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サァーーー



ルーカル「は…」



血の匂いを運ぶ風が髪をくすぐる。目の前には小さくなった血だらけになった小さい身体と2つの影。


剣を持っていた手には何も無かった。剣で出来た手のマメも、傷だらけで痛かった身体も、身体にできた致命傷の傷も痛みも全て。死んだはずだったのに目の前にあるのは実の父と母の死体。2回目の光景だった。



ルカ「もっと…もっと前に…戻りたかった」


父と母と楽しく暮らせていた時へ。ルカが暴走せず両親を殺す前へ。やり直せるならもっと前に戻りたかった。



ルカ「……」

ルカ「もう同じ失敗をしない為に、シャルロットに会いに行こう」


同じことを繰り返すな。すぎてしまった時間は戻らないけど今この場にいることは事実である。ならばシャルロットを救う事もできる。





_______________


両親と共に暮らしていた山の上の家を離れ山を降りる。下りたあとの事は考えてはいなかったが何故か下りた方がいい気がした。



途中お腹が減り葉っぱに溜まった雨水を飲んだりそこら辺の葉っぱを食べてみたりもした、結果は青臭くて苦くてとてもまずかった。



ルーカル「まずっっ!!」



________________


ルーカル「はっ…はっ…」


途中魔物に出会ったりもした。どうにか魔法で倒すが小さい身体は魔力が少ないらしく魔力切れを起こしかけている。


???「ハミア!少年が倒れてる!」

???「おそらく魔力切れだ!」



(だ…れ



そこからは記憶が無い








_______________


???「目覚めたか、少年」

ルーカル「…少年、じゃ、ない」

???「そうか?オレからは少年にしか見えないぞ」

ルーカル「21…ああ、そうか8歳か」

???「まぁよく分からないが目が覚めたのなら自己紹介しようか」

ルータス「オレの名前はルータス・ナイトメア、この村の領主だ」


コンコン


ルータス「入っていいぞ」

???「スープ持ってきたわ」

ルータス「彼女がハミア・ナイトメア」

ルータス「さて少年、君の名前は?」


ハミアから受け取ったスープをルカの足の上に乗せ顔を覗きながら名前を聞いて来るルータス。



ルーカル「ルーカル、ルーカル・ファスト」

ルータス「なんと!オレと似た名前だ…ややこしいな」

ルータス「お前は今日からルカだ☆」

ルカ「なんでっ!?」

ハミア「ルカ君、大丈夫この人のマイペースにはいつか慣れるわ」

ルカ「慣れるって!?」

ルータス「そうと決まればその泥だらけを落とせ!」

ルカ「!?」





されるがままに大きいお風呂に入れられ洗われ、やっと出れたと思ったら食事を取らされ、いつになったら解放してくれるのかと思ったら「えっ!?もう養子申請出しちゃった☆」とか何とかほざく始末である。




「何故見ず知らずの俺を養子にする」と問えば「知る知らないじゃない、子供が困ってたら助けるのが大人だ。」と言えば「あとちょうど跡継ぎの子供欲しかった☆」と言う



ルカ「見ず知らずの子供を跡継ぎにする必要は無いだろう」

ルータス「細かいこと気にすんなって!まぁオレ達は無理に継げとは言わねぇよ、もしお前が「お父さん結婚するから幸せにするために跡継ぐよ!」とかそういう理由でもいいからな!」

ルータス「ただ街の人の事さえ大事にしてくれればいいぞ」



幸せにするために継ぐ、はよく分からないが何故かこの緩い雰囲気に身体の力が抜けていく。



ルカ「もうなっちゃった物はしょうがないか…一つだけお願いがある」

ルータス「お、なんだなんだ息子の初めてのお願い叶えてあげよう」

ルカ「メルーデル学園に通わせて欲しい」

ルータス「メルーデル学園?そりゃあまた遠い所を知ってるものだな」

ルータス「よしメルーデル学園な、OKOK。」

ルカ「…少しも悩まないのか」

ルータス「行きたい学園があるのはいい事だろ?メルーデル家の人と仲良くなって紹介してくれよ☆」

ルカ「…さぁな」




_________________


現在_____


ルータス「フゥゥーー…いやな、ルカ確かにオレはメルーデル家の人と仲良くなって紹介してくれよ☆とか結婚報告楽しみにしてたりもしたけどな」

ルータス「いやな、うーん、久しぶりの帰国でその2つを同時にされるとは思わないんだよな」



久しぶりに帰ってきたルカはシャルロットの肩を抱きながら「お父さん結婚するから幸せにするために跡継ぐよ!」とまるっきり同じ台詞セリフを言いながら登場したのだ。これに対しハミアは。




