「キャ〜〜〜!!カワイイ!!まさか、こんなカワイイ子が生まれるとは〜〜!!」
「ねーー!!嬉しいな〜〜!うちん家さ、猫いなかったからマジ最高だわ!」
「うんうん!ちょっとズルいけど〜〜」
「まぁね!ちゃんと育てれば大丈夫!」
「そうだねーー!!」
私の家では、動物を飼ったことがない。
魚も、鳥も。ずっと飼いたい! って言ってたけど、お母さんが許してくれなかった。
でも、今回私はこんな事があった。だから、妹と交渉して『猫を飼うこと』のOKをもらったんだ!
――さかのぼる事1周間前
今日は猛暑の日。クーラーは付けたくないけど、扇風機じゃ耐えられない暑さ。
だから、頭がフラフラしながらも外に出ることにした。
外に出ても暑いだけだけど、気分転換がしたかったんだ。
「はぁ、あっつ…!(もう無理…)」
案の定、クラクラする暑さだ。
家でもあんなに暑いのだから、外で暑くないわけ無いけれど…
「ミーンミンミーン!!」
「あぁっ、もうっっ!うるさいうるさい!セミ黙って!」
セミの声がうるさすぎて、暑さのせいで余計にイライラしてしまった。
私は、もう耐えられないと公園へ走った。
・・・
「ふぅ….(とりま、木の下の日陰行くか…)」
日向では、とてもじゃ無いけどいられない。
急いで木の下に避難…. しようとした。
「ニャオ〜ン!ニャーニャーニャー!」
「!?(え、猫!?猫の声だよね….? まさか、捨て猫!?)」
――捨て猫なら、今の暑さなら死んでしまうかも…!
――すぐ助けてあげなきゃ….!
私は、声がする方に急いで行った。
「えっと…(ここら辺かな?)」
「あ…!(猫が… 2匹??)」
そう、そこには箱に入った『2匹』の猫がいた。
「か、カワイイ….!!」
1匹は淡い白色の猫、1匹は可愛い三毛猫だった。
もう子猫では無さそうだけど、見て見ぬフリは出来ない、愛らしい声で鳴いていた。
「うぅん….(家では飼えないし… どうしよ、?)」
――でも、こんな可哀想な捨て猫、持って帰らないなんて無理だ。
放っておいたら、この暑さで死んでしまうかも知れないと言うのに…っ!
「…(持って帰っても良いよね?こんなの、持って帰るに決まってるじゃんっ)」
私は、そう決心した。
――家で
「えぇ?猫を飼うですって?そんなの出来る訳無いでしょ!」
「うっ….」
予想通り、お母さんにすぐOKはもらえなかった。そりゃそうだよね…
いきなり猫を、しかも2匹持って帰ってきて、、 飼うだなんて….
「で、でも!飼ってくれる人なんて、この辺に居ないでしょ?」
「そのまま捨てちゃうの!?嫌だよ!! 捨て猫だよ?可哀想すぎるよっ!!」
「ふーん…. じゃあ、餌代もトイレ代も、全部払えるの?」
「そ、それは…..」
お母さんは、何でも絶対に飼わせたくないらしい。
別に良いじゃない、猫を飼うぐらい….っ!
……でも、お母さんが言った通りだ… そんなお金、全部払うなんて不可能。
自分で稼ぐことも出来ないのに….
――だとしても、絶対捨てたくないっ….!!!意地でも飼ってやる!!
「だからっ―――― でしょ?飼おうよ!!」
「はぁ…. 仕方無いわね。勝手にしなさい。」
「! や、やったぁぁっっっっっ!!ありがと!お母さんっ〜〜〜!」
「はぁ….」
・・・
こうして、私は猫を飼うことが出来たのだ。
そして、更にとんでもない事が起きた….!
「さ、今日も餌やりっと!えーと、キャットフードキャットフ….. !? え!?」
私の目の前には、猫2匹の… 有り得ない景色が広がっていた…
「ここ、こ…. 子供産んでる…..!?」
「キャアアアアアアア!!可愛い、子猫可愛すぎるっっっっっ!!!!」
その私の叫び声に、妹とお母さんが部屋に駆けつけてきた。
「ちょっと、お姉ちゃんどうしたの!?そんなに叫んで…っ」
「猫に何かあったの!?」
2人はとても心配している様子だった。
だから、私は説明する前に段ボール箱を見せた。
「ああ、あぁ…..」
「…..、、、、、」
「….(何なに…?何か怖いんだけど….)」
「か、可愛いっっっっっっ!!! 何これ!?可愛すぎない!?」
「え、そうだよねっ!良かった….!! ねぇ、お母さん___」
「え…..!?」
お母さんは、大声でそう叫んだ。
「な、何で!?」
「だって…. これ以上生まれるかも知れないでしょ!そうしたら… 数が増え続けて….」
「あ… 今5匹産み終わったみたい….」
確かに、このまま増え続けたら…. 大変なことになってしまう…
どうしたら良いんだろう?
「あ!そうだ!去勢手術!」
「キョセー、手術….??」
「あぁ!その手があったわね!」
私は意味が分からなかったけど、お母さんは頷いていた。
「去勢手術をしたらね、子供を産まないようになるの!この前見た!」
「そうなの?それ良いじゃん!」
「でしょ??じゃ、早速しようよ!」
「そうね!」
満場一致で、私達は手術をしにいくことにした。
――今やって良いのかは分からないけど…. とりあえず、猫のために出来ることはしたい…っ!
そう思い、思い切り2匹を撫でてやった。
コメント
6件
めっちゃ褒めてくれてありがとー!
現実感あって良い!「セミ」マジでうるさいよね🤣 もう本当にノベルの腕、上達しすぎ!私だったら長文でヤバすぎ自分でもめんどくさいもん。でもこの話はいい長さ!見やすい!
話書くの上手いね👏 続きが楽しみ