rbr「映画でも見る?」
sha「みたい!!」
ソファに2人、座ってリモコンをポチポチ操作する
rbr「やっぱり定番はホラーかなぁ…」
sha「えっ、先生ホラー見れるんですか…?」
rbr「好んで見たりはしないけど…見れるは見れるかなあ」
映画のコンテンツを押すと沢山のジャンルの映画が映し出される
sha「ふーん。」
rbr「あっ、ほらこれとか面白そう。」
画面に映し出されたのはホラーミステリーのような映画…いかにも、定番!!というようなジャンルだ。
sha「でも恋愛映画とかでも…」
rbr「もしかしてビビってんの?」
クッションを握る手がギュッと強くなる
sha「は、別に。全然見れるけど!!」
rbr「じゃあこの映画にしよか。」
半ば強制的、いや先生に上手く誘導されたのか自然にこの映画を見ることになる。
『ねえ、ダーリンやっぱりここら辺で引いとかない…??ほら、この先薄暗くて不気味…』
『何言ってるんだこれだから面白いんだろう?』
若いカップルが薄暗い森の中を懐中電灯の灯りを頼りに歩き進めていく
死体が下に転がっていても不思議じゃないくらいの不気味さだ。
サクサク…
枯れた落ち葉が敷き詰められた森の中、2人だけの足音が響く
『やっぱり引き戻…』
彼女が何か言いかけたところで言葉が途切れる
『…さき…?』
女の名前だろうか、男が問いかけるが女はいつの間に隣から消えていて言葉が聞こえてくることもない
『今日はここら辺でやめておくよ。だからイタズラは…』
そう言いかけた男の後ろになにやら影が見える。ハッキリ見えないがそれは何となくここに住みついている怨霊のような存在だと分かった。その影が見えた途端男はどこかに引きずり込まれて森から消えてしまった。
sha「…先生これやっぱ怖いです…」
クッションをぎゅっと握りしめてそういう
rbr「まだ冒頭じゃん、いかにも定番って感じの展開だし。」
sha「それはそうですけど…俺寝れなくなっちゃいます!!」
rbr「俺が隣で子守唄歌ってあげるよ?」
sha「…それは大丈夫です…」
rbr「ええ?」
どうやらこの映画はこの森の怨霊の存在についてとある男女二人が調査していく話だそうだ。いかにも近づくなオーラ出してる森に近づくの馬鹿すぎるでしょ…。怖いものが大の苦手の俺はこんなこと絶対にできない。
『ねえ知ってる?あの森、また人が消えたんだって』
女子校生が教室で大人数で話す
『ええまたあ??でもいいじゃん、今年の肝試しあそこの森に決定だねっ』
『やだあ〜お化けに殺されちゃうって』
『なに蘭ビビってんの?いいじゃん、タカ君と近づけるチャンスだって』
『今は関係ないでしょ〜。』
『まあ、とりあえず肝試しの計画練るからあたしんち集合ねっ』
そう言って蘭の友達は自分の席に戻る
授業が始まると蘭と隣の男がヒソヒソと話を始める
『なあ、蘭…聞こえてたんだけど、今年もあの森行くのか…??』
『らしいよ、私は嫌なんだけど。タカも誘われたら嫌だって言いなよ、あんなの絶対お化けが怒っちゃうって。』
『いやあ〜?俺は楽しそうでいいと思うけど。』
『ほんとタカって物好きよね。私は絶対に行きたくないけど』
『そんな堅いこと言わずにさぁ〜…』
…
一気にストーリーが飛び、例の森の所まで行く事になったようだ。結局蘭は行くことになったのか…
『楽しみだなあ〜』
『…ほんっとにあんたは呑気で羨ましいわ』
『はん、蘭はビビりすぎなんだよ。』
『ビビってるとかないとかそういう問題じゃなくて、こういう怨霊がいるだとか噂がたってるところは行かない方がいいの!!それくらいわかってよ…。』
サクサクと薄暗い森の道をテンポよく進む
『いくらお前の家系が霊媒?だとかそう言うのは分かるんだけどさ、やっぱり俺幽霊とか信じらんねえよ…』
『あっそ、あんたは異世界にでも引きずり込まれて痛さを味わうといいわよもう…。』
『やっぱり薄気味悪いなあ…雰囲気あるしテンション上がるわ。』
『…ねえ待ってタカ…。あれなに?』
蘭が指さす先には冒頭で見たような影が見える
『…なんか驚かす役とかいるんじゃねえの、知らないけど。』
