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僕たちは昏睡状態の小さな子とその姉と共に、その【形霊の前門】に向かうことにした。その道中、僕はその女の子達に、いや、その姉に質問を何回かした。「名前は?」「名前?名前は…私はもか、幻來(げんらい)もか。この子は幻來あさっていうの。」「何歳なの?」「私は10歳。あさは7歳。」どうやら、この子達はインバラードという場所で産まれ、族最後のインバラード族らしい。「わたしとにてる…」いろとがそう口から言葉を漏らす。いろとも最後のメーダー族であるため、親近感が湧いたのであろう。そんな状況の中で、その中の1人を傷つけてしまった罪悪感で、いろとは涙を溜めた。コンピレートが慰めてあげていて、なんか可愛かったけど、少し悲しかった。
何分か歩いていると、急に世界が真っ白になり、目映い光に包まれた。真っ白な世界なはずなのに、目の前に何かがある感覚がずっとした。