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は
隊長視点。
晴明くんに、バイバイと手を振った。晴明くんも返してくれた。
次の日。
僕は夕方。
晴明くんを学園まで迎えに行かなかった 。
少し、用事があったからね。
路地裏。
僕は黒いジャージの袖をまくり、
横髪を軽く弄る。
そろそろ来るかな?
路地裏から少し表に出たところで、
壁に寄りかかる。
振り返れば、
血に濡れた路面と、倒れた一人。
まだ赤が広がっていっている。
「あ!隊長…さ……ん…………」
『あ、晴明くーん!
待ってたよー?』
晴明くんは硬直したまま。
まあそりゃあ。
僕の赤色に染まった手とナイフを見たら、
そうなるよね。
晴明くんは、視線を僕から路地裏へと移した。
「……え、なに…これ……」
晴明くんの声が震える。
晴明くんの、
胸の奥の血の気が引いたのが、手に取るように分かる。
その顔……可愛い。
『あ、見ちゃった?』
ま、見せてるんだけど。
軽く微笑む。
心の中で小さく笑う。
計画通り。
晴明くんの
神様みたいな顔が、
ぐらりと揺れる。
「……これは……」
僕の持っているナイフを見つめている。
息が少し荒いね?
『おいで。
一緒に、殺ろうよ。』
まだ、ほんの少しだけ。
か弱い呼吸があるこの人のとどめを。
僕はナイフを無理やり持たせた。
晴明くんは無意識か、反応か。
ナイフをぎゅっと握った。
僕はその手を強く包むように、
自分の手を重ねた。
『大丈夫。』
『ここを一刺し。』
さあ、
神様みたいだった君よ。
僕と同じ場所に来るんだ。
「……い、いや……!」
声が
詰まる。
掠れている。
その焦り、絶望。
たまらない。
手の震えが僕の手に伝わる。
………っあは。
可愛いね。
でも、僕は微笑んだまま押す。
ぐさり。
金属が肉を貫く感触が手に伝わる。
その瞬間、心が跳ねる。
そうだ。これで、君も僕と同じだ。
神様みたいだった晴明くんが、僕の手の中で堕ちていく。
胸の奥が熱くなる。
嬉しい。愛しい。
これで僕だけを見る。
僕だけのものに。
『君も僕と同じ場所まで来た』
僕は囁く。
『これで……僕たちは、共犯だね』
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