「凛、手を離してくれないか?」
「やだ」
俺と凛とカナンはストーカー対策で並んで下校しているが、凛は俺と固く繋いだ手をほどこうとしない。
「斉木君から凛に告白したの?」
「俺は――」
「総司君じゃないよ」
凛は俺とカナンの間に入り、会話させないようにしている。
「私から告白したの」
「ええ!? モテモテの凛が!?」
「だって総司君のこと、大好きだから」
長年の経験でわかる。女の牽制だ。
「斉木君って優しいもんね」
「うん。大好きな彼氏だよ。大好き! 大好き!」
そんなに連呼せんでええ。
心配しなくてもお子さまに興味ないから浮気なんてしないし。
溜め息を吐きたくなったところで、カナンが前方を指差した。
「カナンの家、そこのアパート……」
言葉尻************
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