rd side
全てが嫌になった。
もう何もかも捨てて、死んでしまいたかった。
部屋の所々に血が飛び散っている。
床には乱雑に投げ捨てられ、転がっている大量の薬があった。
rd 「あーあ…俺、何がしたかったんだろう…」
乾いた口から出たのは、その一言だけだった。
これ以上こんな生活を続けていたくない。
だから俺は、今日死ぬことにしたんだ。
苦しくて、痛くて、辛い。
そんな毎日から脱する方法は、もうこれしかなかった。
ごめんな、みんな、俺もう逝くから…
また来世で会おう。
そう思い、首筋に刃物を突き立てる。
ああ、これでやっと…
pn 「なに、してんの…?」
rd 「!……え、なんでッ」
ぺいんとはすぐさま俺の手から刃物を奪い取った。
少し悲しそうな顔をしたあと、その顔は怒りに変わった。
pn 「…お前、自分が今何しようとしてたかわかってる?」
rd 「…そんなの、わかってるよ…」
pn 「いいや、お前はわかってない」
rd 「は…?いや、わかってるってッ」
pn 「お前はなんにもわかってないッッ!」
rd 「…ッ!」
pn 「何が『わかってる』だよ?こんなことしてて、わかってるわけないだろ! 」
rd 「…ッッ……お前は、何が言いたいんだよ?」
pn 「…か……と………じゃ……」
rd 「え…? 」
pn 「だから!」
pn 「馬鹿なことしてんじゃねぇよ!って言ってんだよ!」
rd 「…!」
pn 「俺がどんな想いでここまで来たかわかってないだろ!」
rd 「そんなの、知らないし…」
pn 「ああ、そうだろうな?お前は何にも知らないだろうな?」
pn 「俺は、ずっとお前と一緒に頑張ろうって思ってたんだぞ!」
pn 「なのになんで、お前は俺から逃げるんだよ!」
pn 「友達なら、真友なら話せばいいだろ!」
rd 「…でも、そんなことしたらぺいんとだって離れていくに決まってる!」
pn 「俺と他のやつを一緒にするんじゃねぇ!」
rd 「!」
pn 「俺はどんなときでもお前の傍にいるし、絶対離れないって決めてる!」
rd 「嘘…」
pn 「嘘じゃない!」
pn 「俺が嘘つくような人間じゃないことくらいわかってるだろ!」
rd 「でも、もう…何も信じられないんだ…」
pn 「じゃあ俺だけ信じればいい」
rd 「え…」
pn 「俺だけ信じてそばにいてくれればそれでいい」
pn 「それじゃだめか?」
rd 「…ッ」
rd 「…本当に、そばにいてくれるの…? 」
pn 「だから言ったろ?嘘はつかねぇって!」
rd 「そっか…お前はやっぱり、優しいんだな、笑」
俺は、差し伸べられた手をとった。
どうしようもないほど痛くて、汚れたこの俺に… 知らないふりをするために。
そうしないと、壊れてしまいそうだったから。
ぺいんととの関係が、じゃなくて…俺の心が壊れそうだったんだ。
あぁ、どうして空はこんなに綺麗なのに、俺の心は晴れないんだろう。
しにたいなぁ…笑
優しい風が吹くとき、1輪の白い花が揺れていた。
〜fin〜
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