『ん゙ッ…ぁがッ……ぃ゙った…』
ソファから起き上がろうとすると痛みが全身に響き渡る
今は昼の12時35分
?「あ…呂戊太起きたー?」
キッチンの方から聞こえる
1人の兄の声
『ぁ゙…起きたでぇ…』
少し掠れた声でそう返事をする
少し喉が痛い
俺は昔から口を開けて寝てしまう癖があるため朝起きると毎日喉が痛いのだ
ヒリヒリする痛みとは小さいことから一緒だったが未だに慣れず毎朝苦しんでいる
?「さっき、希くんから電話来たよ「早くこい」だってさ」
「はやくこい」とは多分通話アプリにこいということなのだろう
『ん、わかった』
立ち上がり階段の方へ行く
その時は何も言われなかった
多分兄も希の言葉を察しているのだろう
トコトコトコ
ガチャンッ
部屋に入るとそこは
薄汚れた壁紙
様々な物が散らかっている机
机の上には電源がつきっぱなしのパソコン
『…希が来る時には片付けなあかんな』
椅子に座り机に散らかったものを隅へと追いやる
『 discord 』
( ポチッ
discordへ入るとそこは別世界
俺が俺で居られる唯一の場所
そして俺は呂戊太からロボロへと姿を変える
実際に姿が変わるわけやないで?
discordではもう既に何人か通話をしておりその中には電話をしてきたという希…否ゾムもいた
早速その通話に割り込む
『来てやったで』
いっちゃん最初はこれを言う
すると直ぐに反応する
zm「俺が呼んだからな」
sh「ゾムが呼ばんかったら来んかったやろw」
色々な声が飛び散り
騒がしい声が部屋中に広がる
1階に聞こえてしまうかもしれないためヘッドホンを装着する
『お前ら…うるっさいわぁッ!』
kn「お前こそうるさいわッッ!!!」
sy「うるさい2人が揃ったらワイら耳タヒにますて」
冷静なショッピくんの声を聞き
よく冷静でいられるな
そう思わず思ってしまう
こんな光景は今まで何回も何回も見てきた
その度に皆笑い合い巫山戯あってきた
そんな場所が大好きでここが俺の居場所だと実感する
この場所は消えて欲しくないしこの場所が消えると同時に”ロボロ”も消える
そしてまたなんも取り柄のない”呂戊太”へと返ってしまう
俺が俺で居なくなるのはもう嫌だ
やっと本当の俺を見つけられたのに…
だからだからさ
『絶対に…居なくなるんやないぞ』
ut「w…やっぱ今日も言うのなw」
ci「毎回通話する度に言うやんけw
毎回言うけど…当たり前やないですかッw」
『…wそ、うよな』
無くならないそう思ってても時々不安になるからさ
そん時は聞いてもええよな?w
聞くからさ、聞くから今みたいに笑ってそう言ってくれよ
ずっとずっと
sh「じゃあ今回は終わりにすっか?」
ut「うわッ、もう2時間も話しとるやんッッ」
zm「ほんとやぁん…」
kn「まじでお前らと話してるとあっという間に時間過ぎてくなw」
sy「そっすね…w」
ci「じゃぁ今回は終了ということで〜!」
『お前ら明日ちゃんと学校来いよ?w』
zm「当たり前やろッ!w」
sh「そう言って毎回遅刻するんよなぁw」
『それはお前もやろッ!w』
ut「これ以上話したらいつまで経っても通話終われないやんッ!」
「もう終わるでッ!!」
sy「じゃ、また明日学校で」
全「またな~」
ピッ
ヘッドホンを取りベッドに寝っ転がる
Twitterを開き コッコッコッ と下へスライドしていく
ラ○ンッ♪
とお馴染みの通知音がなりLI○Eを開く
zm「明日ロボロの家行ってもええ?」
その一言
部屋の壁にぶらさがっているカレンダーを見て予定がないことを確認し『ええよーd(˙꒳˙* )』と顔文字をつけ送信
すると直ぐ既読がつき
zm「りょー、学校終わったらすぐ行くわ」
そのメッセージに既読をつけスマホの電源を切る
俺は散らかった部屋の片付けをしないと行けないためこれ以上あいつのメッセージのやり取りをしていては部屋を片付ける時間が無くなるためすぐさまやり取りを終わり部屋の片付けに取り掛かった
それから2時間後
散らかっていた部屋は綺麗になり
本棚に置いてあった漫画や雑誌、小説は綺麗に並んで立っている
棚の上に置いてあったフィギュア達も綺麗になっており、埃1つも被っていない
部屋の片付けが終わると急に暇になったため散歩に行こうと財布とスマホと少し厚めの上着を持ち玄関へと向かう
リビングには誰もいなかった
多分兄は友達と遊びに行ったのだろう
兄…絵斗兄さんはYouTubeでゲーム実況の動画を仲間と共に全国に通信している
まあつまり兄はYouTuberだ
日常組と言うグループの編集担当
メンバーは
クロノアさん、トラゾーさん、しにがみさん、ぺいんと兄さん
とても人気の有名配信者で登録者数は100万人を突破している
俺はそんな兄さんに憧れ、○○の主役は我々だと言うグループに入った
兄さん達みたいな人気はなく
100万人なんて程遠い
YouTubeを始め、動画を出し始めた時改めて思った「兄さん達すげぇ…」と実感した最初のうちは全然伸びなく
皆悩んでいた