呑気に口笛を吹きながら躊躇無く歩みを進めるタカ。それとは真逆に影を見た途端固まって動かない蘭。結局あの影はなんなんだ…
『タカ…タカ!!!止まって、そこで止まって。』
怖気つく事もなく進むタカを聞いたことも無い声で蘭が必死に呼び止める
『…ぇ、どうしたの蘭。』
そんな蘭に驚いて少し引き気味なタカ。
『それ以上近づいたらダメな気がする』
震えて絞り出したような声で話す
『それはぁ…あれか、霊媒の勘みたいなやつか。』
『そう、もうなんでもいいから早くこっちに戻ってきて』
少し焦った様子を見せたタカだったが今となればスンとして戻ってくる気もない。
『でも俺この先気になるし、絶対あいつA子だってば、逆に驚かしに行こうぜ』
『だからぁっ!!』
押し問答をしていると影が走っているのか、?物凄いスピードでこちらに迫ってくる
sha「先生やっぱこれ怖いですよ…」
クッションに半分顔を埋めて話す
rbr「そんなにぃ?まだ1時間しか見てないじゃん。しかも本番はこれからだよ」
sha「いやそれはそうなんですけど…でも、ほらほら!!お化けが…!!」
rbr「shaそんなびびってないでちゃんと画面見なよ、内容わかんなくなるぞ〜 」
用意したコーラをゴクゴク飲みながら余裕そうな表情で映画を見る
sha「俺ほんとに怖いの苦手なんです…」
rbr「まさかこんなに嫌いだとはね」
…
映画が終わると死んだような表情で水を飲む。
rbr「shaそんなに怖かった?」
sha「怖かったですよ、特に最後とか…!!」
rbr「ああ、うん確かにわあってお化けが出てくるとこはさすがに俺でもちょっとビクってしたかも…。shaは叫び散らかしてたけど」
sha「うるさいし、」
rbr「それよりsha今日俺と一緒に寝る?」
sha「え、っと…」
ああそうだ今日はお泊まりなんだ…ホラー映画のせいで絶対寝れなそう…
sha「じゃ、じゃあ一緒に寝てもらっていいですか…」
rbr「あははっ何その言い方!!俺もshaと寝たかった♡」
sha「何ですかその言い方、語弊があるんじゃないんですか…」
rbr「語弊って何?変なこと考えてるでしょshaの変態」
sha「はあっ!?ちが、それはその…!!…もういいです…!!」
rbr「やっぱりshaも男の子だな。先生とそういうことしたかったの?」
また前のように顎をクイッと掴まれる
sha「ちが…」
俺が否定しようとしたところでrbr先生が口を開ける
rbr「sha、べーって舌出してみて」
何を言い出すのかと思ったら、舌…???
sha「…?」
とりあえず言われた通りに舌を出してみる
rbr「そ、上手…♡」
そう言うとおれの舌を唇を食べるように深くて熱いキスをされた
sha「んあ…!?♡んんぅッふッぁぁ♡♡」
sha「ふッんん…♡ぁッんぅ♡♡…ぷは」
舌が離れていくと今まで掻き回されていた口内が急に寂しく感じる
rbr「sha、気持ちよかった…?」
少し息が乱れたrbr先生が俺に聞く
sha「気持ちかった、かも…せんせ もう1回してください…」
まだ頭が回っていない状態で話す
rbr「お楽しみは夜にとっておかなくちゃ」
そう言って軽く俺の口に触れるだけのキスをする
rbr「それより今日の夜は何食べたい?」
sha「ん〜、シチューとか?」
rbr「お、いいねじゃあ今晩はシチューにしようか」
sha「うん!!」
…
rbr「shaって彼女とか居たの?」
シチューの材料となる具材を切りながらrbr先生がそう言う
sha「いないな〜…ほら俺ってあんま目立たないじゃないですか」
rb「それはそうだけど、顔は結構いいじゃん。」
あ、納得するんだ…。
sha「いやぁ〜それでもね。やっぱりモテるのって難しいんですよ…。女の基準って高いじゃないですか」
rb「はは、でもshaには俺がいるもんな」
そう言われるとなんだかドキッとする
sh「…はい」
rbr「ああ、それよりsha鍋に油敷いて野菜炒めておいて」
sha「はーい」
IHコンロの上に置かれた鍋に油を敷くと野菜を入れて炒める
sha「…先生って料理得意なんですか?」
シンクで洗い物をしているrbr先生に聞いてみる
