注意事項
・1話参照
なんでも許せる方だけお進みください
______________
tn「……はぁ……」
胸の奥がまだじんわり痛い。
夢での息苦しさが、現実にも張り付いてるみたいだ。
喉の奥が詰まるみたいで、自然と目の端に涙が滲む。
tn「なんや…あの夢…」
見たことないのに知っている声ばかり、楽しそうで、寂しそうで、
最後だけ妙にリアルで、怖かった。
コン、コン、コン
小さなノック音が耳に届く。
tn「…?どうぞ」
ガチャ、と扉が開いて、ひょこっとutが顔を覗かせた。
ut「トントン?さっきから物音しとったけど大丈夫か?」
tn「…あぁ、別に。ちょい寝苦しかってん」
utはジッとtnの顔を見つめた。
心配してる時の、あの優しい瞳。
ut「汗かいとる…。なんか夢でも見たん?」
図星すぎて言葉が詰まる。
tn「……まぁな」
utは部屋に入り、ベッドの端にちょこん、と座った。
ut「話したくないなら無理にとは言わんよ。
でもろトントン、最近ほんまにしんどそうやからさ。」
tn「…………」
あー…ずるいなぁ。
そう言われたら、ちょっとだけ言いたくなるやん。
tn「……聞き覚えのある声ばっかりの奴に囲まれてる夢、見るんよ。 みんなの声に似てる…気がするような…違うような… でも、なんかめっちゃ、苦し、かった」
tnの声は微かに震えていた。
utは眉を下げて、落ち着かせるように背中をさする。
ut「そっか……怖かったな」
優しい声が胸に広がって、少し呼吸が楽になる。
tn「…夢の中の俺、息できへんかった。 ちょっとずつ意識薄れてって……」
ut「…それ、普通にアカンやつやんか。 今日は一緒に寝よ。俺、ここにおるから」
tn「は?いや別にええって…」
ut「よくない。次また苦しなったらどうすんの。」
反論しようとしても、喉の奥がまたきゅっと縮んでいて言い返せない。
tn「……お前、世話焼きすぎやろ」
ut「トントンが世話焼かせるんやって。 ほら、水飲め。ちゃんと呼吸して。」
tn「……ん」
コップを受け取り、ゆっくり口に含む。
冷たい水が喉を通って、少しだけ現実に戻された気がした。
utは微笑んだ後に、ぽつりと言った。
ut「……実はな、シッマも似たようなこと言っとって」
tn「え」
ut「夢、ずっと見とるって。 しかも、内容聞いたら……トントンのと似てたんよ。」
tn「……は? なんでや」
胸の奥がざわつく。
tn「なんで、俺とシッマだけ?」
ut「俺にもわかはへん。 でもな」
少しだけ声のトーンが落ちる。
ut「2人の夢、どっかで繋がっとる気がするんよ」
tn「繋がる?」
ut「おん。 だって……声が似とるんやろ?顔も知らん誰かの声が。」
tnの心臓がドクっと跳ねた。
tn「……ゾムとか……シャオロンとか、そう聞こえるだけやと思ってたけど」
ut「ほんまに“その誰か”がおるんかもしれんよ」
一瞬、部屋の空気が重たくなる。
tn「……どういう意味、?」
ut「俺もまだ言えるほどのもんやない。けど、ほんまにおるかもしれへんなって… 」
utはゆっくり立ち上がり、ドアに向かう。
ut「今日はもう休め。俺、すぐ外におるから。
なんかあったら呼べよ?」
tn「…おう」
ドアが閉まる音が、妙に長く響いた。
自分の夢の中の、あの声たちが脳裏に蘇る。
知らんはずなのに、どこかで知っとるような、
懐かしいような、悲しいような声。
胸が痛い。 苦しい。
tn「……ふぅ…」
静かな部屋で、tnは規則正しい息をした。
✱
誰かの声が聞こえる…
zm、sho、ut先生、sypくん、emさん…
と俺…、?
目を薄っすらと開ける。
聞こえていた仲間達の声は、知らない顔をした奴から発せられていた。
??「起きたんすね、」
tn「ぇ…と…」
sypくんの声。
??「?…ぁ、なるほど。ちょっと待っててください」
そういうとsypくんの声をした人はどこかへ行ってしまった。
tn「ここどこ…?」
周りを見渡すが、ただの、平凡な部屋。
なんの情報も無い。
ガタガタッ
先程、人が出ていった扉の奥から音が鳴る。
??「トンち~、?」
??「これが、ねぇ…」
??「ほぉーん…」
ゾロゾロといつか見たことのある姿の5人が入ってくる。
tn「えぇっ…と?」
??「あぁ、このトントンは俺達のことわからへんのか」
?? 「トントン」
ut「見た目変わっとるからわからんかもやけど鬱やで。」
tn「は…?」
見た目が変わったて、こんなに変わることある…???
zm「ゾムでーす」
sho「シャオロンやでー」
em「あ、エーミールです」
syp「ショッピっす」
tn「お前らが…???」
ut「おん。それでお前がトントン。もちろん見た目も変わっとるで」
tn「…………???????????」
もちろん、とは??
え、俺見た目変わっとんの?
てかよく見たら、服いつものとちゃうし…
syp「…どーぞ」
sypくんから手鏡をもらい、自身の顔を見る。
tn「コイツ誰……?」
sho「トントンやって笑」
tn「な、なんでこんな顔しとんの…??整形…??」
鏡に映ったのはミリも知らない
em「整形ちゃいますよ笑」
ut「それは、未来のお前や。」
tn「未来…?」
utがこくり、と頷く。
zm「トントン今何歳なん?」
tn「今?××やけど…」
zm「俺ら今××やから…××年前かな?」
tn「そんな数年で変わるもんなん、?」
sho「俺らは変わったな」
syp「変わらないといけない、ってか進むためには俺達に必要なことでしたからね、」
“進むために”
その言葉が妙に引っかかった。
変わったのは進むために
じゃあ変わらなかったら…?
em「今のトントンさんがそんなに難しく考えなくていいんですよ。考えたら、考えるだけ___」
ut「あ~!腹減ったわ!なんか食いに行こ!」
utがemの言葉を遮る。
今、emが何を言おうとしたのか
グゥ
sho「トントンも腹減っとるみたいやしはよ行こー!!」
tn「お、おん」
その言葉は一生わからないだろう。
✱
tn「…ぁ、?」
体を起こし、ベッドからゆっくりと立ち上がる。
机の棚を開け、鏡を手に取る。
そこに映るのは何十回、何百回、何千回も何万回も見た顔。
tn「…」
あれは夢だったのだろうか。
それとも本当に未来の自分なのだろうか。
tn「…あれ?なにが、…?」
数秒前まで覚えていた夢、
…ゆめ?
あれ、俺今なにしてたんやっけ、
忘れてはいけないような、忘れたほうがいいよな、忘れていてもいいような
そんな事を考えていたのだろうか。
_____________
一気に没作品へ進みましたね。ははは
それとこれで終わりの予定なんですけど、kn視点どーしましょ。
下の行ったら書きましょかね?
kn視点→♡500💬2
コメント
4件
未来…なんでそうなったんやろうな。コネさん視点がほしいです!そして!完結か…めっちゃ気になる。その後が