みかの両親は一生懸命働くことで、医療ケア施
設にみかを預けることができる。
家でみかを診ていた時は本当に大変だった。そ
してみかの母親は過労で体調を崩したため、医療
ケア施設でプロにみかを任せることに踏み切っ
た。そのことに罪悪感を抱いているが、みかは、
そのほうがきっと安心だろうと思うことにしたの
だった。
医師は短命宣言をしている。この苦しみは長く
は続かないだろう。
「みかはなんのために生きてきたのかしら?
時々わからないわ」みかの母親は夫に打ち明ける
ことがある。「そうだね、でもみかはつらい治療を 頑張っているのだから」「完全に治る見込みもない のに、なぜこんな目にあの子があうのでしょ う?」どんなに考えてもわからなかった。