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(文章長め3500文字)
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ラウールSide
仕事が終わり――。
帰ろうと駅へ向かっていると、
🤍「……駅まで送る」
ラウールが車を出してくれることになった。
──────────────
車内。
静かな車内に、二人きり。
しばらく沈黙が続く――。
ふと、隣を見る。
運転するラウールの横顔は、
いつも以上に大人びていて、美しかった。
💙「……」
💙「……色々、阿部さんから聞いた」
🤍「……何を?」
💙「俺を救うために、同窓会を開いたことも」
🤍「……っ!?」
💙「俺が来る前から、色々準備してくれてたことも」
🤍「………」
💙「阿部さんと飲みに行っても、ラウールの話ばっかなんですよ」
🤍「……え」
💙「あ! それと――」
💙「俺の話をするとき、すごく嬉しそうな顔してるって」
🤍「……ストップ、ストップ!」
🤍「もう、それ以上は……」
少し頬を赤くしながら、
🤍「……恥ずかしいから」
いつもの余裕のある社長とは違う、
少し崩れた表情。
それを見た渡辺は、思わず微笑んだ。
💙「……なんか、意外」
💙「ラウールもそんな顔するんだ…」
🤍「……俺だって、恥ずかしくなることくらいあるよ」
💙「ふふっ」
しばらくして――
渡辺は、少しだけ視線を落とした。
そして、
💙「俺さ……」
💙「もっと、ラウールのこと知りたい」
🤍「……え?」
思わず、ラウールの手が止まりそうになる。
そのとき、車が赤信号で止まった。
💙「二人でさ……」
💙「どっか出かけるとか……どう?」
🤍「……っ」
胸の奥から、じわりと嬉しさが込み上げてくる。
🤍「……もちろん」
ハンドルを握る手に、思わず力が入った。
そして――
🤍「どこへでも……連れて行く」
💙「……さすが社長…頼もしいな」
赤信号が青に変わる。
再び走り出した車の中で、
二人はどこか照れくさそうに笑った。
それは――
今までとは少し違う。
二人にとって、
ほんの少しだけ特別な夜になった。
────────────
月日は流れ─────
阿部の送別会が終わり――。
俺たち三人は、少し落ち着いた二次会の会場へと足を運んでいた。
その道中――
💚「りんごぉ、いつまで泣いてんの」
💙「悲しいもんは悲しいんだよ!」
💙「ずーっと今まで優しく俺の面倒を見てくれて……」
💙「ここまで育ててくれて……」
💙「うっ……うぅ……」
また涙が溢れる。
🤍「……なんか、妬けるな」
💚「社長も余裕ないですねぇ」
酔った渡辺を、二人で支えながら歩いていく。
💚「二次会、できるか? これ」
💙「絶対行く!!」
💚🤍「はいはい……」
──────────────
居酒屋。
💚「転勤だって、数年の可能性もあるし」
💚「たまにはこっちにも帰ってくるからさ」
そう言っても――
渡辺は、ぽろぽろと涙を流し続けていた。
💙「寂しいもんは寂しいんだよ!」
💚「もう、それ何回も聞いたぁ」
💙「……」
そして、少しだけ真面目な顔になる。
💙「改めて……」
💙「二人には、本当に感謝してる」
💙「俺の人生を変えてくれて……」
💙「……ズビッ」
💚「なんか壮大だなぁ」
💚「でも……りんごを救えてよかったよ」
そして阿部は、隣に座るラウールを見る。
💚「ねえ?、社長」
🤍「……あぁ」
💚「ちゃんと告白しました?」
🤍「ぶっ!!」
思わず飲み物を吹き出す。
🤍「お前、空気読めよ!!」
💚「わざとでーーす」
ベーッと舌を出す阿部。
🤍「……ったく」
💙「この二人の掛け合いを見れるのも、あと少し……」
💙「……ぐすっ」
💚「あーあ、また泣き出した」
💚「社長のせいですからねぇ」
🤍「なんでだよ」
三人の笑い声が、店内に響く。
いつの間にか――
出会った頃よりもずっと、
三人の間には温かい絆ができていた。
──────────────
そして、帰り道。
💚「俺は優しいからさ」
💚「翔太の記憶に残らないように……」
そう言って阿部は、渡辺をそっと引き寄せる。
そして――
