「皆、よく来たね。今日は皆に紹介したい人が居るんだ。」
「どんな方ですか?」
「ん?とても優しい子だよ。」
御館様、そんな前ぶり要らないですって。
てっきり
「昨日から柱になった友里だよ。今世も仲良くしてあげてね。」
くらいかと思ったのに…
「じゃあ、おいで。」
『御意』
あぁー、ヤダヤダ。視線が怖いって。
…え、待って?蜜璃ちゃんすんごい可愛い。
私前世、視力弱かったんだよ。顔をこんなにハッキリ見たこと無かったなぁ。
『華城 友里です。今世もよろしくお願いしッ』
『…え?』
え、なんで皆刀を私に向けているの?
どういうこと?
『あのー?』
「お前は誰だ。」
『?』
「“ ゆり”と言ったな、お前みたいな派手な見た目の奴、前世にはいなかった。」
「そうだぞ、貴様。残っている最後の1人の柱は、“ 美柱”だった華城の座だ。」
「御館様!例え貴方のような方が決められた者でも、華城少女以外の者を最後の柱として認める訳にはいきません!」
え、私華城 友里なんですけど…
気づかれてない?前世と見た目ほぼ変わってないんだけど__
「__静かに。」
「ッ申し訳ありません。」
やっと、刀を下ろしてくれた。
「友里はねぇ、前世美柱だった華城 友里だよ。前世よりも、髪型とか変えてて、可愛くなったからね。分かりにくかったかな?」
「…」
今度は皆、無言になったんだけど。
何なんだ一体?怖いんだけど…
「ッお前!あの華城なのか!?」
『え、あの華城も何も元美柱ですが。あぁ、正確には“ 前世”美柱で、“ 現”美柱か。』
「貴様、本当に華城か?前世では、前髪を上げていただろう!?」
『今世では、少しイメチェンというものをしてみようかと思いまして。』
「友里ちゃん!好きな食べ物は?」
『よもぎ餅です。』
「友里さん。嫌いな食べ物はなんです?」
『餡蜜です。』
「本当に、あの華城だぁ!!」
皆して何だ?私が偽物だと思っていたのか?
あんなに仲良かったのに…悲しい。
…というか、私だと判断する材料、少なすぎないか?
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