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pk「……」
パーティーが終わった後
会場から人が出ていく時に彼女は1人席のところで
誰も気づかないであろう
今までに見たことのない顔をして
ヒスイ「ツー…キラン…」
普段の美しい翡翠色の目は消え去っていた
ただ悲しいということだけが残っている
pk「……後悔してる…?」
ヒスイ「……後悔したら…大切なものは戻って来るの…?」
ヒスイ「誰か…私のこの複雑な思いに気づいてくれるのッ…?」
ヒスイ「いいえ…ないわ…」
ヒスイ「だったらせめて…スッ…」
女神とは乳母のように優しく
精神の脆い生き物らしい…
憂炎「なるほど…つまりプランAとやらは失敗したのか…」
tn「……やっぱり…あぁするしかないんやろか…ボソッ」
憂炎「なんだ、ここまできて恐ろしくなったか?」
tn「そうやないけどッ…なんかッ…」
憂炎「前にも言った通り、あの子は死にたいんじゃない」
憂炎「楽になりたいんだ」
憂炎「それに…ヒスイは死が償いということを一番嫌う」
憂炎「きっと今まで生きてきたのは…その償いをするため」
憂炎「そして…ビシッ!」
tn「!!」
tn「……希望…」
憂炎「なあ、若造…」
tn「はい…?なんですか…?」
憂炎「この世はどうして生きようとすると思う?チリン…」
tn「生きる…それって…理由が必要なんですかッ…?」
憂炎「その通り、生きる理由なんて別にどーだっていい」
憂炎「ただ…人間とはとりあえず目標を付けたがる人間でね」
憂炎「快楽に溺れるため、復讐をするため、愛するものを守るため…その他色々だ」
tn「憂炎さんは…あるんですか…?そういうやつ…」
憂炎「あぁ、もちろんとも」
憂炎「例え死んだ者だとしても…思いは残る」
憂炎「私は翡翠を守るために生きてきた」
tn「守る…ため…ボソッ」
憂炎「でもそれは翡翠もそう…」
憂炎「夫と子を亡くしたあの子にとって…」
tn「おれッ?!」
憂炎「あぁ、お前は嬉しく思ったほうが良い」
憂炎「例え生まれてすぐに母親に捨てられ見放されたとしても」
憂炎「その悲しみは確かに残るが…」
憂炎「その分の幸せが回ってきたのだから」
憂炎「世の中にはそのまま負の感情だけが残るものだって5万といる」
憂炎「私の言っている意味が…分かるな?」
tn「でも…どうして師匠はグルッペンを殺そうとッ?」
憂炎「……ここから先は他者の過去記録の話になってしまう」
憂炎「だが…強いて言うなら…」
憂炎「”恨み”だ」
tn「ってことは…グルッペンと師匠は何かしらの因縁があるってことですかッ?」
憂炎「さぁな…後は…スッ…」
tn「ッ!(もう目覚め始めてるんかッ…!」
憂炎「ではまた夢で会おう…」
憂炎「勢いある若造よ…」
rd「~~~♪」
最近、hus国からwrwr国への宣戦布告を行われたらしく
俺等の国もhus国の手伝いとして行くことになった
nitjo国はwrwr国への支援をするらしく
まあ、俺等人外にとっては暇つぶしに過ぎない
たかが100年、1000年の時間
あっという間に過ぎていく
でも…
rd「ペラ…」
俺はある一人の女が気になった
この1000年生きてて初めてだ
いや…一度だけあっただろうか
俺がまだ森奥の小さな家で暮らしてた頃
よく上品で、優しくて、笑顔のきれいな女の子が家に通っていた
その子は上流階級の貴族の娘らしく
貴族の傲慢な生き方に嫌気が差したらしい
だから彼女は着飾ることもしないし、お金は自分でこっそり稼いだお金を使っていた
そして俺に誕生日プレゼントをくれた
毎年毎年…絶えることがなく
だが…ある日をきっかけに彼女は来なくなった
両親が俺という人外に絡んでいることを”恥だ”と思ったらしく
