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ダリン襲撃からなんとか逃れたケイシの配下がケイシの元へ早馬を走らせた
いっとき休む事なく馬を走らせ二日ほどかかった所にケイシ軍はいた
「殿!殿!」
配下の真っ青な顔に溢れ出る涙を見てケイシはただならぬ事態である事を察知し、身体が凍てつくのを感じた
まずは側近の武将が言葉を発した
「なにごとか!これからいよいよ戦場へといくところだ!」
「は、はい、それは、それはわかっております、ですが、ですが、
リーシ様がさらわれました!」
「いま、なんと..?」
ケイシは瞬き一つせず聞いた
「リーシがさらわれただと?」
これは悪い夢でも見ているのではないか?城内には信頼できる屈強な側近達も何人かおいてきた..いったい一瞬のどのくらいの時間で頭の中がぐるぐるといろいろな事が駆け巡っただろうか、
「誰にだあ!」
ケイシの目に血柱が走る
「ジーファのダリンです!」
(前にも一度リーシを狙い失敗した、あの下衆か!)
「ケイシ軍、全軍城に帰るぞ!」
そう叫ぶ前にケイシはもう馬を城へと走らせていた
ケイシにとって戦など最早どうでもよかった、リーシが全てだった。二人の子も勿論愛していたがケイシにはリーシこそが全てで生きる意味だった
ケイシ軍の側近達、兵士達も皆、ケイシを尊敬し愛しているリーシのこともその美貌と同等の心の美しさをもつお方と愛していた、
ケイシとケイシ軍は死に物狂いで馬を走らせた