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新しいなかま!
「レイラさんの新しいジョブが奏姫ってなってるな。ちょっとユニークすぎるんやけど。
スキルが奏術ってなってるから、奏でるってことなのかな?
レイラさん!奏術のレベル1ってどんな術なんですか?」
「はい、解呪みたいです。指をパチンとすると、呪いとか状態異常が解除されるみたいです。」
「お!指パッチン!
自分以外にも使えるの?」
「はい、大丈夫です。」
「おー!いいじゃない!死神で苦労したからね!これはいいよ!ファインプレー!」
「そうですか?嬉しいです。」
「まずは、ダンジョンに行って、レイラさんのレベルを上げとく感じで行きますからね。
隠密スキルは使えますよね?
一度、やってみて!」
「はい、隠密!大丈夫ですか?」
「そっか。僕たちにはわからないんだった。
たぶん、大丈夫。じゃ、行きますか!」
カグヤ様号に乗せてもらって、トニナダンジョン方面に飛んでいきます。
はじめてのレイラさんは興奮気味で、ものすごく嬉しそう。こっちまで嬉しくなっちゃうね。
「お頭♡なんか、あっちの方向で、人が襲われてるみたいだよ。」
「ん?モンスター?」
「違うよ♡人に襲われてる!」
「うーん、どうしよう?
ちょっと見に行ってみるか。カグヤ様!モニカのいう方向に進路変更お願いします!」
「おーけー!」
少しの間、飛んでいると確かに人同士で戦闘が起こっている。もうほぼ決着したみたいやけど。ちょっと遅かったか。
「カグヤ様!一旦あの近くに降りてもらえますか?」
「おーけー!」
地上に降りて、隠密のまま様子を見ていると、武装集団に商人が襲われたようだった。
すでに商人とその護衛たちについては、琴切れているみたいだ。
武装集団は残された馬車の積荷を確認している。
「隊長!積荷の中に5人いました。」
なるほど、あの人がこのグループのリーダーやね。
馬車の積荷から、5人の少女が出てきた。少女の首には隷属の首輪がついている。
ということは、盗賊に奴隷商人が襲われたってことか。ひどい。
これはほっといたらあかんやつやな。あいにく、盗賊たちのBPは高くない。と言っても、僕ら基準ですけど。
「みんなは待機してて。ちょっと、彼女たちを助けてくる!」
「ユメ!ちょっと待ち!」
「はい?」
僕は行こうとして、急に止められたんで、勢いで転けた。新喜劇並みにずっこけた!
グループの隊長と呼ばれている人が、少女たちの前まで行って、膝をついて話しかけてる。
「もう大丈夫だ。俺たちは奴隷解放軍だ。お前たちを助けに来たんだ。俺はここの隊長をしているホルヘだ。良く頑張ったな。一緒に俺たちの拠点に連れて行ってやるからな。」
今まで、感情が削げ落ちていた少女たちにも安心したのか、急に泣き出した。
「そこに誰かいるな!まだ残ってたのか?出てこい!」
やっぱり見つかってしもた。さっき、出て行こうとして、隠密解除して盛大に転けたからね。もう、出ていくしかないな。やってしもた。
「どーも、はじめまして、通りすがりの冒険者です。お邪魔してすいませんでした。
では、失礼します。」
僕は立ち去ろうとして、奴隷解放軍の隊長に声をかけられた。
「待て待て!」
「はい、なんでしょう?」
「なんでしょうって、そのまま立ち去ろうとするなよ。お前、黒の軍団の頭領だろう。ちょっと話をしないか?」
「え?」
うそーん。なんでバレてるんですか?
「なぜ、僕が黒の軍団の頭領だと。」
「俺たちの情報網を甘く見ちゃ行けねえぜ!ここでは情報が命だからな。その独特な格好を見ればすぐわかる。黒眼で黒装束だからな。それにそのマークも出回ってるぞ。お前たちは俺たちの中では超有名だからな。」
『カグヤ様!』
『大丈夫や。そいつに殺気はない。』
「そうなんですね。お話しってなんですか?」
「おー、ありがとう!聞いてたと思うが、俺たちは奴隷解放軍だ。奴隷制度に不満を持っているメンバーで立ち上げた集団だよ。
お前たちの異常な強さは聞いている。俺たちの集団が束になっても敵わないってこともな。
それと、黒の軍団が帝国入りしているという情報も掴んでいたんだ。本隊も黒の軍団の動向を気にしている。王城入りしたって言うしな。
だから、ここからが相談なんだが、俺たちの活動については目をつぶってほしい。帝国側につかないでくれってことだ。
俺たちも信念を持って活動している。理解してくれると助かる。」
『カグヤ様!』
『大丈夫や!うそはゆうとらんな。』
「はい、わかりました。元々、帝国には思うところがあるので、大丈夫ですよ。」
「そうか!それはありがたい。本隊に連絡しておく。黒の軍団は予想通りだったとな!笑。
ところで、これは私的な質問だが、奴隷制度に対してどういう印象を持っているのか、聞かせてくれないか?」
「僕個人の意見ですけど、奴隷制度をあまり知らないので、なんとも言えないですが、帝都で見てきた奴隷に対する光景は好きになれませんでしたね。」
「なるほど、同志だな。もう同志だよ!」
早いな。こういう人好きかも!
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