テラーノベル
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「翔太!待って!逃げないでよ!」
阿部に声を掛けてられ、足を止める
「あの…俺、邪魔してごめん」
振り向いた渡辺は、頭を下げて謝った
「どうして翔太は謝るの?俺は、凄く嬉しかったのに…」
阿部の言った、言葉の意味は分からないが
とにかく怒っていないのだと言う事が分かって、安堵した…
「だって、佐久間の告白…邪魔しちゃったし…」
「それは、あの後ちゃんと…俺が断って来た」
その言葉に、渡辺が驚いて顔を上げた
「断ったって…何で…」
本当に【分からない…】という顔をした、渡辺に苦笑いして
「俺には、気になる相手が他に居るし」
ハッキリ阿部は、そう告げた
「気になる相手?」
思い当たる人物が誰も居なくて、首を捻る
「うん。そう…」
そう言った阿部は、腕を引き…ギュッと力強く抱き締めた
「あの…だって、阿部ちゃん…。あの後、LINEの返事なかったし…」
そのせいで…てっきり自分は捨てられたのだと思っていた
「ごめん…あれは…」
そのまま、少し沈黙が続き…
視線を逸らした阿部が、ジッと何かを考えている
渡辺は、その間…口を挟まず
そのまま静かに待っていた
「?」
すると、急にスマホを取り出した阿部が…
一生懸命、何かを打ち始める
「?」
その姿を不思議そうに見つめていると…
やっと顔を上げた阿部が、スマホを振って合図して来た
『スマホを見ろ…って言ってる?』
ポケットに入れてあった、自分のスマホを取り出し…開いて見ると
阿部から1通のLINEが届いていた
「!///」
それは、ずっと待ち続けた…あの時の返信…
思いもよらない文面に、頬を染めて驚いている
『俺は、翔太を【愛してる】』
たった1行の文面から…阿部の気持ちが伝わって来て、思わず頬が綻んだ
ジッとそれを見つめていると、不意に近くに誰かの気配…
「!!///」
それが阿部だと気付いた時には
頬に柔らかな唇の感触…
手で頬に触れ、真っ赤になって俯くと
「これからも、よろしくね///」
そう耳元で囁かれ…
俺は何度も頷いた
【完】
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