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俺は学校向かいながら、昨日のことを思い出す。彼女の太ももは包帯で巻かれていた。アトピー性皮膚炎でもある彼女はプールになかなか入れない。そのことを知っていたからあまり驚きはしなかったが、よく腕に切り傷のような物があるのが気になるとふと感じた。

今は5月。運動会が終わればプールが始まる。また彼女は入れないのかと思う。先生は違えども同じプールサイドで行う。そして、クラスは2クラスで分けるのだ。彼女は1組、俺は4組。一緒にプールで遊べる時が多い組み合わせだ。去年は彼女は1組で、俺は2組。授業が被りにくかった。

「なぁ篤志。」

「ん?あぁ凪李雪か。どうしたんだ?」

「俺さ…」

「どうしたんだよそんな改まって……バットニュースか?」

「俺今まで神の御加護無かったんだけど…ついに…ついに!俺神の子になっちゃった!見て!めっちゃ可愛い子狐なんだよ!」

『きゅぅ!』

「え?」

そういえば星兄妹はまだ神なし子だったな。

「いやぁついに神の子になったわァ〜!雪羽も昨日だったんだぜ。俺たち双子だから双子の子狐ちゃん。まじ可愛い〜!」

「オス?メス?」

「この子達の場合俺たちと性別が違うんだよ。この子はメス。」

「名前は?もう決めたのか?」

「可愛いからな。雪羽と一緒に似たような名前にしたんだよ。」

「へぇー。さすが仲が良い兄妹だな。」

「だろ!ここまで仲がいいなんて他に居ないんじゃないか?とりまこの子の名前は…夏羽(ナツハ)!」

「へぇー。可愛い名前じゃん。雪羽の方は?」

「だろー笑。雪羽は凪夏(ナナツ)!」

「凪夏?なんかおかしな名前だな。」

「そうか?俺は気に入ってるけどな!俺の代わりに雪羽を守る凪夏!」

「お前の名前を入れるなら李夏かと思ったけど。そうじゃないんだな。」

「李夏だと言いにくいだろ?雪羽、李夏って言えなかったんだよリュナツって言っちゃってさ」

「凪夏……まぁ言いやすいっちゃ言いやすいのか?」

どっちにしろ同じだと思うが、それはあえて言わないようにしよう。じゃないとことって仕方が無いからな。しかし、神の御加護か…。俺もいつか出てくんのか?

「篤志はどんな御加護が良いんだ?」

「俺か?考えたことがないな。兄を見下せるならどんな子でも良いしな。」

「そうか?まぁあんまり無理すんなよ。お前めっちゃカッコイイし、頭いいし、頭いいしさきっとすげぇ神を呼ぶんだろうよ。龍とかな。」

「頭いいしか出てこないのかよ…。」

考えたことは勿論ある。だけど、どんな神でも兄を越えられるのか?親からの期待は添えるのか?まぁ考えたって無駄だと思うようにしてるつもりだが、何となくずるいと感じてしまう。何をしても兄には勝てないから。


「篤志!見てくれ!」

こう言うのは兄の光星(コウセイ)。兄が御加護を貰ったのは中学になったばかりだった。

「こいつの名前は清流(セイリュウ)!上位級の龍だ!」

上位級。それは1番上の最上位級の次に強く、珍しいと言われている神の使いだ。御加護は何段階かで分かれるが、その中で1番多く凪李雪達が授かった子達もそうだが授かるのが、神の下使いとされている神に近いが神ではない、末社に近い形で祀られている者や、祀られていた者達が多い。稀に落神と呼ばれる者もいるが、その者達は村が消滅してしまった神だった者たちだ。

最上位級は役持ちの事をいい、多くの人に祀らわれている神のことだ。アマテラスやキリストなど有名神のことはカンストはしないらしい。大神と呼ばれ神の育成に励んでいるだとか。

話を戻して、兄はまぁまぁ有名な神を授かった。そして、俺への親からの期待がこの頃から多くなる。今は落ち着いたが次は周りの視線が気になって仕方がない。あぁ兄より先に生まれていれば…。兄に勝てるのはもう…彼女を作るしかないのかもしれない。

神業になった君 神の子になった俺

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