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#医療系
しらすのお部屋
――街中・戦場
煙が低く垂れ込める。
視界が灰色に滲む。
爆発。
衝撃波。
崩れ落ちる外壁。
逃げ惑う人々の悲鳴が、警報音にかき消される。
バグスターの群れ。
異常な数。
まるで増殖しているかのように、倒しても、倒しても、湧く。
「くそ……キリがねぇ!」
貴利矢が撃ち抜く。
だが背後から三体。
横から二体。
連携が取れない。
包囲されている。
飛彩が剣を振るう。
斬る。
払う。
突く。
だが、呼吸が荒い。
視界の端が暗い。
スーツの内部でアラートが鳴り続ける。
――ダメージ臨界値接近。
「まずい……」
一瞬の隙。
背後。
重い衝撃。
バグスターの巨大な腕が叩きつけられる。
飛彩の体が宙を舞う。
瓦礫に叩きつけられる。
スーツに亀裂。
火花。
――変身解除。
光が砕ける。
生身の飛彩がアスファルトに転がる。
息が詰まる。
肺が焼けるように痛む。
「……っ……く……」
立ち上がろうとする。
腕に力が入らない。
その前に、影。
バグスターがゆっくり歩み寄る。
急がない。
余裕の表情だ。
貴利矢も包囲される。
「チッ……」
銃を撃つ。
弾切れ。
横からエネルギー弾。
直撃。
――変身解除。
地面に膝をつく。
血がにじむ。
視界が揺れる。
二人とも、生身。
周囲を囲む異形の群れ。
赤い光がチャージされていく。
逃げ場がない。
飛彩が歯を食いしばる。
敵の中心にいる大型個体が、ゆっくりと腕を掲げる。
空気が震える。
地面が軋む。
「終わりだな」
低い電子音。
赤いエネルギーが収束する。
街ごと吹き飛ばす威力。
飛彩は動けない。
貴利矢も立てない。
赤い光が放たれようとした、その瞬間――
煙の向こうから、足音。
ふらつく。
それでも止まらない。
瓦礫を踏み越え、影が前に出る。
生身の永夢。
顔色は青白い。
呼吸は荒い。
それでも、まっすぐ前を見る。
飛彩の目が見開かれる。
「……研修医」
その声は、怒りより先に“恐怖”が混じる。
貴利矢が低く吐き捨てる。
「……エム…」
敵が嘲る。
「立っているのもやっとか?」
永夢は一歩、前に出る。
足が震える。
胸が軋む。
「っ……」
腰にベルトを当てる。
ガシャットを手に取る。
一瞬、視界が白む。
肺が悲鳴を上げる。
それでも叫ぶ。
「変身!」
――ガッシャット!
――ガチャーン!
――レベルアップ!
――マイティジャンプ!マイティキック!
――マイティマイティアクションエックス!!
ゲームフィールド展開。
光のブロックが積み上がる。
装甲が重なり――
エグゼイドLv2が立つ。
だが、揺れている。
敵のエネルギー弾が放たれる。
巨大なブロックを叩く。
「アイテムゲット!」
展開――鋼鉄化。
衝撃波が激突。
轟音。
地面が抉れる。
エグゼイドは両腕で押さえる。
膝が沈む。
光が軋む。
「耐えろ……!」
さらに衝撃。
反動。
エグゼイドの体が大きく吹き飛ぶ。
地面を転がる。
――変身解除。
光が散る。
生身の永夢が瓦礫の上に叩きつけられる。
「……っ、ぁ……」
息が吸えない。
指が震える。
それでも、目は折れていない。
「…ま、だだ、…ここから………逆転、する」
飛彩が怒鳴る。
「ふざけるな!!」
声が割れる。
「お前は今、患者だ!!」
立ち上がろうとするが、足がもつれる。
それでも怒りで前に出る。
貴利矢も叫ぶ。
「エム! 何考えてんだ!!」
赤い光が再び収束する。
敵は止まらない。
永夢がゆっくり立ち上がる。
息が荒い。
胸が激しく上下する。
「……裏技がある」
飛彩の目が凍る。
「やめろ」
即座。
「それは使うな」
貴利矢の顔から笑みが消える。
「エム、それは“最悪の選択肢”だろ……」
永夢の指が、震えながらガシャットに触れる。
「今は……それしかない」
飛彩が怒鳴る。
「その負荷でお前の体が持つと思うな!!」
「分かってます」
即答。
「分かっていてやるな!!」
飛彩の声が高鳴る。
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