TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

テラーノベルの小説コンテスト 第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで
シェアするシェアする
報告する

蓮「……は?」


次の日、目が覚めてスマホを見ると恋人から連絡が来ていた。内容は「もう別れよう。」それだけだった。

全身から力が抜けていくのがわかった。悔しさと苦しさ。全てが相まってソファに倒れ込んだ。けれど、なぜか涙は出なかった。悲しくないのかと聞かれればこれ以上ないほど悲しい。


蓮「はぁ……。準備しよ。」


どんなに動く気力が湧かなくても、仕事には行かなきゃいけない。ソファとの拘束を解き、身だしなみを整えて荷物を用意するそんな日常。けれど、朝起きたら「おはよう」って言ってくれて一緒に二度寝をして、時間がギリギリになって焦って準備をする、そんな君が居ないだけで日常は一気に非日常と化した。




辰「お、めめおはよ」

蓮「おはようございます、ふっかさん。」


心ここに在らずといった感じで楽屋に入ると、ふっかさんが先に到着してスマホをいじっていた。


辰「どう?阿部ちゃんとは。」

蓮「別れましたよ。」

辰「え?昨日の今日で?」

蓮「はい、向こうは別れたかったらしくて。」

辰「あー振られたのか。」

蓮「そうなりますね。」


淡々と話す俺を見て、ふっかさんはたまに心配そうに眉間に皺を寄せるシーンもあった。昨日の今日で別れたにしては、自分としても吹っ切れすぎているとは思う。きっと、展開が急すぎて理解が追いついていないんだと思う。


ス「スタジオ入りお願いしまーす。」

辰「はーい、行こ、めめ」

蓮「はい。」


収録を終えて楽屋に戻ると同時に、ふっかさんのスマホに着信が入った。


辰「あ、めめこれ見て。」

蓮「はい…?」


仕事の案件だろうか。そう思い目線を落としたけれど、メッセージは岩本くんからだった。メッセージの内容は、


照[泣いてんだけど。]


というひと言と、どこかの所在地だけだった。


辰「行きなよ。」


何があったのかとかは一切分からない。誰が泣いてるのか。場所だってよく分からない。けれど、心より先に体が動いて送られてきた場所へ必死に走った。


着いた場所は駅の裏にある小さな公園だった。息が切れながらも公園の中に入ると、数万回、数億回と見慣れた背中が視界に入った。話しかけたからなんだ、だからどうなるんだ、そんなことを考えている余裕は無い。ただ、今を逃せば次は無い。そんな気がしてならなかったんだ。


蓮「亮平!」

?「……?」




to be continued…

この作品はいかがでしたか?

220

コメント

0

👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