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君へ渡す言葉。

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君へ渡す言葉。

23 - 片想い。

♥

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2024年04月15日

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今回、乱敦含まれます。

地雷の方は入水でもしててください。

スタート。


「はぁーあ……疲れた……」

「太宰さん、珍しく真面目でしたね」

「……最近当たり強くなったね敦くん……」

「そうですか?」

「そうだよ……まぁ、今日、真面目にしたのは」

「君に褒めてもらう為かな?」

「……意外……」

酷い!!と太宰さんが叫んだ。

「ふふっ……まぁでも、」

「ちゃんと頑張っていたので、褒めてあげます」

「やったー!」

「じゃあ、失礼します」

敦くんは、そう云い、

すくっ、と背伸びをした。

そして、小さく白い手を私の頭に乗せ、

ふわりと頭を撫でた。

「!」

「えっ、と……何時も撫でられてる時、」

「気持ちが善いので……」

「〜〜っ!」

「あ〜ん可愛い!流石私の敦くん!」

「わぁっ!抱き着かないで下さい!」

「わぁお、ラブラブだね」

敦くんとは違う、高い声が聞こえた。

其方に目をやると、

糸目の小さな少年、否、青年がいた。

「ら、らら乱歩、さん!?」

「ありゃ……」

「太宰、あそこに包帯のバーゲンセールあるよ」

「え!本当ですか!?」

「ほら」

「やったぁ〜!敦くん、待っててね!」

「へぁ!?」

心の底から悦びながら走りに行った彼を見て、

咄嗟に追いかけようとしたら、

乱歩さんに手を掴まれ止められた。

「ダァメ」

「へっ、でも……」

「僕だって、少しくらい、」

占領してもいいでしょ?

「はぇ……?」

「一寸此方来て」

其の儘手を引かれ、人気のない壁際に。

「あ、あの……乱歩さん?」

にしし、と笑い僕を壁へ追いやる。

「え…え……?」

乱歩さんの華奢な腕が僕の顔の横に。

所謂、壁ドンだ。

「えっと……乱歩さん……?」

「これくらい、いいでしょ?」

乱歩さんの唇が僕の唇に当たる瞬間、

何者かに引き剥がされた。

「ら  ん  ぽ  さ  ん ?」

「やべっ」

「お巫山戯だとしても、」

「接吻は駄目です!」

ちぇ〜……とつまらなさそうに溜め息をついた。

「はいはい、二人でデエトの続きでもして下さいな」

案外あっさりと引き下がった。

「危ない、危ない……」

「危うく、取られる所だった」

「取られる……?」


「……はぁ……」

また、駄目だったなぁ……

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