「あー、お腹いっぱい……!」
膨れたお腹を心なしか突き出すように、更けると言うにはまだ少し早い時間帯の夜道に向かって、足を踏み出した。
今夜は迷惑をかけた水戸を誘い、約束通りにディナーを食べに来た。
何度か訪れたことがある洒落たビストロの店は、そこそこ値が張るだけあって、どのメニューも舌鼓を打つには充分な出来栄えだ。
乾杯のグラスから最後の一杯まで、変わらずに選んだシャンパンも、有名所ではないからこその 通 ・さを感じさせる銘柄と味わいで、こちらも、知り合えたことに感謝の嵐を降らせたいくらいの満足感だった。
だから今の私は、本来の目的を僅かばかり忘れて、脳髄からつま先までしっかりと幸福に満たされた気分だった。
「昼飯をサラダだけとか無理なことするからだろ。お前、いつもの倍くらい食ってたぞ……」
全く、と言いながら、彼が会計を終えたばかりの財布の中身を****************************
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