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シンカに回復魔法を施し、その後の処理もばっちり行った。
彼女は無事に目を覚まし、余らは帰宅の途についた。
彼女は何とも言えない顔で余を見ていたが、結局は何も言わなかった。
「今日も適度に疲れました。早く寝ましょう」
イリスがそう言う。
体力自慢の彼女ではあるが、ダンジョン攻略、フレアのサポート、そしてシンカの治療と、最近はいろいろな出来事があったからな。
精神面でも多少の疲れがあったのだろう。
「うむ。余も少々眠い。すぐに休むとするか」
余も、いつもより疲労を感じている。
明日も学校がある。
早いところ休んでおくのがよいだろう。
「それじゃあおやすみなさい」
「うむ。おやすみ」
余はそう言って、自室に戻った。
今さらの話だが、余とイリスは魔王城の最上階にて同居している。
余の直属の配下である彼女が、余の意向全てに応えるためだ。
同居している方が、いろいろ都合が良い。
余は城の最上階の一室を改装し、自分の部屋としている。
広い寝室に、豪奢な家具の数々。
これこそ、王にふさわしい空間と言えよう。
余は、その部屋の中央にあるキングサイズのベッドに横たわる。
「さあ、今後はどうなるか……」
フレアにシンカ。
まだ若いが、なかなか有望な者たちだ。
それに、イリスも確かな成長を見せている。
余は今日のことを思い出しながら、眠りに落ちていった。
ディノスが眠りに落ちた頃――
イリスは同じ階の別の部屋にて、モンモンとしていた。
「……」
最近見た、二人の痴態が頭から離れない。
まずは、フレア。
普段の勝ち気な性格からは想像もできないような乱れ具合であった。
さらに、シンカ。
彼女の乱れっぷりは凄まじかった。
普段のボーイッシュな雰囲気からは想像できない、淫靡な姿。
「あんなの反則です!」
イリスは自分の体を抱き締める。
体が熱い。
下半身に熱が集まっているのを感じる。
「ダメ! こんなの!」
彼女は自分に言い聞かせるように叫ぶ。
「これは、あれですよ! ただの生理現象! 他の人が乱れるのを見たら、誰だってそうなっちゃいますよ! ……多分」
イリスはそうやって自分を納得させようとするが……。
「……でも、陛下はあの二人に夢中のようでしたね……」
イリスにはわかっていた。
ディノスは年頃の男にしては、性欲が少ないように思える。
しかし実際には、燃え上がる熱情を理性で押さえつけているだけなのだ。
その内には、確かな情熱がある。
そしてそれは、身近なイリスではなく、フレアとシンカに向けられているようだった。
「……私にも、少しくらいは興味を持ってくれてもいいのに……」
そんなことを呟きながら、イリスはベッドに潜り込む。
「……今夜は眠れなさそうですね……」
彼女の指が股に伸びていく。
「んっ……」
イリスが声を上げる。
「あっ……、んぅ……。陛下……お慕いしています……」
彼女がぼそっとそうつぶやく。
「んんっ! くふぅ……」
そして、彼女は自分で自分を慰めていった。