彼女を鳥かごの仲の鳥のように閉じ込めた
気になったから俺から会いに行った
そしたら彼女は俺に泣きついた
”どうして私は自由になれないの”
”お母様やお父様にすべて決められないといけないの”
”自由になりたい、世界をもっと見たい”
でも俺は別に情が湧かなかった
彼女がほしそうな言葉をとりあえず言った
そもそも、両親の言うことは正しいことだ
人外と関わったら寿命を半分とられるらしいという噂が広まっていたのだから
恐れられて当然のこと
森奥に王宮直々の兵士たちが俺の家を燃やしに攻めてきた
生きるも死ぬも、どうでも良かった
だから…家が燃えるとともに灰になって消えようとしたときだった
燃える火の海のなか
彼女がびしょ濡れで片手に水を持って入ってきた
正直あまりにもの行動に驚いて固まっていた
でもそれを解くように彼女は水を思いっきりかけた
そして強く俺の手を引いた
裏口から出て彼女は走った
俺の手を引きながら
”なんで生きることをやめようとするの”
”そこでやめたらこの先の楽しいことを見に行けないわ”
”私はね…ずっと前から言いたかったんだけど…”
そう言おうとした瞬間
彼女の心臓にやりが刺さっていた
そして静かに倒れた
俺は衝動的に彼女を抱えた
兵士は遠距離ながらおれに槍を向けていた
そして小さな声で彼女はこういった
”あなたと海という膨大な塩の湖を見に行きたかった”
”一方的かもしれないけど、貴方のこと好きだった”
そして最後の一言を言おうとした時に息が絶えた
温度はただただ下がっていった
綺麗な翡翠色の目は少しづつ濁っていった
不思議なことに俺は目が熱かった
今までに感じたことのない感情
彼女の冷たい頬には俺の暑い水滴が落ちていくだけ
そしたら俺の頭の中の何かがプツンと切れた音がした
正直そこからあんまり覚えていない
気づいたら家も周りの森もめちゃくちゃ
ただ残ってたのは彼女の冷たい死体と兵士の血の海だけ
せめて安らかに眠れるように
目をゆっくりと閉じてあげた
最後に…
必ず伝えたかった
今ここで…
その日から
生きることに励もうと思った
例え人間が嫌いでも
それでも…
彼女という人をあの時あの瞬間愛したことには変わりない
だから…この女も信じてみたい
彼女とは性格も全てが真反対だが
唯一、一緒のとこがあった
彼女は自由の羽を鎖に縛り付けられ
この女は幸せの羽を折られた
結果的にどちらも飛べない鳥のように
ずっと檻の中で生きてきた
もしかしたら…
rd「俺が今欲しい言葉くれるかなぁ~…ボソッ」
ガチャ…
rd「あれ?きょーさん、もしかして見つかった?」
kyo「はぁ゙…はぁ゙…」
kyo「めっちゃ苦労したでッ…」
kyo「本人が名前変えてるからそら見つからへんわッ…」
rd「どういうこと…?」
kyo「確かにヒスイっていう”言い方”の名前やけど…ペラ」
rd「スッ…」
kyo「実際は大分と古い言語での名前みたいや」
rd「これでヒスイって呼ぶの?」
kyo「おん、にしてもこいつ…相当ヤバいとこの一族の生き残りやでッ…」
rd「……どこの?」
kyo「大昔…いやここ数十年であった話や」
kyo「その一族の名は…」
ヒスイ「ジトッ…」
kyo「または…」
kyo「神獣の一族っていうらしい」
rd「神様…ねぇ…グッ…!」
rd運営国総統が愛した少女
name➳_____
性別➳女性
性格➳天真爛漫
NEXT➳♡1500
コメント
10件
最近見ていなかった私をどうか許してください ヒスイさぁぁぁんもう本当に好き() 物語が最高すぎだろって話ですよ どんどん深くなっていっていてもう本当に好き()
好きって言葉この為にあったのだと気づいた今日この頃、大好きです!(∩´∀`∩)💕