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魔獣を倒した後、リオとラグナは再び旅を続けることにした。闇の軍団を滅ぼし、古の魔獣を封じ込めたとはいえ、リオの心には依然として不安が残っていた。あの闇の力が完全に消え去ったわけではなく、まだ世界には隠された危険が多く存在しているという感覚が、彼を常に焦燥感に駆り立てていた。
「次はどこへ向かうべきか…?」
リオは村の外れの森で立ち止まり、空を見上げた。遠くの山々は朝焼けに染まり、神秘的な光を放っていた。しかし、その美しい風景にも、リオはどこか心が落ち着かない感覚を覚えていた。
「ラグナ、今度はどこへ行く?どんな冒険が待っているのかな…。」
リオはラグナに向かって話しかける。ラグナはその声に反応し、しっぽを大きく振った。どこか楽しげに鳴くラグナの姿に、リオは少しだけ安心した。
その時、リオの耳に、遠くから聞こえる不穏な音が届いた。最初は風の音かと思ったが、すぐにそれが何か違うものだと気づいた。足音、そして低いうなり声。近づいてくる何かの気配に、リオはすぐに警戒を強めた。
「ラグナ、注意して…!」
リオはその場で立ち止まり、魔法を使う準備をした。ラグナも空気を読んで警戒し、周囲を見渡す。
そして、草木をかき分けて現れたのは、異形の人影だった。身の丈を超える大きな肩、鋭い目を持つその人物は、まるで人間ではないかのような雰囲気を醸し出していた。
「君は…?」
リオは身構えながら、相手に問いかける。しかし、相手はじっとリオを見つめた後、ゆっくりと口を開いた。
「私はリオ・シルヴァ・ドラゴニア、魔法使いである貴方に会うために来た者。」
その言葉に、リオは驚きの表情を浮かべた。
「俺を…知っている?」
リオが質問を返すと、相手は静かに頷いた。
「ええ。貴方のことは知っている。それに、私には貴方の力が必要なのだ。」
その言葉に、リオの胸の中で何かが引っかかる。自分が今まで知らなかった何か、そして新たな試練が待っているのかもしれないという予感が湧いてきた。
「君の名前は?」
リオは慎重に尋ねる。すると、相手は少し考えた後、名前を告げた。
「私はアヴァル=セレーノ、古代の戦士だ。」
その名前に、リオはまた驚いた。アヴァル=セレーノ。古代の戦士という名には、ただならぬ重みがあった。伝説では、古代の魔法と剣術を使いこなす戦士が存在し、その力は未だに語り継がれていると言われていた。だが、その者がなぜリオに会う必要があるのだろうか。
「古代の戦士…でも、どうして僕に?」
リオは疑問を投げかけた。するとアヴァルは少し黙った後、深刻そうな顔で話し始めた。
「私は、ある古の呪いに縛られている。かつての戦争で、強大な魔力を持つ魔王を討つために戦ったが、呪われてしまった。その呪いを解くためには、貴方のような存在の力が必要なのだ。」
アヴァルの目は冷徹でありながらも、どこか切なさを秘めていた。リオはその言葉を受けて、少し黙り込んだ。
「呪い…それを解くために、僕にどうして力が必要なんだ?」
リオは慎重に尋ねたが、アヴァルは目を閉じてから言った。
「貴方には、魔法の力だけではなく、ドラゴンの血も流れている。その血が、私の呪いを解くカギを握っている。」
その言葉に、リオは驚き、ラグナを見つめた。彼の中に流れるドラゴンの血――それがこんなにも重要な役割を持っているとは思ってもみなかった。
「僕の血が…?」
リオは疑念を抱きながらも、アヴァルを見据えた。
「そうだ。」アヴァルはうなずき、続けた。「貴方がドラゴンの血を持っていることは、すでに知られている。私はその力を求めて、長い年月をかけて貴方を探し出した。」
その言葉に、リオは胸が熱くなった。自分がそのような力を持っていることは、長い間意識してこなかった。しかし、ラグナの存在やその力が示すように、自分が他の者と違う存在であることは確かだ。
「わかった。君の言っていることが本当なら、君を助けるべきだろう。」
リオは決意を込めて答えた。その言葉に、アヴァルは少し微笑み、リオを見据えた。
「ありがとう、リオ。君の力があれば、この呪いも解けるだろう。」
アヴァルは少しずつ歩み寄り、背中に隠していた大きな剣をゆっくりと取り出した。その剣は、異世界の魔力を宿しているかのように、赤い光を放っていた。
「この剣には、かつて魔王を討つ力が宿っていた。だが、その力は今、私の呪いとなっている。貴方の力でその呪いを解いてほしい。」
リオはその剣を見て、何かしらの重みを感じ取った。その力は想像以上に強力であり、また危険なものだろう。
「分かった。だが、僕一人では無理だ。ラグナの力も借りることになるだろう。」
リオはラグナを見て、しっかりと頷いた。ラグナもその意図を理解したようで、力強く鳴いて頷く。
「ありがとう。」
アヴァルは再び、リオとラグナに向かって頭を下げた。「君たちの力があれば、この呪いを解くための道が見えるはずだ。」
こうして、リオとラグナ、そしてアヴァルという新たな仲間が加わることになった。アヴァルの呪いを解くための冒険が始まると共に、リオたちは新たな試練を乗り越えるべく、旅を続けることになった。
アヴァルは古代の戦士であり、強力な剣術と魔法の使い手である。しかし、その背負う呪いは、並大抵のものではない。リオとラグナの力を借りて、アヴァルはその呪いを解くことができるのか?そして、その先に待っている真の敵とは一体何者なのか?
リオは確信していた。どんな困難も、仲間と共に立ち向かうことで乗り越えられると。
冒険は、まだ終わらない