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黒尾「」🌸『』
黒尾と腕を組んでしばらく街を歩いていたけど、
そのたびに男の視線が刺さるのを感じる。
黒尾は歩くたびに私の腰にそっと手を添えたり、
人混みでは前に立って庇うみたいに囲い込んでくれる。
「……あぁもう、無理」
ぼそっと呟いた黒尾の声が低い。
『え、なにが?』
「我慢。
ずっと見られてんの我慢できねぇ」
そう言うと、黒尾の指が私の手をぎゅっと絡め取った。
「悪いけど、今日は――店とか行かねぇわ」
『え?』
「お前、こんな可愛い格好で歩いてんのに
外に連れ回せるわけねぇだろ。
……俺が壊れっから」
そのまま手を引かれ、
予定を全部キャンセルして駅へ向かう。
エスカレーターでは密着したまま離れないし、
帰り道ずっと、黒尾は黙り込んだまま熱い視線を横顔に落としてきた。
⸻
家に着いた瞬間、黒尾のスイッチが落ちる
玄関に入った途端、
黒尾がドアを閉めながら私をふわっと抱き寄せた。
「……はぁ。やっと俺だけの場所」
黒尾の手が腰に回り、
額がこつんと触れる。
「外でずっと我慢してたんだよ。
他の男に見られてんの、正直キツかった」
『そんなに?』
「そんなに、じゃねぇよ。
……こう見えて俺も嫉妬深いんですぅ」
そう言いながら指先が私の太ももに触れ、
ミニスカの裾をそっと摘む。
「こんなの……
彼氏の前だけでいいんだよ」
声が甘く低くなっていく。
「可愛いって言ったけどさ、
ほんとは今日ずっと、触りたくて触りたくて……
デートどころじゃなかった」
耳元に熱い息がかかる。
「ねぇ。
今日はもう外いかせないから
ここで……俺にだけ可愛いの見せて」
拒める空気じゃない。
黒尾の指が背中を撫でてくる。
「おいで。
……我慢しなくていいよな?」
そのままソファに引き寄せられて、
膝に乗せられるように抱き上げられる。
「お前が可愛すぎんのが悪い。
責任……ちゃんと取れよ?」
甘い声で耳を噛むみたいに囁かれて、
そこから先は黒尾の独占欲と甘さに全部包まれる――。