straykids マフィアパロ
フィリックスはその日友人に反政府デモ運動に誘われるがまま参加していた。
騒音が凄いため警察が出動しており、その場は混乱に陥っていた。
警察の射撃なのか、デモの人による誤射なのか分からないが、僕の目の前にいた友人の足に撃たれた、
僕の目の前で倒れ込み、その患部を抑えながら悶えていたが、抑えてある指の間からは鮮血が飛び散っていた、、
次は僕の番かもと思ったフィリックスはいてもたってもいられず友人を置いて全速力で走った。
とにかく早く自分の身の安全が確保出来る所まで。
数日後、友人の死が伝えられた。
死因は出血とたくさんの人に踏まれたことによることだった、、
あの時自分がおんぶしてでも一緒に逃げていたら助かったかもしれないと思った。
「僕が、、彼を殺したようなものだ。」
…その日からフィリックスは姿を消した、、
彼が住んでいた一人暮らしのアパートはもぬけの殻となっていて、実家にも帰っていないようだった、
フィリックスの両親は警察に捜査願いを出したけれどどの警察もやる気がなく、事件性の可能性があることを言ったが、警察は友人の後追い自殺とし1ヶ月にも及ばず捜査は終わった。
ガタガタと揺れるバスの中で泣き腫らし大きな目を伏せている青年は、どうやら眠り船を漕いでいるようだった。
バスが大きく揺れるとその青年はハッとその目を覚まして辺りを見渡し、また泣いてを繰り返していた、、
今にも発狂しそうな危うさを持った彼にどう声をかけようかと迷っている間に終点のバス停が近づいてきたのが見えた。
「あの〜お客さん。終点です。その、、大丈夫ですか?」
青年はゆっくりとこちらに視線を向けると、電光掲示板の終点の文字を確認してガバッと立ち上がった。
自分が乗ったバスすら覚えていない様でオロオロとしているのが何故か憐れで、運転手は1つため息をついた。
「はぁ、、いいです。お客さん。運賃は結構です。」
「え、、?いや、でも、、、」
「人生はこれから長い、いまつまづいてもきっと前を向けます。だから今は、私はあなたに何も求めません。」
それ以上は言わないと目線を逸らせば彼はまた泣き出して、お礼を告げてさっさと降りていってしまった。
運転手はバスを出発させる。
無賃乗車をさせてしまった言い訳を考えながら
oddinary
ネオンで彩られたその文字を見た瞬間から、引きずり込まれるように扉を開けた。
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