頬に、軽くキスを落とした。
🤍「おいっ!」
💚「これくらい、許してよ」
💚「いいよね?りんご」
💙「ん〜〜〜…?」
💚「……ほらね?きっと、何も覚えてないから」
🤍「……」
阿部は、渡辺の顔をじっと見つめる。
そして、優しく微笑んだ。
💚「……翔太」
💚「今まで、ありがとね」
ぽん、ぽん。
最後に、いつものように優しく頭を撫でる。
💚「んじゃ、邪魔者は退散しますんで」
🤍「……今まで世話になったな」
💚「いえいえ。こちらこそ」
そして、阿部はラウールを見る。
💚「翔太を……幸せにしてあげてください」
🤍「……あぁ」
阿部はにこっと微笑んだ。
そして、そのまま立ち去ろうとする。
その背中に――
💙「……阿部さん」
阿部の足が止まる。
💙「ちゃんと……“覚えてるから”」
💚「……」
一瞬、阿部の表情が止まった。
けれど――
すぐに、いつもの笑顔に戻る。
💚「……そっか」
💚「またね、りんご」
手をひらひらと振りながら、阿部は歩いていく。
その背中が、少しずつ遠ざかっていく。
💙「……」
🤍「……」
二人は、しばらく何も言わずにその背中を見つめていた。
けれど――
阿部は一度も振り返らなかった。
──────────────
💙「俺達も……そろそろ帰るか」
そう言って、歩き出す渡辺。
その腕を――
🤍「翔太……」
ぐっと掴まれる。
💙「……ん?」
振り返った瞬間。
ラウールは、阿部のキスした反対側の頬にそっと唇を寄せた。
💙「……っ!?」
突然のキスに、渡辺の顔が一気に赤くなる。
🤍「……俺だって、嫉妬する」
💙「……」
少し照れたように、ラウールは視線を逸らす。
🤍「……そんなに見るな」
💙「……」
しばらく黙っていた渡辺だったが――
ふっと、優しく笑った。
💙「……ラウール」
名前を呼ばれ、顔を上げた瞬間――
渡辺はラウールの頬を両手で包み、
そっと唇を重ねた。
🤍「……っ」
唇が離れたあとも二人は動けなかった。
💙「……酔った勢いとかじゃないからな」
少し震える声で、
💙「真剣な、俺の気持ちだから」
🤍「……っ」
その言葉を聞いたラウールは、たまらなくなったように渡辺を引き寄せる。
そして今度は――
優しく、甘く唇を重ねた。
💙「……んっ」
触れるだけだったキスは、次第に深くなっていく。
渡辺は、ぎゅっとラウールの袖を掴む。
🤍「……」
🤍「ちゃんと、翔太の口から聞かせて」
まっすぐな瞳。
💙「……俺」
💙「ラウールが好き」
その瞬間。
ラウールの表情が、ふっと柔らかくなる。
🤍「……俺も」
🤍「ずっと、好きだった」
そして、もう一度───────
今度は二人とも笑いながら、そっと唇を重ねた。
─────────
ラウールと阿部さんに出会わなかったら、
きっと、今の俺はいない。
人生なんて、何が起こるかわからない。
失ったと思っていたものの先に、
思いもしなかった幸せが待っていることだってある。
💙「改めて……これからも、よろしくお願いします……//」
🤍「ふはっ、なんで敬語?」
💙「…なんとなく……?」
🤍「ふふっ」
ラウールは優しく笑って、
そっと俺の手を握った。
🤍「こちらこそ、よろしくお願いします」
その手を、今度はもう離さないように。
二人で歩き出す、秋の夜道。
繋いだ手から伝わる温もりが、
なんだかくすぐったくて――
それでも、幸せだった。
そして――
貧乏だった俺の人生は、
最後には――
お金では買えない、贅沢な恋で満たされた。
――おわり。
~次回、番外編~
MIの部屋
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まきぴよ
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コメント
12件
泣く泣く😭😭 💚が素敵すぎる✨ 🤍💙もおめでとう🥹✨
🤍💙成立おめでとおおお🎉💕 💚ちゃんのポジションがより光るお話でしたぁ😭 💙の想いと🤍の想いがお互いに伝えられてよかった💖 💚ちゃんんん!!すごく💚ちゃんらしい言葉と行動だった😇 🤍ちゃんプレゼンツ企画を師匠の作品に落とし込んで凄く素敵な作品でした✨️😍