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〈クロオ〉
黒尾「」🌸『』
今日は久しぶりに黒尾とデート。「たまには可愛いの着よっかな」と思って、
ずっとしまってたミニスカを履いて出かけた。
待ち合わせ場所に少し早く着くと、
遠くから背の高い男の人が歩いてくるのが見える。
『あ!!おーい!!てーつくん!!』
思わず駆け寄ると、黒尾がぴたりと固まった。
「……え、ちょ、待って待って。
お嬢さん、なんでそんな可愛い格好してんの……?」
とまどったような声で、
視線がゆっくりと私の足元へ落ちる。
「ミニスカって……お前……」
黒尾の耳がじわっと赤くなる。
『えへへ、どう? 可愛い?』
その一言で、黒尾の表情がぐらりと揺れた。
「……可愛いよ。可愛いけど……
可愛いけど、さぁ……」
喉がひくっと鳴る。
「こんなん、他の男の視線集めるに決まってんじゃん。
……俺でも嫉妬すんだよ?」
最初は照れ混じりだった声が、
じわじわ甘さを帯びて近づいてくる。
「近くにおいで」
腕を引かれて、そっと腰に手が回された。
「ほんと可愛い……けどさ……
“彼氏の俺”にもう少し気を使ってくださいよ?」
耳元に低い声が落ちる。
「そんな短いの履いて来られたら……
……我慢できなくなんだろ」
最後だけ、黒尾が小さく息を吐きながら言った。
顔は赤いのに、目だけは甘くて、
いつもよりずっと近い距離。
「デート行く前からこんな調子でどうすんの、お前……
責任取れよ?」
黒尾の手が背中に回り、
ふわっと抱き寄せられた。
――徐々に溶けていくみたいに、
黒尾の甘さがゆっくり溢れ出していく。