ハミア「アハハハwwwwwwwwww」


腹を抱えて笑い頭を抱えるルータスの肩をバシバシ叩いていた。



その時シャルロットは思った(ルカの性格はこの人達に似たんだなぁ、と




ルータス「…よし状況は飲み込めた、それで?何か話したいことあったんだよな?」

ルカ「そうそう、シャルと番になったとか俺が実は人生二週目とかシャルはこの世界を小説で見て転生してきてるとか」


ルータス「うん、ちょっと待て」

ルータス「うん待とう、シャルロット様と番になるのは結婚報告で何となくわかってたけどな」

ルータス「人生二週目…ん?小説??転生??」

ルータス「??????」




_________________

ルータス「なるほど?ルカ、お前は1度死んで気がついたら過去に戻ってきていた、これは合ってるよな?」

ルカ「合ってるよ」

ルータス「そうだよな、でシャルロット様はこの、なんだっけ『聖人が世界を救うまでの人生。』のメルーデル家次男を中心とした物語であり」

ルータス「実はシャルロット様は何百回も死んでいてやり直していた。」

ルータス「それで限界になったシャルロット様が碧君をこの世界に呼んだと」

ルカ「やっぱルータス頭いいね 」

ルータス「いやほんとだよ、なんで理解出来るんだよ」

ルータス「おい、さっきまでのお父さん呼びどこ行った!やっと呼んで貰えたと思ったのに!」

ルカ「ルータスはルータスだから」

ルータス「まぁ夢は叶ったしいいか…それより碧くん」



頭を抱えながらブツブツと状況を言いながら飲み込んだルータスはルカに向けていた顔をこちらに向けシャルロットの頭に手を置いた。



ルータス「色々大変だったな、よく平穏を護ってくれた」

ルータス「碧くんもシャルロット様もこの世界の為にありがとうね」


シャル「あ…いえ…その…ふふ」


ルカによく似た撫で方、少し胸がくすぐったくて恥ずかしくて顔が熱くなる。





ふと意識が遠くなる。目の前は暗くなり声だけは聴こえた。


シャルロット「別に世界の為じゃない、僕は自分が生きる為にしたまでだ」


ルータス「ほう、シャルロット様は目が赤色だったのか綺麗な目をおもちだ」

ルータス「自分の為でも世界の為になっているのは事実だ、よく耐えたな」


ルータスは突然目の色が変わり口調が変わったのに少し驚くだけで気味悪がったりしなかった。シャルロットは照れているのか身体に熱さが感じた。



ぱちぱちと数回瞬きをすると暗かった視界は元に戻り目の前のルータスがまだキョトリとした。


ルータス「おかえり碧くん」

ハミア「そろそろ食事にしましょう、今日は長旅で疲れたでしょう?」








__________________


今は食事を済ませルカの部屋のベッドに入っている。



ルカ「12歳のパーティの時シャルロットが居るはずだったのに居なかったから焦ったんだからね?」

シャル「あー」




_______________



4年前。他国交流パーティ



ルータス「メルーデル家でパーティがあるのなんで知ってんだ、オレ言ってないぞ」

ルカ「色々ね、それよりメルーデル家の三な…次男ってどこにいるの?」

ルータス「次男?そういえば見かけてないな」

ハミア「いるのはメルーデル家のロート様とナシード様とシュルト様だけね」



(なんでだ、前と展開が違ってる




_________________


ルカ「他にもメルーデル家が開催したり参加したパーティとか全部行ったのにシャル居ないし!」

ルカ「やっと見つけたと思ったらまさかの学園!ほんと部屋割り決めた教師脅しっ…にお願いしてよかった」

シャル「脅したんだな…」


ロイとシャルロットが同じ部屋にならなかったのはルカの裏回しのせいだったようだ。



ルカ「初めて見た時は雰囲気が違うしルイス様にみとれてなかったし」

ルカ「なんか警戒心が強い野良猫から警戒心の欠片もない飼い猫みたいになってるし」

ルカ「1周目の時みたいに話しかけたら傷付きそうでもうツン?とかどっかに投げたよね」

ルカ「頭の中とりあえず可愛い。と傷付けたくない。とずっと笑顔で居て。だったからね」




シャル「…ウン…」

ルカ「あ、照れてる!カワイイ〜♡」

ルカ「これからも俺の腕の中で笑っててね〜♡」

シャル「…ウン…」

ルカ「おやすみシャル」

シャル「オヤスミ…」







___________________


2章 14話 エンド 415


2人とどっちの家にも挨拶行きましたね。ルカとシャル毎日告白してる気がします


シャルロットは基本出て来ませんが普通に出てくることが出来ます👍


何気に言ってなかった気がするんですけどルカって最強キャラなんですよね、シャルロットってやり直してるから最強だし碧って両手に最強なんですよね。碧味方にしたらすごい戦力になるし碧敵にしたら大変なことになります。

頼まれたので悪役令息を辞めます。2章

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