高校時代
「そういえば__って毎日ピアスみたいなんつけてるよな」
「これね~、代々繋がるピアス…形見的なやつなんだよ、!!」
「でもこれ結構校則ギリギリじゃね?w 」
「形見だからしゃ~ないやん!!w」
現在
夢は見たら忘れるもの。
今見た夢は……覚えてる。
名前…顔…体格…全部伏せられてたけど。
こんなことが1週間程続いている。
今日も重たい体を起こしては日差しに当たろうと布を開ける……
はずが今日は戸惑った。
回想
「そういえば色…結構独特だよな」
「独特だなんて失礼な、…!!!w」
「これはね~、光と影と~、…桜~、かな?」
「桜は見たらわかるわw」
「あ、そっかw」
「なんだっけな~、…」
「俺の曾お祖父さんがこのピアスっぽいの作ったんだけどね~、」
「曾お祖父ちゃん!!!」
「なにつくってるの~、?」
「これはピアスっていうものだよ~、」
「ふぇ~、…!!」
「__も付けたい!!!」
「そうか~、。」
「俺が眠ったらお爺ちゃんにいくからな~、 」
「お爺ちゃんがねんねしたら…、? 」
「次はお父さん。」
「その次が~、__。」
「そっか、…!!!」
「じゃあ曾お祖父ちゃんねんねしてね!!!」
「あぁ、…。」
「って感じだったらしい~、」
「んで、作った理由はわかんねぇのか?」
「ん~、w」
「聞いたんだろうけど忘れちゃってるかも、w」
「俺的にはね~、ピンクのとこにも黒のとこにも桜があるでしょ?」
「あぁ、。」
「俺達が代々伝わるこのピアス…桜を通して光にも影にも希望を与えるのかな、って」
「…でもピンクのとこは桜が黒だけど?」
「そう、…だよね、w 」
「俺の考察ちょっとおかしいかもな~、…w」
現在
あいつの事を考えれば考えるほど昔の記憶が蘇ってくる
黒の桜……
〝桜も大変なんでしょ~、…w〟
日差しを遮る布は微かに揺れていて窓から景色を見ることが出来た。
…奇跡だとおもった。
いや、…奇跡なんかじゃない
もしかすると…無心だったのかもしれない。
窓から見える玄関前には ピンクと黒の桜を耳で輝かせた 人がいたから
ーLAN(?)視点ー
桜の花びらが散る偶然通った通路。
見たことがないはずなのに吸い込まれる家。
俺は動く足を止めて家をじっ、…とみていた
「危ない、ッ…!!!!」
そんな声が聞こえて声が聞こえた方を見る。
焦ったような顔で走ってくるような素振りを見せている。
一方左側からは走ってくる車。
あぁ、…死ぬんだ。
悲しみも嬉しみもない。
ただただ無心だった。
いるま視点
走って扉から飛び出ると突っ立ったままの人間が。
やっぱり夢に出てきたあいつだ。
「危ない、ッ…!!!」
できる限りの声を出して……
絶対死なせない。
話したい、。
ただその感情だけで走った。
ゴンッ、と低く 鈍い音が響いた。
あぁ、助けられなかったんだ。
その瞬間、天を飛ぶ影とその背中を押すように進む太陽が桜を見た。
微かに揺れていた布も気づけば大きく揺れ、桜も従うように一斉に散った。
「あの…、ご無事ですか… ?」
見慣れた天井。
あのピアス。
「助かった、…?」
「お陰様で。」
「誠に感謝致します。」
「いや…、 」
「あの、少し聞きたいことが……」
「はい、?」
こいつの奥から見える太陽は眩しかった。
この儚い今すぐ消えてしまいそうな笑顔。
覚えてる。
「らん…?」
「っ、なんで知って…」
「お前が…らん?」
「……はい、そうですけど?」
〝ゥそつキ〟
天を泳ぐ影が一斉に部屋全体を照らす。
「っ、…なんで…」
「俺、気づいたんだ。」
「ピンク…光の位置にいるお前はいつだって自分の気持ちを隠して暗かった。」
「黒、影の時は誰よりも光って…眩しいくらいだった。」
「っ…何が言いたいの」
「今のお前は…ここが光なのに、…誰も信じてねぇじゃん 」
「そんなん、お前なんかに、!!」
「今だって自分の気持ちを隠し通そうとしてんだろ?」
「…んで、らん?」
「それとも…」
「らんだよ、らん…、」
「気持ちを…隠してるだなんて、…今まで誰も分かってくれなかったのに。」
「なんっ、で……」
「ごちゃごちゃうるせぇ。」
「俺がお前のやすらぎを与える唯一の相棒、とでも思っとけ 」
俺の言いたかった想いを伝えた途端、
天を泳ぐ影はいつしか消えていて
らんの笑顔は太陽の反射で光った窓にも勝てる、本当の儚い笑顔だった。
読んで頂きありがとうございました~!!!
コメント
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🌸🌸…どおして立ち止まっちゃったんだよぉ…