フランドール・スカーレット「見て?お姉様…!…私もう、羽、無いよ??これでもう…」
レミリア・スカーレット「…そんな事をしても、何も変わらないわ。」
フランドール・スカーレット「……!」
レミリア・スカーレット「角を切り落とした鬼が鬼であるように、人間が人の生き血を啜っても吸血鬼になれないように。貴方のその姿が。変わることは無いわ。」
フランドール・スカーレット「どうして!!!!」
レミリア・スカーレット「っ!」
フランドール・スカーレット「どうしてよぉ…っ。私はただ…っ外に…出たいだけ…なのにっ…!」
フランドール・スカーレット「…大っ嫌いだ…っ。お姉ちゃんなんて…大っ嫌いだっ!!!」
レミリア・スカーレット「…そう。良かった。私も貴方の事が大嫌いよ。」
フランドール・スカーレット「…!」
レミリア・スカーレット「…だから,しばらく外になんて…出してあげない。」
フランドール・スカーレット「うっ、うっ…うっ…うぁぁぁぁあぁぁぁぁあん…。」
レミリア・スカーレット「!」
十六夜咲夜「…お嬢様。怪我のお手当てを…」
レミリア・スカーレット「必要ないわ。私は吸血鬼よ。それよりも湯浴みがしたいわ。血を洗い流さなきゃ。それと咲夜。出かける準備をしてちょうだい。」
十六夜咲夜「…かしこまりました。それでどちらに??」
レミリア・スカーレット「月よ。」
十六夜咲夜「…?」
レミリア・スカーレット「兎達が何か企もうとしてるみたいね。奴らが月に行こうとしてる間に、私たちが抜け駆けして、月を侵略してやるのよ。…それに。月ならフランが多少暴れても大丈夫でしょう?ふふっ。」
パチュリーノーレッジ「月に行くだなんて、貴方も突拍子のないことを考えるものね…。言っておくけど簡単に行ける場所ではないわよ?」
レミリア・スカーレット「…時間は幾らかかっても構わないわ。…私達には沢山の時間があるんだし。」
パチュリーノーレッジ「それで。私がこの間あげたプレゼントは、フランにあげちゃうの?」
レミリア・スカーレット「だって仕方ないじゃないの。あの子羽をボロボロにしちゃうんだから…。あんなにみっともない姿じゃ、外になんか出せないじゃない。…それよりもあの子があれを気に入ってくれるかしら…?そっちの方が私は不安だわ…。また暴れたりしないかしら。」
パチュリーノーレッジ「でも、貴方はあれがあの子に似合うと思ったからあれをフランの羽に付けるのでしょう?」
レミリア・スカーレット「ええ…そうよ。」
パチュリーノーレッジ「だったら大丈夫よ。」
レミリア・スカーレット「え、?どうして……?」
パチュリーノーレッジ「だって。貴方達姉妹はほんとよく似てるから。」
レミリア・スカーレット「……。」
それから私はフランのちぎれた羽の部分にパチェから貰った宝石を付けた。
そして今のフランの羽が出来上がった。
𝐹𝑖𝑛.
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