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な、何だこの状況。横には眠そうな神代先輩が未だにオレの服の袖を引っ張っている。
いやいやいやいや、ヤバすぎる。オレはいまさっきなんて言った??
🌟「……っっっ、、、」
🎈「天馬くん、大丈夫?」
🌟「は、はひッッ、」
🎈「そう。」
なんでこんなにも平然としてられるんだ?てか噛んだし。もうなんなんだ。
🌟「その、先輩はいつ起きて…」
🎈「んー、いつだろう。歩く音が聞こえて何か寧々と天馬くんが言い争ってる時からかなぁ、。」
🌟「そ、そんな前から!?!?」
やばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばい。絶対に聞かれた。終わりだ。
🎈「あ、でもなんて言ってるか聞こえなかったよ。正確には寧々とえむくんがどこかに行く辺りからかなぁ。そこからしか聞こえなかった。」
🌟「ほ、ほんとですか…?」
🎈「何か聞いたらまずかったかい?」
🌟「いや、そんなことは…」
よ、よかったああああああ。心の中では大喜びだ。こんなダサい告白の仕方なんてないだろう。もっと自分なりにかっこよく…。
🎈「……ねぇ、鞄あさった?」
🌟「え、いや」
🎈「じゃあ、この薬のからは?」
🌟「あ、ッッ」
薬の空を見るなり目線が鋭くなる。えむは持っていかなかったのか!?、
🌟「それは…」
🎈「…なら隠す必要はないみたいだね。見た感じ倒れた理由も大体分かってそうだし。」
🌟「……。」
🎈「君の…せいだよ。」
声が震え弱々しく、そして今にも消え入りそうだった。体は丸くなり、何よりも目元が物語っていた。
🎈「Sub性が乱れだしたのも薬が効かなくなったのも。…どうしてくれるんだい?」
🌟「そ、それは申し訳ないと思ってます。だけど、そんな薬の量摂取してたらいつか先輩壊れてしまいますよっ。取り返しがつかない事にっ、。」
🎈「ッッ、僕の何が分かるんだいッッ!!」
🌟「ッッ…!」
あまりに大きすぎる怒鳴り声に耳を痛める。
🎈「君に……僕、の何…が、」
段々息が荒くなっていく。
🎈「なに…が、、」
体がふらっとし上体が前に倒れてく。
「あぶないッッ」、このままでは顔面強打で済まないところだった。地面スレスレ。何とか押え、自分の方に体を引き寄せる。
🎈「ごめんなさい…ッッ、ごめんなさいッッ、」
🌟「せんぱッッ、」
🎈「ぼくがッッ…わるいからッッ…」
これが抵抗してしまったSubの末路だ。言い方は悪いと思うが仕方ないとしか言いようがない。怯え、謝ることしかできない。それはオレも同じようなもので何も出来ていなかった。
🎈「ぼくがわるいッッ…からッッ、」
ただ見てるだけ。何が何とかしてやりたいだ。何も出来てないじゃないか。
このままではSub dropしてしまう。だが、もし止まれなかったら。悲しませてしまったら。そんな思いが邪魔して上手く声を出すことが出来ない。
🎈「う”ぅ”、ごめんなさいッッ、、」
謝るのを見てるだけ。
🌟「ッッッッ、」
怖い。自分がコントロール出来るだろうか。我を忘れてしまえば。今度はどうなってしまうだろうか。段々と先輩の体は冷たくなっていく。
🎈「かひゅ…かひゅ…」
過呼吸。息をするのでやっとなんだろう。
“後悔なんてしたくないんだッッ”
🌟「こう…かい、」
…オレは見てるだけでいいのか?今1番冷静になるべきだ。CommandじゃなくていいCareするだけでいいんだ。勇気を出せ、助けたい、頼ってほしいんだろ?
もう後悔なんかしないために。
🌟「はぁぁ、」
この深呼吸は何よりも長く感じた。1呼吸おき、小さな声で呟いていく。
🌟「よく出来ました」
🎈「…ッッ、」
🌟「えらいです。よく聞けましたね。」
🎈「あ…ぁ、、」
🌟「先輩は凄いですね。」
頭をそっと撫でる。大丈夫、大丈夫だから。
🌟「えらい、えらい」
🎈「え…ら……い、、?」
🌟「あぁ、よくできたな」
呼吸がだんだんと落ち着いていく。オレは無我夢中で褒め続けた。
🌟「落ち着きました?」
🎈「ごめん、、ね、」
🌟「いえいえ、大丈夫ですよ」
体を抱きしめ、頭を撫で続ける。落ち着いたのか、会話ができるようになった。
🌟「そんなに溜め込んじゃダメですよ」
🎈「……っ、」
🌟「近くにボクがいたから良かったけど、もしいなかったら大変なことになってましたよ。」
良かった上手くできた。気持ちがどんどん高ぶっている。先を本能的に望んでいたが無理やり抑えた。先輩を褒めた時。あの感じた幸福感は何とも言えない。一言で言うのなら…。
🌟「……最高だった(小声)」
🎈「君も…、そう思う、かい…?」
🌟「は、え、君も…って、」
胸あたりを掴んでいた手が段々強くなっていく。
🎈「僕…も初めてだ。こんなに満たされた気がしたのは。何も不快感がなかった、。あんなにもDomに何かされるのが嫌でしか無かったのに。」
幸福感。まさにその言葉でしかない。むしろその言葉じゃ足りないくらいだ。…もっと褒め倒したい。なにか命令したい。段々と黒い部分が湧き上がってくる。片隅ではまずいなと適当に思ってる。でも、この興奮は誰も掻き消すことができない。
🌟「すみません、。嫌だったら良いんです。無理やりとも言いません。」
🎈「なんだい?」
🌟「ボ、ボクのPlay相手になってくれませんか、??」
流れ、段取り、全てすっぽかした。もうまわりくどい事するよりもストレートに聞くのが1番だろう。
🌟「い、いやだったらいいんです。そんな無理にとか全然…」
🎈「…いいよ、」
🌟「え」
🎈「だから、いいよ、」
は?え、いや今なんて言った?全くもって聞こえなかったんだが。良い…だと、??
🌟「ほんとに言ってますか」
🎈「お願いできるなら。でも僕、結構特殊でなかなか発散もできてないし、暴れ回るかも、。」
🌟「い、いいんです。ボクも何するか分からないし…。止まれない可能性もあります。」
🎈「ふふふ、お互い様ってところかな」
この笑顔は…、。
🎈「今日は遅いし、また明日でいいかな、」
🌟「は、はい!いつでもいいです!」
初めて先輩の心に手を伸ばせた気がした。