rbr「まあ、人並にできるって感じかなあ」
sha「へえ」
俺も簡単な料理しか作れないしなあ…。
sha「先生次俺に料理教えてくださいよ」
rbr「ん、いいよ。明日の朝にでも実践してみる?」
sh「やったありがとうございます」
よそ見をしながら炒めているともう玉ねぎが焦げかけていた
sha「あっ、やば…!」
急いで火を止めると1回玉ねぎをほかの皿に移して肉やらじゃがいもやらを炒める
rbr「野菜焦がしちゃった?」
慌てた俺の様子を見て察したrbr先生が俺に近づいてくる
sha「玉ねぎ焦がしちゃいましたごめんなさい…」
rbr「いいよ、野菜はねこうやって炒めると全体的に火が通るよ」
俺の木べらを持つ手を上からrbr先生が握って説明してくれる
sha「…ぁ、そう、なんですね…」
rbr「…緊張してるでしょ」
sh「は、違いますけど!!」
rbr「まあここは教師としても彼氏としてもshaくんがちゃーんと覚えられるようにみっちり教えてあげるよ^^」
sh「それって俺が覚えるまで先生が後ろについて教えるってことですか…」
rbr「せいかーい!!」
sha「…俺も少しは料理できるからだいじょ…」
rbr「だめだめ、shaは危なっかしいから」
sha「ええ…。」
結局rbr先生が後ろについて教えてくれることになった。
rbr「これはこう切ると切りやすくて……」
常に人の身体がくっついてるってなんか変な感じする…
rbr「sha聞いてる?」
sha「ぇッ、ぁはい」
rbr「聞いてなかっただろ〜!!もう1回最初から説明するな?」
…
テーブルにコップやらスプーンやらを並べると、2つ置いてある椅子に座る
rbr「時間かかったけど上手に出来たね」
sha「ですね」
rbr「いただきまーす」
sha「いただきます 」
スプーンを手に取るとシチューを1口すくって食べる
sha「おいひぃ…!!」
rbr「だな、時間かかったけどやっぱり上手に出来てた…良かったあ」
具沢山のシチューは特別おいしい味がした。
sha「先生いつも何時に寝るの?」
rbr「ん〜23時過ぎくらいかなぁ…」
sha「じゃあお風呂入り終わったらゲームしましょうよ」
rbr「ゲーム…?どんなの?」
sha「ジェンガ!!!」
じゃーん、とバッグから取り出して先生に見せる
rbr「ん、いいね楽しそう」
sha「やった、寝ないでくださいね?」
rbr「んー、分かってる。お風呂湧いてるから入って来なよ 」
sha「おふろってどこにあるんですか??」
rbr「ああそうだったね案内するからちょっとまってて。」
食器をシンクにためるとお風呂場までの廊下を渡る
sha「…先生の家って綺麗ですよね」
rbr「んふ、片付けするの好きだからね
あとここお風呂場。タオルはそこの棚開けたらあるから好きに使って」
sha「ありがとうございます…」
rbr「ちゃんとパンツ持ってきたか〜?」
sha「持ってきてますよ…!!」
rbr「んふふ、それは良かった。 じゃあごゆっくり〜」
そういってお風呂場の引き戸をゆっくり閉める。
人の家はあんまり落ち着かないが、rbr先生の家だと何故か安心してなんでも出来るような気がした。
服を脱ぎ終わるとシャンプーセットをもってお風呂場に入る
髪を洗って、身体を洗う。泡を流し終わったら浴槽の蓋を取って湯船にゆっくり浸かると、ふぅーと一息つく
このあとrbr先生と遊ぶの楽しみだなぁ…。そんなことを考えて何となく鼻歌を歌ってみる。
sha「~~♪」
その時脱衣所の引き戸がゆっくり開いた。 ここに来そうな人は誰か、そう考えた時に一番に今日映画で見た幽霊のことを思い出した。あぁ、俺はここで悲鳴をあげることも出来ず喉を掻っ切られて殺されるのだろう、諦めて残り数秒を楽しもう…。
死ぬ覚悟ができたところで聞き馴染みのある声が聞こえる
rbr「sha〜?」
sha「え”、な、なんですか…?」
rbr「俺も一緒にお風呂入っていい?」
sha「は??ぇ、いや……」
突然何を言い出すかと思えば一緒にお風呂に入ろうだなんて、そんなの無理に決まってる…!!
