後6日。
目黒は渡辺が痩せたと思っている。
元気そうで、大笑いしているけれど、確実に痩せている。
目黒ー翔太くん。
渡辺ーん?
目黒ー痩せた?
渡辺ーん〜ジム行ってきたからかな?
目黒ーちゃんと食事してる?
渡辺ー食べてる。
目黒ーなんかあったら言ってよ?
渡辺ー大丈夫。
目黒は少し心配して渡辺に声をかけたが何もないと言われる。
渡辺は、平静に言えただろうか?
気になるが大丈夫なようだ。
今夜来ないか?と誘われたが、サウナに行くと言った。
目黒が、最近会えなくて寂しいねと言う。
仕事があるから我慢しろと返事した。
渡辺は、それだけ言うのに必死であった。
面と向かって言うのは辛い。
助けを求めてしまいそうになる。
家に帰ると、チェーンを握りしめる。
何度も助けてと言う。
とうとう、食事が出来なくなってしまった。
後5日。
今日は渡辺と目黒は別々の仕事。
事務所の偉い人から、写真を消せと言われたが消せなかった。
消すつもりもない。
楽屋で1人。
そっと写真を見る、涙が滲んでくる。涙を拭って仕事で笑う。
夜、目黒が晩ご飯を食べに来ないかと言う。
仕事帰りに食べて来たと嘘を吐く。
水しか飲まない、飲めない。
目黒ー何食べたの?
渡辺ー焼き鳥。
目黒ー好きだね。
渡辺ー美味いもん。
目黒ー明日は?
渡辺ー同級生と焼肉。
目黒ーしっかり食べて?
渡辺ーおぅ。
目黒は、そんなに食べてるのに、なぜ痩せてるんだろうと思っていた。
絶対おかしいと確信を持つ。