できるスキルと原因を突き止め霊体を諭す必要があるようでかなりの潜在能力が求められるようだ。
「簡単にいうと供養させるというこか?」
「そうです」
「俺も手伝うお経とか唱えればいいのか?」
「お経だけだと今の時代あまり効果はないです」
「なんでだ?」
「法事や葬式でお坊さんがお経を唱えますが、唱えてる内容分かりますか?」
「いや、呪文のようにしか聞こえない」
「現代に生まれた霊体にとってお経を唱えても内容を理解してないので効き目はありません。」
「じゃあ、葬式とか法事は意味がないのか?」
「皆さん理解していないのですが、霊体を見える人、見えない人、声が聞こえる人、聞こえない人がいますよね。あれって、霊体も同じなんです。」
「ん?」
「お兄さんは霊体が見えない、霊体もお兄さんが見えないという事もあるのです。法事や葬式はあの雰囲気で成仏させるのです。話せないし声は聞こえないけど、自分の遺影があり、式をしてくれてるとかそういったのを霊体は感じて成仏します。」
「中には、見える聞こえる、伝えると強い力を持ったものもいますがマレです。」
「あの女は運良く単体の悪霊なので、姉御はきっと浄霊してくれます。」
「単体?」
「強いものには大抵、下級霊がくっつくのであまり多く合体すると単体での理性がなくなり手の施しが出来なくなります。」
「そう言うことか、ほっとくとそうなりかねないと言うことか?」
「そうです、早急にやらないと、あの女は憎悪の塊になります。」
「でも大丈夫、姉御はきっともう真実まで突き止めていますよ。」