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猫塚ルイ

コメント
1件
わあああっ!! この告白シーン、最高すぎる😭💕 ナオミさんのオネエ言葉がパッと剥がれて真剣な男性の眼差しになる瞬間、もう鳥肌止まらなかったよ…! 音治さんが「穂乃果さえ幸せなら」って逆に祝福してくれるのも、娘想いの父親の愛がにじみ出てて泣ける…っ。かんなさん、心揺さぶるエピソードをありがとうございます!続きが気になって仕方ないよ〜!
「その事なんだけど……。ごめんなさい、音治さん。アタシ、実は少し前から穂乃果と付き合ってるの。音治さんの大切な穂乃果の事、好きになっちゃったのよ」
「っ……!」
あまりにもストレートなナオミの告白に、音治は持っていたグラスをピきりと止めたまま、完全に絶句した。
お堅い院長としての顔が、一瞬にして『娘を持つ父親』の動揺へと染まっていく。その沈黙に耐えかねたように、穂乃果は衝動的にナオミの隣へと踏み出し、その逞しい腕にしがみつくようにして寄り添った。
「お父さん、私は本気よ! 私も、ナオミさんの事が大好きなの……っ。だから、お父さんにどれだけ反対されたって、絶対に別れたりしないんだから! これだけは、絶対に譲れないの!」
初めて見る娘の頑なで、気高いほどに強い眼差し。
音治は呆気にとられたように穂乃果を見つめていたが、やがて、これまでにないほど大きなため息を吐き出して、眼鏡を外すと不器用そうに目元を指で拭った。
「全く……。人の話も聞かず、勝手に反対されると思い込んで……。そういう頑固なところは、本当に母さん譲りだな」
「え……?」
「誰がダメだなんて言った? 私は、穂乃果さえ幸せでいてくれたらそれでいい。それに……。普段はあんななりをしているが、ナオミちゃんがどんな人間かは、私が一番よく分かっているつもりだ。キミなら、安心して娘を任せられる」
ほんのりと声を震わせながら、けれど心からの祝福を込めて告げられた言葉に、穂乃果の視界が一気に涙で滲んだ。
そんな感動的な空気を察して、ナオミはわざとらしくフイッと両手をひらひらと振ってみせる。
「やぁねぇ、音治さん。まだ付き合ったばかりなんだから、そんなに重く考えないでよ」
「なにを言うか! 娘はもう二十九歳なんだぞ!? いい加減な気持ちで付き合うつもりなら、いくらナオミちゃんでも私は――」
「違う違う、人の話はちゃんと聞きなさいって」
ナオミは苦笑しながら音治の言葉を遮ると、しがみついていた穂乃果の小さな手を、自身の大きな掌でぎゅっと包み込んだ。その瞬間、ナオミの瞳からオネエのヴェールが完全に剥がれ落ち、一人の真剣な男性の光が宿る。
「アタシね、ずっと女の子が苦手だったのよ。嫌な部分をたくさん見てきたし、たくさん傷ついてきたから。もう二度と女性は愛さないって心に決めてたの。……でも、穂乃果はそんなアタシの傷ごと、全部受け入れてくれた。だから、今のところこの手を放すつもりは毛頭ないわ」
「ナオミさん……」
まっすぐに自分を見つめて紡がれる、低く、甘く、力強い誓いの言葉。
「アタシだって完璧人間じゃないんだから、先の事なんて誰にもわからないでしょう? でもね……穂乃果がこんなアタシでもいいって言ってくれるんなら、当然、人生の責任は取るつもりよ」
穂乃果は溢れそうになる涙を堪えながら、音治の方を振り返って強く頷いた。
「お父さん、私も……一番つらくて、誰も信じられなかった時に、ナオミさんに助けてもらったの。ナオミさんのおかげで、自分に自信を持てた。だから……っ」
「……。フン、それなら私はもう何も言わん」
音治はどこか照れくさそうに顔を背けると、差し出された酒を一気に煽った。