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ドアの隙間に手紙のようなものが挟まれていた。
〈お話したいことがあります。00:00ごろ私の部屋に来てください。〉
花月からか…?話ってあいつらのことだよな…?
ついカッとなってあんなこと言っちまったけど、考えてみれば花月が意見を譲らないことって初めてだったんだよな…。花月は俺らのことよりあいつらのほうが大切なのか…?
コンコン
「誰だ。」
「私です。そんな怖い顔をしないでください。」
「悠夜が俺に用があるとは珍しいな。」
「私のところに手紙が来ていましたので、貴方のところにも来ているかと。」
「ああ、来てたよ。花月から。たぶん、あいつらのことで話があるんだろうね。」
「どうしますか…?」
「どうするって何が?」
「彼らのことです。」
「俺が認めるわけないだろ。いくら花月の頼みでも。」
「そうですか…。」
「悠夜が俺にアドバイスを求めるなんて珍しいな。お前は花月の頼みを聞くつもりだったのか?」
「どうでしょうね…私自身、まだ決めることができていないから、貴方の意見を聞きに来たのでしょうね。」
「今のあいつには、俺らのことなんか全然見えてないんだよな。だから、あんなこと…。」
「貴方にも悩みがあったのですね。」
「俺にも悩みくらいあるよ。こんなにも思い通りにいかないやつ、今までいなかったからな。」
「そろそろ時間ですね。」
ふと時計を見ると長針と短針がてっぺんで重なろうとしていた。