「wki…?」
💙「ん?どうかしたの?」
「……」
どうやら、wkiは自分が泣いている事に気がついてなかった。
無意識に流す、涙。
それは、もう体が限界、ということを伝えている。
自分も、何かが溢れそうになるのを抑えつつ、wkiの隣に座った。
💙「mtk…?」
「…おいで。」
💙「……?」
「今、wkiは泣いているんだよ。」
💙「え……」
指摘すると、それを隠すように目を擦った。
擦ると、目が痛くなるよ。
そう思い、wkiの腕を握る。
💙「っ、」
「無理に、隠さなくていいんだからね。」
「wkiが…壊れちゃったら、俺も壊れちゃうから、さ……」
💙「ハァッゔッ、うぅ…ハッあ゛ぁ……」
呻き声を上げながら俺の胸で泣く、wki。
やっぱり、もう限界だったんだね。
今、出来るだけ出していいよ。
そう願い、wkiの頭を撫で続けた。
wkiが泣き始めてから、数分後。
泣き声しか出さなかった、wkiが口を開いた。
💙「ねぇ、mtk…」
💙「『俺も壊れちゃう』って…?」
「……」
「それは……」
💙「あ、言いたくないなら、良いんだけど……」
「…ううん、大丈夫。」
「そのことを言うには、ちょっと“場所”を変えないとね…」
幸いにも、今は雨が止んでおり、曇りだった。
wkiの腕を引っ張って、席を離れる。
お会計を済ませて、“とある所”へ向かう。
💙「ここって……」
俺たち2人が訪れたのは、“ryokちゃんが、空へ羽ばたいて行った草原”だった。
「とりあえず、海の傍まで行こ?」
💙「う、うん……」
wkiと俺は、海の傍まで来た。
💙「すご、く…怖いん、だけど……」
「うん。凄く怖いよね。」
「でも、すぐ離れるから。」
💙「じゃあ、今すぐはなれt」
wkiが何かを言っていたが、後ろから背中を押した。
wkiの身体は、どんどん俺から離れて行く。
💙「は……?」
押した瞬間の、wkiの顔。
『なんで?』と言わせるような、あの顔。
なんでだろうね。
それを、海の中でずっと考えてるといいよ。
バイバイ。
wkiに手を振ると、何かが海の中に入る音が聞こえてきた。
しっかり聞こえたことを確認しつつ、その場を離れた。
タクシーに乗って窓を見ながら、最近のwkiの事を考えた。
正直、辛かった。
何も話さないwkiを、相手するのは。
ただ、ryokちゃんが居ないことを信じられなくて。
少し、現実逃避してただけ。
[まだ、信じたくない。]と駄々をこねて、そうしただけなのに。
俺は、そんなwkiが耐えられなくなっちゃった。
……死んでしまったryokちゃんを、恋しく思うぐらいなら。
wkiも、其方に行った方がいい。
そんな事、直接言ったら冷酷な人だと思われる。
だから、あえて何も言わずに、wkiの背中を押した。
今頃、ryokちゃんと一緒にいるかな。
空を飛んでいるかな。
俺は、2人に合わせる顔がないよ。
だから、遠く離れたところでふたりが幸せに過ごしてくれることを、願っているよ。
すると、 タクシーからの窓から見た、パラパラ漫画みたいに変わっていた景色は、見覚えのある景色で止まった。
運転手にお金を払い、タクシーを降りる。
タクシーが走り去った後に、向かう先は、コンビニ。
コンビニで、“あるもの”を買おうと思う。
“あるもの”を買いに行くことだけで、俺の足取りは羽毛のように、軽かった。
色々とスッキリさせたあとだから…かな。
羽毛のように軽い足取りで、コンビニへ入る。
入ってすぐ、手に取ったものは“睡眠薬とエナジードリンクとお酒”だった。
なんだか、とても興奮するような事をしたくなった。
それを買い、コンビニを出る。
出た後に見た夕暮れは、まばらに青色の部分が混じっている、不純な夕暮れだった。
そんな空が、何処か自分のように感じられて。
なんでか、やるせない気持ちになった。
この曖昧な気持ちなんて、要らない。
ケジメをつけないと。
“罰をかける覚悟”を持ちながら、家まで歩いた。
家の玄関まで歩き、中に入る。
部屋の中は、ほんのりと薄暗かった。
この感じなら、“罰を受ける”ことに集中が出来る。
嬉しく思い、お酒の蓋を開ける。
プシュッ
蓋を開け、お酒を飲む。
ゴクッ、ゴクッ
「っ、はぁっ……」
ほぼ、半分ぐらい飲んじゃった。
少しほろ苦さがある、お酒。
飲んだ後に口の中で広がる、甘味と苦味。
それが、罰なのか、よく分からなかった。
残りの半分は、エナジードリンクと一緒に、混ぜて飲みたい。
そう思い、キッチンへ歩く。
キッチンから、氷を入れたコップを持ってきて、リビングのソファに座る。
そして、半分飲んだお酒とエナジードリンクを注いで混ぜた。
それを、飲んでみる。
ゴクッ、ゴクッ
「うぇ……なんか、甘ったるい…」
あまりにもの甘さで頭がクラクラしたが、残しても仕方ないので、飲み切った。
飲み切ると、頭がふわふわとしてきた。
「あ゙〜…ゔぅ……?」
なんか、喋るのも分からなくなっちゃった。
天井を見上げていると、まだ睡眠薬を食べてないことに気づいた。
睡眠薬をティッシュの上に出して、1粒ずつ食べる事にした。
パッと見てみると……50粒ぐらいかな?
お菓子の感覚で、1粒ずつ食べる。
その味は、薬本来の苦味があった。
でも、それが今の俺にとって、相応なのかな?
そう問いかけてみても、誰も答えてくれなかった。
30粒ぐらい食べたところで、睡魔に襲われた。
気持ちよく寝たいので、ベットに寝転がる。
段々と意識が、ぼんやりしてきた。
もうすぐそちらに往く頃…かな。
今度は、ちゃんと向き合うからね。
そして、長い長い眠りにつきました、とさ。
コメント
4件
めっちゃ泣きました😭😭😭😭😭😭😭😭
皆天国にいっちゃったんだね、、、 悲しいけどめっちゃ好きです!ブックマーク失礼m(*_ _)m