テラーノベル
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3話小学校に着くと、校門の前で受付の列ができていた。先ほどの親子が前に並んでおり、私たちはその後ろについて順番を待つ。
ブロロロロ……。
重低音を響かせ、黒塗りのクラシックカーが校門横に静かに横付けされた。
助手席から降りてきたのは、神主のような装束を着た男。男が恭しく後部座席の観音開きのドアを開けると、周囲にむっとするような甘い匂いが立ち込めた。
村人「うおおお……!」「キャー」
村人たちがざわめき立ち、歓声とも悲鳴ともつかない声が一斉に上がる。
神主にエスコートされ、車から降りてきたのは、煌びやかな巫女姿の女の子(入学生?)だった。
それまで狂乱していた村人たちが、一瞬で水を打ったように黙り込む。
一歩踏み出すたびに漂う、強烈な甘い匂い。
その衣装は胸元が大きく開いており、下着すら身につけていないように見えた。
母「なんなの……? 卑猥だわ」
母が絶句したように呟く。
すると、前に並んでいた男の子の母親が、静かに振り返って言った。
コウヤの母「あなた、『乳神さま』よそんな事も知らないの?」
ユミと母「ちちがみ様……?」
乳神の一行はユミたちの前を通り過ぎ、入学式が待つ体育館へ消えていく。
圧倒的な存在感に見惚れていたユミだったが、乳神さまと視線が絡んだ瞬間、ふわりと微笑みかけられた。
心臓が跳ねるような気恥ずかしさに、ユミは慌てて目をそらした。
コメント
3件
フォローしていいですか?
うわあ…もう、何この空気感。めっちゃ重くて甘くて、ちょっと背筋がゾクッとするような…乳神さまの登場シーン、あの周りの村人たちの反応とか、視線の絡み方とか、すごい引力だった。ユミが思わず目をそらすのも分かる気がする。続き、すごく気になります…。イキリ火の玉さんの作品のこのじわじわ来る感じ、好きです。