「信兄と連絡がついたぞ!もうこっちに向かってるそうだ!」
柚彦の2番目の兄健司が、スマホを片手に言った
「最後にユズをみたのはいつ?」
沙也加さんが私に真剣な顔つきで聞く
「ええっと・・・朝の・・・6時にジムに行くって・・・今日は早く帰ってくるって言って・・・」
「何が起こっているのか、知っているだけでもいいから詳しく話してくれ 」
健司さんが真剣な目で私を見る、いつも冷静な健司さんが珍しく感情的になっていた
私は最後に見た柚彦君の表情を必死で思い出していた。手の震えが止まらない、もう24時間以上も彼と連絡が取れない、不信にとうとう待ちきれなくなって彼を迎えに事務所に来たら、信じられない事に彼を見かける人は、朝から一人もいないと言う
ずっしりと緊張が走る、私はまた男性に裏切られたのだろうか・・・・
彼は私と一緒にいるのが嫌で、どこかに行ってしまったのだろうか・・・
ううん、彼はそんなことは絶対にしない
「ユズは鈴ちゃんの家を出る時に、どこかに行くって言ってなかったかい?その・・・小さなことでもいいから 」
柚彦君の三番目のお兄さん・・・レオさんも私の肩に手を置いて言った、私は口元に手を持って行った
「どこ?・・・別に何も・・・」
どこに行くと言うの?私は彼と最後に交わした言葉を必死で思い出していた
「くそっ!あいつは何で携帯の電源を切っているんだ!」
レオさんが罵る
「どうしよう・・・警察に連絡した方がいいのかな・・・」
私は不安げに言った
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