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中2じゃないのに厨二病の人にはぶっ刺さりだぜ…😇
もう寂れて忘れられた山の上の遊園地。もう工事も止まっており、瓦礫の残骸、ゴミの山、カラスの群れ、クレーン車などが置かれたままだ。しかし、その切なさが神狩は好きであった。No.5という肩書を背負いながらもここに来れば全てを忘れて初心に帰ることができる。まさに彼の原点だ。
「八平ぁ」
声の主はダイヤモンドレリュクのオーナー、雪之丞だった。
「……また来たんですか。もう来ないでくださいっていったじゃないですか」
「俺もお前が来てくれれば何回も来なくていいんだがな」
「……あんたがうちの元No.5の日影峠さんを引き抜いて俺を昇級させてくれたのは助かったよ…でも俺までスカウトするのは違うだろ」
「……行っとくが今日のはスカウトじゃねえ」
「?」
「久しぶりだなぁ、八平」
「……!!ひ、日影峠さん!?」
闇からでてきたのはダイヤモンドレリュクNo.3の派手な服装をし、青いサングラスをかけた日影峠 蘭だった。
「こいつに負けたらお前もうちにこい」
「……そーいうことかよ」
その頃、神楽はガチバイオレンス第二戦へと向かっていた。皐月も動向している。
「言っとくがこの前お前が勝ったのは無所属の雑魚野郎だからな」
「えぇ…あれで雑魚…?」
「ああ、今日のクラブは宵月FNS、アマチュアだ。」
ギギ……
「あ……ほ、本日はお願いします!茜里彰と申します!!」
「あ……?」
想像とは裏腹に出てきたのは青と紫のコントラストの髪をきつく縛り付けた美少女だった。
そして神輿神楽、ヤンキーであり、女子に話しかけられたことはもちろんなかった!!
「あ……おう………え…と…よろしく…」
「はい!」
(こんな可愛い子と戦うのかよ!?)
と、皐月に目配せする。
(がんば★)
そして試合開始時刻になった。
「それでは私、皐月が審判を務める」
「両者健闘を祈る!」
ごオン!!というゴングが響き渡る。
「よっしゃいくぞ……、?」
「やだ…死にたくない……死にたくない…!絶対負けたくない!!」
うずくまり、急に泣き出した彼女を見て神楽は躊躇した。それが命取りになった。
「おい…大丈夫かー」
「異能力!!」
「!?」
「コマンドヒューマンチェンジズ」
「なんじゃ?」
「馬鹿!早く異能力を出せー」
と、皐月が言う前に闘技場の彼方に神楽がぶっ飛ばされた。
「ガハッ!?なんじゃあ?」
「何よそ見しとんじゃおんどりゃあ!?」
茜里の異能力、別人格。自分に強く絶望することで、別の人格を作り出し、それが茜里自身を守ってくれる。
「他人任せな異能力じゃのお!」
「神楽!早く攻撃しろ!」
「異能力」
「雷獣天下!!」
また、神楽があの時の雷の鎧を纏う。しかし茜里も攻撃態勢に入る。
「雷で気絶しろ!」
「スパークライズ!!」
雷の槍を両手に持ち、茜里に全速力で投げる。
「ふっ、こんなもん」
茜里が近くの壁を蹴り、雷の槍へと向かっていく。
「なにぃ!?」
「ふっ!!」
雷の槍の1本をオーバーヘッドの体勢で蹴り返し、神楽へぶつける。
「かはっ!」
その衝撃で鎧が解除された。
そして、茜里はもう1本の槍を地面に突き刺した。
すると、雷が広がり、地面が放電状態になった。そして神楽の下へと向かい、ヘッドロックをかけ、地面に向かう!
「これで終いじゃあ!」
ドオン!!
煙が消えると、焦げ臭った匂いが広がり、神楽は倒れ、茜里が立っていた。
「審判、はようゴングを」
「ああ…」
「待て!」
「!?こいつ」
神楽が茜里の足を掴み、ひっくり返す。
「くそっ!」
「おらぁ!」
雷を拳に纏わせて、全速力で振る。その雷鳴はまるで龍を連想させる。
「雷獣龍鉄仙!!」
ドオン!
「かハッ!!」
ドサッ
「ヒュー。試合終了!勝者神輿神楽!」
「おっしゃあ!大逆転!」
「あ……、負けちゃいましたか…」
失神して、人格が元に戻った茜里が起きた。
「ああ……もうほんと嫌になる…なんでこうなっちゃうのぉ…やだぁ!!、」
その時、茜里の周りに黒い煙が浮かんで突風になる。その中に茜里が包まれ、一つの集合体となる。
「モウ……全部こわすぅ…!!!」
「な、なんじゃあ!?」
「異能力の暴走…!」
「ど、どうするんじゃ」
「……私が戦う。」
皐月が二本の斧を持ち、悠然と集合体の前に立つ。
「かかってきな。異能力の集合体よ。」
続く