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この話のタイトル:絶筆のその先へ
多喜二、里見視点
行き着いた先
そこは…春のように暖かく、白樺の花が咲き乱れていた
里見:「…」
綺麗だと思ってしまう
多喜二:「何故僕らなのでしょう…」
多喜二:「光太郎さんとか武者小路さんとか…もっと白樺派として関わった人が来るべきじゃ…」
分かったような気がした
一番僕らが関わっている人の記憶を突き付けるつもりだ
里見:「……っ」
多喜二:「くっ………」
お兄ちゃん…武郎兄…
直哉サン………
里見:「此処で終わっても、引き返す!」
多喜二:「まだ…見てませんよ」
びっくりした
武郎兄がいる…
有島:「弴じゃないか…久しぶり」
僕を見て一瞬驚いたような顔をしたが、すぐに笑顔を見せる
お兄ちゃん…
抉られるような痛み
胸の奥が痛い
会いたい
有島:「弟よ、私が居なくなってからはどうしてる?」
里見:「…お兄ちゃん…っ」
泣き出していた
それなのに
抱き止めるお兄ちゃんが生きてるみたいに暖かくて心地良い
もうこのままでいい
このままがいい
里見:「お兄ちゃん…僕を連れてってよ…!!」
直哉サン…
志賀:「多喜二じゃねーか」
多喜二:「直哉サン?」
嘘だと信じたい
生きてる…よな…
志賀:「お前…どうして此処にいるんだ?」
多喜二:「気づけば此処に連れ込まれてました」
多喜二:「久しぶりに直哉サンの美味しいご飯が食べたいです」
志賀:「そうか!なら頑張らねーとな!!」
直哉サン…
僕の憧れで変わりませんね…
そして…2人は幸せな中、絶筆して行った
後を追うように志賀も絶筆したと後で聞いた
武者小路実篤、中野重治視点
武者:「!!」
重治:「まさか…」
2人とも消えた?!
重治:「嘘でしょ…多喜二が…」
武者:「嘘だと信じたいですね」
重治:「何か知ってしまったのかもですね…」
菊池:「幻覚だ」
2人:「!!」
菊池:「多分…侵蝕者がやったと思う」
菊池:「絶筆させたんだ」
嘘だ
昨日まで僕の横で笑っていた
そうだったよね
なのに
終わりは突然やって来る
それが見えていた
だけど、そのはずだったのに
里見弴視点
お兄ちゃんと一緒に居たい
けど何処かで拒んでいる自分がいる
里見:「ねえ…もし、一つだけ叶えるって言われたら?」
里見:「お兄ちゃん…なに願う?」
有島:「決まってるよ」
有島:「弴の
有島:「それ以外に無いよ」
その一言で
消えかけていた魂の在処がわかった
里見:「お兄ちゃん…ありがとうっ……でも、行かなきゃ!」
有島(消えかけて):「行ってこい。ここからは君が選べ」
里見:「うん!」
多喜二視点
志賀:「多喜二」
多喜二:「直哉サン…」
直哉:「俺と行くか?」
正直有難いけど
多喜二:「遠慮します」
志賀:「アンタらしく無いな」
笑う
多喜二:「でなければ誰が直哉サンの…作ってきた文学を護るんですか?」
志賀:「そりゃお前だ」
志賀:「行ってこい多喜二」
志賀:「お前の選ぶのはこっちじゃねえぜ!」
最後まで笑っていた
里見、多喜二視点
里見:「…!」
多喜二:「生きてますね…」
なんだろう…この感じ…
里見:「なんか…大切なものもらった気がする〜^ ^」
確かに…そんな感じ…
多喜二:「居ますね…侵蝕者」
里見:「でも、もう直哉は離れた」
里見:「だから」
多喜二:「終わらせます、2人で」
構え
里見:「多喜二、そっちだ!」
多喜二:「わかった、ありがとう」
爆破
侵蝕者が消える