rbr「でもごめんもう俺服脱いじゃった!!」
そう言って脱衣所とお風呂場を繋ぐ扉をバンッと勢いよく開ける
sha「は…」
まず最初に目に入ったのはrbr先生の身体の中心にあるソレ。俺のモノより明らかにサイズが違うソレはオーラを放つように俺を見てと言わんばかりに存在感が半端じゃない。…あぁ違うそんなことより、俺はこのまま湯船から上がってリビングに行った方がいいのか…それともまだ湯船に浸かっておいた方が…
rbr「sha、俺の背中流してくれる?」
sha「じゃあ、流します…」
最初から俺に拒否権なんてなかったのかもしれない。
…
sha「…なんで急にお風呂に入ってきたんですか…」
rbr先生の背中をタオルでゴシゴシ洗いながら聞く。
rbr「やっぱり恋人同士、こういう胸きゅん展開も必要かなあと思って」
sha「…そうですか。」
rbr「いやだった?」
sha「…別に、身体見せ合うなんて男同士だし抵抗はないって言うか…。」
嫌なはずなのに頭が勝手に言葉を編んでいく
rbr「んふ、そぉ?じゃあこの後分かってるよね。」
sha「は、…ぁはい…」
rbr「背中流してくれてありがと!!sha先に上がってて。」
そう言われるとドアを開けて脱衣所で髪を拭く。…この後って、つまり、そういうこと?そういうことだよな!?どうしよう、なんもわかんない…!!まあ、今考えたところで何も変わんないか。そう悟るとまた体をタオルで拭き取る作業を開始する
パジャマに着替えるとリビングへ向かう
やっぱり、この匂い落ち着く…。
リビングに着くとソファにぼふっと勢いよく沈む。rbr先生を待っている間、ぽちぽちとスマホを触る。少しすると渡り廊下から床とスリッパが触れ合う音がする
先生かな、映画を見たあと一人でいる時が無性に怖くなった俺は無意識にその廊下の方へ歩みを進める。だがその足音は俺が近づいた途端止んだ。
sha「…せんせい…??」
rbr「ばあっ!!」
廊下の一角からrbr先生がひょこっと顔を出す
sha「ぅわあっ…!?」
それにびっくりして肩が飛び上がる。
sha「先生…!!!」
それと同時に怒りと安心が込上げる。
rbr「あっはは!!ごめんてsha〜…あまりにも反応がいいからこっちまでびっくりしちゃうよ」
sha「もういいですから…!!」
rbr「はいはい、ジェンガするんだったよな?早くリビング行こ。」
sha「はぃ…」
そう促されてリビングへ向かう。リビングに着くとバッグから持参したジェンガの箱を持って組み立てるとゲームを開始する。
sha「じゃあ俺が先に抜くね?」
rbr「shaおっちょこちょいだから手が震えて落っこちちゃうかもね」
sha「そんなことしませんって…」
そう言いながら指より太いジェンガの棒を抜くと山の1番上に列べる
rbr「次は俺だね」
そう言いながら余裕そうな表情ですぐにジェンガの棒を抜いて山の上に乗せる
sha「よゆうそうですね、先生」
rbr「まだ序盤だし?」
煽りあいをしながらお互いが手を滑らせてジェンガの山が崩れるのを待つ
rbr先生がそーっと、ジェンガの棒を抜くとバランスが崩れてジェンガの山が勢いよく崩れて机に散らばる
rbr「あぁーッ!!崩れちゃった…!」
sha「やったぁ!!俺の勝ちぃ〜」
悔しがるrbr先生の他所に俺は全身で喜ぶ
rbr「sha、あともういっかいやろう…!」
sha「ん〜まあいいですよ…?」
俺に負けたのがよっぽど悔しかったのかもう一戦を要求する
rbr「ありがとう、次は俺が勝つからね」
sha「次”も”俺が勝ちます」
rbr「臨むところだよ」
出すの遅れたごめん‼️‼️‼️‼️
次回はお楽しみ編です🛌💕
コメント
2件
初コメ失礼します!! 今回も楽しませて頂きました😭主さんのストーリー大好きです!! 次回も楽しみにさせて貰います✨ ❤︎いっぱい送らせてもらいますね‼️