テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
コメント
2件
こうゆうのすき、
私は、藤宮夕莉華。高校二年生なの。いつも通学に私は電車を使っている。その、電車にはいつもおじいさんがいた。なんだか、穏やかな感じの人で神様みたいだ。いつも、その人は吊り革につかまって立っていてだれも席をゆずってはいなかった。
おじいさんは、いつも杖を持っていて私と降りる駅も一緒だ。私が降りる駅を出ると大きな木がある。幹もしっかりしている木だ。おじいさんは、いつもその木を見て笑っていた。なんで笑っているのかは謎だったが、私は勝手に植物が好きな人なんだと思った。
私は、時々友達の佳那や莉愛乃に話していた。
佳那「えー、なにそれ」
莉愛乃「面白い感じの人だね」
それぞれ意見が違うから、おじいさんのイメージがどんどん変わっていった。そんなある日、いつも通りおじいさんが大きな木を見ていた。私も少し距離を置いて見ていたらおじいさんがくるっとふりかえった。
おじいさん「おお、君も興味を持ったかね?」
夕莉華「え、まあ」
おじいさん「この木を見て思うことはあるかい?」
突然話しかけられたので少し緊張しながら答えた。
夕莉華「幹が太くてりっぱな木だと思います」
おじいさん「だろ?人生も同じじゃ。君はまだ、若い。わしみたいな年寄よりもできることがある。だから、それをやりきってほしいんじゃ。わしは、できなかったことがたくさんある。けど、もうすぐ亡くなるだろう。君に伝言できてよかったよ。ほっほっほっ」
おじいさんは、そう言ってから大通りに歩いていった。なんでわかったんだろう。私は、今帰宅部に入っているが本当は吹奏楽部に入ってフルートを吹きたかった。なのに、欲望感の強い母、莉子と大学教授の父、剛太郎のせいで無理やり帰宅部になり夕方、遅いときは夜まで塾で勉強しなければならない。高校生だから少しは、わかるが毎日というのは流石にきつい。
姉の夕莉有は私に優しくて昔はこっそりフルートを買って吹き方を教えてくれていた。
けど、そんな姉も大学三年生ででなかなか難しくなってきた。それに、旦那さんもいるから….。どうしたらいいものか。