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それから2年、僕はあと三日で18になる。




記者)どりす社長!計画は進んでいるのですか?




drs)…いえ、被験者がおらず、今は停滞しています。




drs)そこで私は、ボランティアを募集します。もし被験者になってくだされば、あなたとあなたの家族に、相応の報酬を差し上げます。




それを僕は、どりす兄さんの研究所で聞いていた。




slk)…まだ17歳ですよね。条件には…




alf)あと3日……3日で、18になります。




slk)この装置に入ると、30年間冷凍保存で、もしかしたら一生目覚めないかもしれない。それでも、よろしいのですか?




alf)…はい




slk)未練はございませんか…?




未練……未練か、




未練なら沢山ある。まだやりたいことも、行きたいところも沢山あった。




alf)……ない。そんなものは…




slk)……では、この死亡証明書にサインを…




ペンを取って名前を書く。




slk)…っ、!あなた、どりす社長の……




alf)…溺愛されていたのに、何故。と?




slk)……




alf)…もう昔の話です。




そうして僕は、18に眠ることを決めた。







残りの期間も、モブからの嫌がらせは続いた。




alf)……




病院から戻ると、リビングの机にプレゼント箱が置かれていた。




alf)もしかして……




箱を開けると、新品のカバンが入っていた。




alf)……昔……




幼alf)わぁ…!このカバンかっこいい!




幼drs)ふふ、あるふれにはまだ早いかな。




幼alf)むー…そうよなぁ…




幼drs)18になったら、誕生日プレゼントで買ってあげる!




幼alf)ほんと!?やったぁ!




……覚えててくれてたんかな…




mob)ちょっと!!触らないでよ!!




押しのけられる。




mob)なんでいつもいつも私のものを盗ろうとするの!?




hmt)なんの騒ぎだ!?




snm)あるふれ、また何かしたの?




mob)私のカバンを取ろうとして、!




drs)…なんて嫉妬深くて強情なんだよ…




alf)……ごめん…僕へのプレゼントだと……




hmt)勘違いすんな。




snm)せっかくのカバンが汚れた。綺麗にしな。




カバンを受け取り、袖で拭く




結局、僕だけが過去にすがりついてる。




drs)…もう拭かなくていい、そんなに欲しいなら買う…




alf)……大丈夫。もういらへん…




hmt)お前ほんと生意気!




mob)も、もういいよっ、ねっ?どりすお兄ちゃん、これ持ってお兄ちゃんの祝賀会に行くね!




drs)うん、来てね。




甘ったるい微笑みで頭を撫でる。




なんで?なぁ、兄さん……







婦人)見て、どりす社長がいらっしゃったわ!




drs)今日は、私の計画の祝賀会に来てくださり、ありがとうございます。




drs)この素晴らしい機会をいただけたと共に、計画の名前を、「或布冷睡眠計画」から、「端役冷睡眠計画」と改名いたします!




拍手が巻き起こる。







しばらくすると、モブがしなみ兄さんを呼ぶ




mob)しなみお兄ちゃん、お肉が焼けたよ!




snm)あ、わかった、今行く。




しなみ兄さんは生まれつき盲目で、いつも杖をついている。




兄さんの足元には段差があったが、それに気づかずしなみ兄さんはよろめく




alf)……!




倒れた先にはバーベキューコンロがあった




僕は咄嗟に兄さんを押した




snm)うっ、っ…!!




mob)しなみお兄ちゃんっ!




snm)く、っ…あるふれ、なんてことを、!




……そうだ…そうなるんだ…




alf)僕はただ、バーベキューコンロがあって、




snm)もしコンロがあったとして、モブが言わないはずがないだろ、!




alf)……




〜過去〜



幼alf)僕がしなみ兄さんの目になる!




幼snm)ふふっ、ありがと、でも飛び出してまで守らなくてもいいんだよ?




幼alf)いいのっ!







そんなこともあったかな…




alp)……あるふれ。




alf)…




alp)もうお前とは絶縁する!!




snm)…父さん……ちょっと、それは…




alf)…賛成。




drs)……!あるふれ、お前気でも狂ったか!?




hmt)そんなに、家族を辞めたいのか、!




drs)なら、二度と戻ってくるな!




kznk)娘は、この子だけだから!




……もういい。もう、これでいい。




僕は右手を胸に当て、深く深く頭を下げる。




alf)……今までありがとう。お世話になりました。




まさか、18の誕生日が、家族との決別の日になるなんてなぁ…







続く

大好きで、大切な家族へ、愛を込めて。

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