snowman
翔太〚涼太?〛
涼太〚はい〛
〚あの、もしかして連絡先入れてたんですか〛
〚あの時〛
翔太〚え、そーだけど〛
涼太〚あの、本当に何度も言いますけど貴方アイドルなんですよ?!〛
〚それなのに一般人と連絡先交換なんて……〛
翔太〚ん〜…別俺はいいよ〛
〚てか今日来てくれてありがとう!〛
〚俺のファンサ気がついた?〛
話の逸らし方が上手いな…じゃなくて
話を強引に終わらせ今日のライブの話になった
涼太〚俺へのファンサだったんですか…〛
翔太〚え、気づいてない??〛
涼太〚いゃ気がついてはいましたけど…〛
〚隣の方が騒いでいたのでてっきり違うかと〛
翔太〚俺今日涼太以外にファンサしてないよ?〛
〚何舞い上がってるんだろ?笑笑〛
涼太〚お口、悪いですよ〛
翔太〚はい〛
この人本当に翔太くんなのだろうか
でも毒舌なのは一緒だし、口調も似ている
でもちょっと丸いのか‥?
翔太〚ねぇ涼太?〛
涼太〚はい、なんです?〛
翔太〚涼太のこともっと教えてよ〛
涼太〚…俺の、何が知りたいんですか〛
翔太〚教えてくれるの!?やった!〛
一般人の俺のことを知って何がしたいんだ?まぁいいか…
翔太〚年齢は?〛
涼太〚…31の年です〛
翔太〚俺と一緒?〛
涼太〚早生まれなんでそうです〛
翔太〚同い年か!〛
〚じゃ今は何してるの?〛
涼太〚今はただの会社員してます〛
翔太〚どこの会社?〛
涼太〚〇〇社ですけど…〛
翔太〚え、マジで…?〛
涼太〚?はい…〛
翔太〚ねぇ…この頃さ変な噂が上まで来てるんだけど…〛
〚涼太は何もされてない?〛
俺の問いかけフル無理かい…
てか痛いところを突かれたそのいびられる対象が俺だなんてこの人は想像できないんだろうな
てか、“上まで来てる”ってどういう事…?
まぁいいか…
涼太 〚…幸い、何事もないですよ〛
翔太〚ふ~ん…嘘でしょ〛
…は?何でわかるの?LINEなんだから感情や声色がわかるわけではいのに、何故なんだ?
涼太〚嘘じゃないです〛
翔太〚うそだ〛
涼太〚嘘じゃないですって〛
翔太〚ホントのこと言って〛
涼太〚言ってます〛
翔太〚涼太〛
涼太〚だから…〛
プルルルルルッ! プルルルルルッ!
涼太「わっ!なにぃ……」
突然電話が掛かってきた
そこには上司の名前が
涼太「…」
涼太〚すみません、少し返信遅くなります〛
翔太〚え、涼太?どういう事?〛
〚ねぇって…〛
ピッ
涼太「…はい」
上司『お前、何1日休んでんだ??』
涼太「…僕、有給申請したはずですが」
上司『はっ!なに抜かしてんだお前』
『お前の有給なんて半日しか残ってねーんだよ』
涼太「何を言っているのですか…」
「僕は有給をほぼ使っていなかったのでたまっているはずです」
上司『だーかーら、その有給全部俺が使ってやったのわかる??』
涼太「…は??」
上司『だからお前、午後から無断欠勤扱いだから、上にバレたくなかったら今から会社来て溜まった仕事片付けろ』
『もちろんひとりでな』
涼太「今からって…」 パッ
時計を見れば時刻は22時半
涼太「…正気でしょうか?」
上司『当たり前だ』
『じゃあ後頼んだからなっ!』
ブチッ!
涼太「……」
涼太〚翔太くん、もお遅いですしお休みになってください〛
〚今日のライブお疲れ様でした〛
俺はこのLINEを送り、スマホの電源を落とした
スーツのズボンを履き、ワイシャツを着る
ネクタイはめんどくさいからいいか…ぶかぶかのフード付き上着を羽織り、顔を隠す
そして仕事バックを持ち家を出る
23時前
大体の会社員は帰路についている中俺だけ反対方向に進むまた会社に戻っているやつなんて俺ぐらいだろう
また猫背になる
…俺の人生なんなんだろう
会社に入りオフィスに向かう
オフィスのドアを開ければ俺の机が目に入る
山積みの資料、真っ暗の部屋
プチッ…
俺の心の何かが切れる音がした
人からなってはいけないような音
涼太「何で……俺だけこんな目に……」
ツーー…ッ
腕に流れる血…すごく綺麗に見えた俺にもまだ綺麗なものがあると思った
痛さは感じない落ち着くばかり
涼太「…もっと……」
カッターを手に握り、もう一度腕に当てる
シユッッ!! ツーーー…… ポタ……ポタッ…
涼太「仕事しなちゃ…怒られちゃう……」
時刻は深夜3時
ある程度の仕事を片付け家に帰る準備をする
本当なら会社に泊まっていったほうが良いのだろうが明日から来ないのだからここにいる意味はない
オフィスを出、トボトボと歩く
東京のはずなのに、辺りが暗く感じる
涼太「どこで…死のうか………」
「…死んだら翔太くんに会えなくなる…」
「でも、もうどうでもいいや…」
気がつけば知らない橋の上に居た
俺は泳ぐことができるが私服姿というもので泳いだことがない、と言うか疲れ切っているから泳ぐことをしないだろう
水は、冷たいかな
苦しいかな
腕に染みていたいかな
でも楽になれるなら何でもいいか
「涼太…??」
涼太「……え?」
そこには…“翔太くん”の姿が
と思った瞬間、バランスが崩れる
「あ………」 フラッ
「っ!?涼太!!!?」
バシャァァァァンンッッ! !
コメント
2件
えっ‼️😱😱😱落ちちゃった😱😱 しょっぴー助けてあげてよ~😭😭
しょっぴーお願い 涼太を早く助けてあげて😭