今は兄さん達までとは行かないが登録者数はまあまあいる
ッと…散歩に行くはずが余計な話をしてしまった
靴を履き上着を着
『行ってきます』
誰もいない静かな家の中へそう一言告げドアを開け外へ踏み出す
外は予想よりも寒く、凍ってしまうかと思うほどだった
関西でもこんなに寒いんに…東北の人とかすごいな…
と東北の人達を少し尊敬し歩き始める
『はぁッ』
ゆっくり息を吐くとその息は白くなり空へと溶けていく
今更思い出した
『そういや、今日1回もご飯食べとらんやん…』
『てか最近全然食べとらん気がする…』
前まではちゃんと1日3食食べていたはずが今では1日2食が普通になってしまっている
兄さんがいない時は1食も食べないかもしれない
『そもそも…あんま食力ないんよなあ…』
あいつらといる時はちゃんと食べるがその後直ぐに戻してしまうため最近はアイツらの前でもあまり食べない
その度心配されまくっているが『食力ないんよw』と誤魔化している
しばらく歩いていたため少し疲れてきた
『そろそろ帰るか』
体の向きを変え自身の家へと歩き出す
もう少しで家に着くという時に ブゥブゥーー と小刻みにスマホが震え出す
ピッ
『はい』
pn「呂戊太~??」
その電話は兄さんからだった
『…ロボロでええよ??』
『呂戊太って言いずらいやろ?』
それに何も出来ない無能な”呂戊太”より少なくともメンバーの役に立っている”ロボロ”の方が俺的にも辛くない
pn「そう?ありがと」
『全然ええよー』
pn「────────────」
ピッ
話終わり通話を切る
電話してきた理由としては「しばらく家には帰れなそうだからご飯とかは注文してね」ということだった
通話をしながら家へ向かっていたため通話が終わる時にはもう既に家に着いており、今はコタツの中でゆっくりみかんを食べながらテレビを見ている
時計を見ると散歩から家へ戻ってきたときからもう3時間は経っていた
もう辺りは真っ暗でとても静か
今が冬だからか鳥の鳴き声も聞こえず少し不気味に感じられた
今は普通夕ご飯を食べている時間帯だがあまりお腹が空いていないため何も食べずに自身の部屋へ向かう
カチッ
真っ暗だった部屋に電気をつけ天井に着いてある電気が部屋を明るく照らす
椅子に座りパソコンを起動する
少ししたら電源がつきパスワードを入力する
・・・・・・
ピコンッ
おかえりなさい
パソコンが開きアプリのアイコンが並べられている場面が表れる
多分discordは誰もいないためマイ○クラフトを開きソロで遊ぶ
多分2時間くらい経っただろうか久しぶりにお腹がすき1階へと階段から降りる
なにか簡単なものを作ろうと思い思い付いたのがカレーだっためカレーの材料を冷蔵庫から取り出し包丁を手に取り具材を切り始める
久しぶりに握った包丁は少し怖く感じられた
すべて切り終わりそれを器へ移す
俺の家は火で温めるのではなく熱で温める式のものなので電源をつけボタンをポチポチッと操作し器をそこへ乗せ熱を出し温める
カレーのルーを1粒入れ掻き混ぜる
しばらく掻き混ぜていたらカレーのルーができて来てご飯を譲っていた皿へとカレーを移す
熱を出すのを止め冷ます
カレーライスはリビングのテーブルへと持っていく
その際スプーンも持っていく
手を合わせ『いただきまーす』と言った後すぐさまスプーンを持ち食べ始める
我ながら上手くできたと自画自賛する
味も美味しくちょっぴり嬉しかった
食べ終わったあとは食器を洗い乾燥機の中へ突っ込み色々操作をしその場を後にする
部屋に戻りすぐさまベッドに寝っ転がる
先程から瞼がとても重く
今にも睡魔が襲ってくる
『明日…ッ、、学校かぁ』
憂鬱な気持ちのまま重い瞼をそっと閉じる
母「お前なんて…ッッ、いらないッ!!」
ボコッ
幼r『ん゙ぁッッ…ご、べんな…ひゃぃ゙ッ』
幼r『ゅッ、るしぃて…』
父「許して欲しいならもっと俺達の役に立てるように努力しろッ!!」
母「こ、ッの…役立たず!」
幼r『ぁ…ずびば…べん…ぐぁ゙ッッ』
む、かしの記憶?
ぁ゙…思い出したくッッ、なぃ…
zm「ほんとさぁッwロボロって役立たずによなw」
へッ?…ぞ、む…??
sh「それなw」
ut「毎回絶対いなくなるなとか言ってきてさwかっこいいとか思ってんのかよw」
sy「ダサいし、まじ自己中っすよね」
ci「最初からあいつの居場所なんてないのになw」
み、んな??
pn「ロボロ…あの時お前を拾ったのが間違いだったわ……早く俺の前から消えてくれない?」
兄さッ、…
幼r『みんなさ、本当は僕の事嫌いなんだよ』
『いっつもさ、”邪魔”だって”役立たず”だって思ってるんだよ…』
そ、んなわけないッッ!!こんなのゅめに決まってる!
幼r『…もし夢じゃなかったらッ?』
ぇ゙ッ???
幼r『本当にそう思われてたら?”居場所”だと思っていた場所は本当は僕のところじゃなかったら?』
ぁッ゙ゃ…めろッッ!
幼r『どうせ、皆…皆皆。、僕のことなんて』
・ 桃色主役
・ 病み
・ 自傷行為表現有
・ 気分投稿
・ ♡ . 💬でモチベup
コメント
1件