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attention
ご本人様とは無関係です。
nmmnに分類されるものです。
苦手や地雷さんはお逃げくださいね。
通報しないでください。
黒桃のほのぼのです。
大丈夫な方は是非楽しんでいって下さいね。
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「なぁ、ないこ」
いつもより低い声で名前を呼ばれる。甘く蕩けるような声ではなく刺々しい声だった。
「どうしたの?あにき」
怖いと言う感情を抱えながら、あにきにバレないよういつも通りを演じた。
「最近いつ寝た?」
予想外の質問だった。それでも今1番聞かれたくないことだった。
「一緒に寝てるじゃ…」
最後まで言葉を紡ぐことができなかった。
あにきの顔が酷く不安そうに、それでいて真剣な眼差しで俺の方を見てきたからだ。
「ここ最近はあんまり…寝れてない」
嘘だ。最近どころかもっと前から眠りにつきにくくなっている。それでもあにきを心配させたくない一心で告げた。
「嘘ついてええとは言ってへんよ」
バレてる。何故と思いつつ、怪しまれないよう言葉を紡いだ。
「ほんとだよ」
「なら、なんでピアス触っとるん?」
あにきの目は真っ直ぐに俺の左耳に触れている左手を鋭く見つめていた。俺が意識的に耳に触れるよりも早くあにきの手が俺の手に触れた。
「やっぱり、ないこは気付いてなかったんか」
「え?」
「ないこ毎回嘘つく時ピアスに触るんよな。体調が悪い時も寂しい時も気丈に振る舞って、でもピアスはずっと触っとるんよ」
「知らなかった」
「そうやろな」
「俺も言うつもりなかったし」
「なんで?」
「可愛いからに決まっとるやん」
「可愛くなんかない」
「ないこは可愛いよ。ほんまに頑張り屋でそれでいて褒めればすぐ赤くなって…」
「もういい//」
きっと今顔はりんごのように真っ赤なんだろう。極め付けには、
「そんなないこが好きなんやけどな」
「俺も…好き…」
小声で愛の言葉を伝えると嬉しそうに笑う君にずっと惚れてる。
「でもなないこ寝ないとあかんよ?ないこのことやし、ろくに寝てへんやろ?」
図星のため何も言えない。何も言わない俺を見てあにきは僅かにため息をついた。
そして優しく
「ないこおいで」
と呼んだ。
あぁ好きだ。ただこの声だけで満たされる。
何も言わずにソファーに座っているあにきの肩に頭を乗せる。
静かに肩をトントンしてくれるリズムと共に夢の中へ落ちていった。
「もう少し頼って欲しいんやけど」
呟いた声は2人っきりの空間に溶けていった。
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素人なんです。