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「その辺座ってて。」
と言われ、先生が視線を向けたソファに腰をかける。
ソファの右側が凹んでいるから、きっと先生はあそこに座っているんだろう。
「あ、なんか飲む?」
『 …いえ。全然』
「そ。じゃ水ね」
先生が私の隣に座った。
2人で水を飲む。 気まづい。
「さめた?酔い」
『 覚めました。』
さめたら、さよなら になってしまうのか。
そんなの嫌。 せっかく来たんだもん。
なんか、話さないと。私から。
『 …本棚、見たいです』
「本棚?」
『 はい。文庫本、好きだから。』
「了解。こっち来て。」
無理を言ってしまったのか、と不安になったけど、先生の後を歩いていく。
「ここお気に入りのとこ。」
「古い本とか、好きなんだよな。」
『 …恋降る夜に、』
「ん、?」
『 あ、この本、母がすきだったんです』
「…うん、だよな 」
『 …いいですよね。この本』
「うん。すごいいい」
・
深夜の1時。
先生は 帰れ なんて言わない。
「明日は仕事?」
『 …仕事、じゃないです。』
「そ。じゃあいっか。」
何がいーの! 帰った方がいいの?
どーゆー事よ。
「…泊まってく?」
『 …え?』
「あ、ダメだよな。悪ぃ」
『 …泊まってきます、』
「ほんとに?」
『 先生が言ったんですから…』
「だよな。了解、」
コメント
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ね、ちょ……(*/□\*)♡ ま、何も無く朝を迎えるのだろうけど、けど…ちょっと距離縮まるんだろな、
初コメとフォロー失礼します! 私も渡辺さんの沼にハマって抜け出せていません! 想像していたお話が主さんが書くお話にピッタリハマっていつも楽しくニマニマしながら読んでいます! これからもお話書くの頑張ってください!