テラーノベル
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サァァァ……斬った鬼の体が塵になって崩壊していく。
「……人を喰った罪だ」
どこか苦しそうな、感情を押し殺したような声で静かにそう告げる。
討伐に随分と時間が掛かったようだ。
「……榊、報告頼む」
そう言うと榊は飛び去って行った。
時刻はもう昼時である。
「……まだまだだな」
要は身を翻して家へと向かった。
✴︎✴︎✴︎✴︎✴︎
「ただいま……」
玄関に入るとARKHEが仁王立ちしていた。
「何やってんの、ARKHE。しかも人ん家に上がり込んで。不法侵入で訴えるよ?」
「どこに行っていた」
ARKHEの言葉は有無を言わせない響きを伴ってかなめに届いた。
「……関係無いだろ」
かなめは目を逸らしてARKHEの横を擦り抜けて部屋の中に入ろうとした。
「待て」
ガシッ!
「……ッ……!」
かなめが歯を食い縛り、声にならない呻き声をもらす。ARKHEの手が鬼が斬った傷を強く掴んだからだ。
「……怪我をしたか」
「お前にッ……関係、ねぇだろッ……!」
かなめは腕を振り払おうとするがARKHEの力は思った以上に強く、振り払えない。
「離せよ!!」
じわっ……
ARKHEの手に生温い、ぬるりとした感覚が伝わった。
振り払った反動で止血していたのに再び出血したのだ。
「……ッ……出て行けっ!!」
かなめが怪我をしていない方の手でARKHEの背中をグイグイ押して、家の外に押し出そうとする。
「おい待て。押すな、貴様。おいっ!」
「……関係ねぇって……言ってんだろッ……!」
かなめは意地でも言う気は無いようだ。
(なら、無理矢理にでも口を割らせるか)
ARKHEは目を閉じてひとつ息を吐く。
そしてゆっくりと目を開く。
「かなめ」
「な、何だよ……」
「その傷……“鬼にやられたのだろう?”」
「……は……?」
コメント
1件
お疲れ様です!第7話読みました……。 かなめの「関係ねぇだろ」って、めっちゃ強がってる感じが切ないです。ARKHEに傷を掴まれて呻くシーン、痛みが伝わってきました。最後の「……は?」で終わる余韻がすごく好き。ARKHEの「“鬼にやられたのだろう?”」で空気がピンと張り詰める感じ、めっちゃ良かったです……! 次、どうなるんだろう。続き、静かに待ってます🌙🤍
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風夜
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