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17 - 第17話

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2024年08月19日

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肩に頭を乗せたまま口を開いた。
康二「首の跡、バレてまうかな」


蓮「どうだろ、隠す?」


3、4日経てば見えにくくなるだろうけれど、あいにく明日には撮影が入っている。


康二「ん〜…首が隠れる服でも着なあかんな〜」


ほんまは少しだけ、隠したくないと思ってる。俺はめめのものなんやって言いふらしたいぐらいやけど。


流石にアイドルとしてそんなことはできへん。


いずれはファンのみんなにも言わなあかんことやろうけど、きっと優しい言葉だけやない。


俺だけならまだしも、めめにも向けられてしまうのが嫌で。きっとずっと悩んでしまうんやろうなと思ってる。


うんうんと唸りながらそう考えていると、突然頬を掴まれて、むにむにと揉まれてしまう。


びっくりして無言で見つめる俺と同じく無言で揉み続けるめめ。


康二「……ぉょ…?」


困惑して目を白黒させていると、むすっという効果音が付いてきそうな顔をするめめ。


蓮「…今、暗いこと考えてたでしょ」


康二「……なんでバレてん」


蓮「俺康二マスターだからわかる」


康二「なんや康二マスターて」


蓮「……なんだろ」


康二「わからんのかいっ」


「「……ふはっ」」


息ぴったりと言ってもいいような会話に、2人目を見合せて笑ってしまう。


やっぱり皆に言うんは、怖いし、緊張する。

でも、めめが隣におってくれるならなんでも出来そうな気がして。


康二「…めめは俺の太陽やなぁ」


ふと、そんな言葉が口から零れ落ちた。

それを聞いためめは瞳をまんまるにして、なにそれ、って花が咲くみたいに笑ってた。


服が擦れてちくちくと痛むうなじと、隣にある心地よい体温。全てが俺を安心させてくれた。

不安に思うことがあっても、きっと2人なら大丈夫。

2人だけやない。みんなもきっと、支えてくれる。


康二「おれ、幸せもんやな」


少しだけ涙脆くなってしまった自分を誤魔化すように、瞼を落として笑った。


蓮「そりゃ、俺がいるからね」


さも当たり前のような声色でそんな言葉が降ってくる。

真面目な顔をしてそんな事をいうめめが愛しくて、面白くて。

涙を笑顔のせいにして、2人で笑い合った。


その日は明日のこと、これからのこと。明るい未来の話をして、眠りについた。


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