日帝「…」
中国「…寝たアル」
日帝…。お前はどんなことをされたアル…
袖口からのぞくあざ、青白い顔、傷、痩せ細った身体…
中国「…部屋に戻るアル」
中国は、扉を開けた。
…車椅子に乗っていたからだろう。開けるのが遅くなり、ソ連に遭遇してしまった
ソ連「…おい」
中国「…」
ソ連「…戻るぞ」
ソ連は、日帝をつかんだ
日帝「…ぅ」
中国「…日帝は渡さないアル」
中国も、負けじと日帝を取り返した
中国「…撃つアルよ」
ソ連「…」
中国「…」
ソ連「…知らないからな」
ソ連は、来た道を戻って行った
中国「…大丈夫アルよ、日帝」
中国「…もう要らないアル」
中国は、車椅子を片付け、日帝を寝かせた
中国「…熱はないアル」
だが、服をずらさずとも見える傷…。…よく見ると新しい傷も古い傷もある。
中国「…かなり前からやられていたらしいアル」
薬箱から取り出し、薬を塗りを始める
日帝「…ぅ」
中国「…痛いアルが、我慢するアルよ」
両足首に鎖の痕が見える
中国「…フランスがつけていたのは片方アル。…あちらでも付けられていたという事アルか」
手当てが終わると、日帝の表情も少し穏やかになっていた
日帝「…ちゅうごくさま…」
傷が治ったわけではないが、楽になったらしい。日帝は中国に少しよってきた
中国「…寝言アル…傷に触るアル。動くのはやめるヨロシ」
日帝「…」
聞こえていないのか、日帝はまたよってきた
中国「…甘えん坊アルな」
中国は、静かに見守り続けた…
しばらくすると、日帝は目を覚ました
日帝「…ちゅう…ごくさま…」
中国「…起きたアルか」
まだぼんやりしている頭で周りを見ると、中国が薬箱を片付けていた
日帝「…ごめんなさい。…その、寝てしまって…」
…なんで日帝が謝るアル…?ただ寝ただけアルよ…?
_もしかして、寝ることさえいけなかったアル…?
中国「…違うアル」
…謝らなくていいアル
違う…そうだ、ごめんなさいじゃないんだ
日帝「…申し訳…ございません…」
これで合ってるはず…
…なんで日帝はまた謝ったアル…?…日常的に言われていたアルか…?
中国「…いや…謝らなくていいアルよ」
謝らなくていい…。…私は…もう要らない…?
日帝「…叩かないでください…
…蹴らないでください…
…殴らないでください…
…切りつけないでください…
……き、嫌いにならないでください…
…お願いします…」
…は…?日帝は、一体どんなことをされてきたアル…?
中国「…なんでわからないアル」
日帝「…ッ申し訳ございません…」
中国「…あぁもう!」
思わず強く言ってしまい、日帝はビクッと震えた
中国「…我は暴力を振るわないアル。
…嫌いにもならないアルよ」
日帝「…ぇ」
日帝は、信じられない、と言うふうに中国を見上げた
中国は、日帝の頭を撫でた
日帝「…中国様」
…落ち着いたアルね
中国「…どんなことがあったか、正直に話すヨロシ」
日帝「…はい」
…素直アル。我はこんな子に手をあげたアル?あの時の自分を呪い殺したいアル…
中国「…誰にやられたアル…?」
日帝「…天皇…陛下です」
は?あいつ、騙されたとか命令されたとか言って…。自分がやったのに被害者ぶるなアル
日帝「…あの、中国様…」
中国「…なにアルか?」
日帝「…陛下に、私が言ったと言わないでください…」
中国「…わかったアル」
日帝「…ありがとうございます」
…どうせ殺すから関係ないアルが…こう言った方が安心するアル
中国「…なんでこんなに痩せてるアル…?」
日帝「…食べてないからです」
中国「…いつからアル」
日帝「…父上が死んだ時からです」
中国「…江戸が死んだのはいつアル」
日帝「…私が現国になった年です」
…何十年も前アル…。どうりで痩せるはずアル
中国「…そうアルか。少し待つヨロシ」
日帝「…?」
コメント
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とても良い!つづき楽しみ!