ーーー視点ーーーーーーー
モブ「お!にいちゃん!また来てくれたのか?」
?「、、、」
モブ「お前もすっかり”中毒者”だな?」
?「ねぇ、さっさとくれない?」
モブ「おや?気を悪くしてしまったかい?」
そう言いながらオジサンはケラケラ笑う。
モブ「いつも通り一本五万。払えや?」
?「これでいい?」
モブ「お!まいどあり!」
そう言って注射器を十本僕の手に乗せる。
そう、ここはスラム街。
ここには行き場をなくしたホームレスやヤク中がたむろしている。
あぁ。
自己紹介がまだだったね。
僕はカナダ。
うん、、他は思いつかないや。
?「まだ死なないでねオジサン」
モブ「あらよ?!」
彼はオジサン。
本名は知らない。
こうしていると家にすぐ帰ってこれる。
何も考えず。
🇨🇦「ただいま〜」
そういうと奥から「おかえり〜」という声が聞こえる。
今日は1人じゃないのか。
そのことを少し寂しがりながら「自分の部屋いるね〜」と返す。
いつも通り、。
いつも通りだよ。
これがね。
がちゃ
バタン
🇨🇦「ふぅ、、」
僕はみんなの前で演じている。
僕らしい僕を。
でもね、それではストレスが貯まるみたい。
だからこういうので発散してるの。
そう考えながら左手をめくる。
ちょうど関節あたりに無数の注射後。
これも全部クスリのせい。
そう思いながらさっき買った注射針を左手にさす。
🇨🇦「、ぁ♡~~~~~!気持ちいい、、♡もっとやりたい、♡」
そしてその瞬間
ぐらり
そして倒れ込んでしまうが。
頭を突き抜ける快楽とこのふわふわ感は裏切らず、僕の体に染み込んでいく。
かなり前から結構やっていたはずなのにこの感覚はずっと最初のまま。
だけど最近は。
🇨🇦「♡、、ゲホッゴホッ」
咳をする回数が増えてきた。
無論、医者にこのことを伝えたら警察行きなので言えない。
言えるわけがない。
いつのまにかふわふわとした気持ちのいい時間は消えていた。
後に残っているのは罪悪感とただの咳。
それが嫌で最近は他の薬にも手を出している。
マリフ◯ナ、◯麻、コ◯イン、◯ヘン。
、、今日は◯ヘンを飲む。
その瞬間にさっきのクスリと同じような快楽と、ふわふわ感が襲ってくる。
だからやっぱりオクスリはやめられない。
でも今日は運がなかったみたい。
兄さんに飲んでいるところを見られてたんだ。
早く吐き出せって言われて。
それでやっとこれがおかしいことだって気づいたんだ。
だってすごく昔から飲んでいたから普通のことだと思っていた。
悲しそうな顔を見てただ、ずっと、ずぅーっと。
ごめんね。の一言だけを発していた。
それでね、兄さんの権力で僕がクスリを飲んでいたことを無かったことにしてくれたんだ。
🇺🇸「これで大丈夫だ。もうこんなことをするんじゃないぞ?」
そう言って頭を撫でてくれた。
そうだよね、ごめんね。
こんなことして。
数週間後。
ずっと頭が痛い。
何もやる気が起きない。
多分これは中毒症状だろう。
そのことを兄さんに話した。
すると。
🇺🇸「大丈夫だ。大丈夫」
兄さんはそう言って悔しそうに笑うだけだった。
その声がうざったらしくて斧を兄さん頭に刺した。
そうすれば頭が痛いのがなんとかなると思ったから。
真っ赤な血が僕と僕の部屋に降り注ぐ。
兄さんが僕にもたれかかってくる。
それを煩わしく思ってしまう僕も大概だ。
その物音を聞いて父さんとフランスさん、昨日泊まっていたドイツさん、イタリアさん、日本さんが僕の部屋にくる。
みんな目を見開いて僕を見てくる。
その視線も頭がガンガンする要因になっていた。
やめてよ。
気づいたら血まみれの部屋と、僕と父さんしか立っていなかった。
みんなの方は見ない。
父さんは怯えたような目で僕を見る。
父さんのその目嫌いなんだよね。
🇨🇦「その目やめてほしいな?父さん」
そういうと、肩を震わせて父さんが笑う。
🇬🇧「ごめんなさいね、少しびっくりしてしまって。確かに紳士らしくありませんでした。ごめんなさい」
そう言ってよろよろと立ち上がり僕を抱きしめようとしていた。
その時ないはずの”コロシアイの記憶”がフラッシュバックして。
ドガンッ
父さんも紅い華を咲かせて倒れる。
部屋が真っ赤な血で汚れてしまった。
ここまでやっても頭の痛みは取れなくて。
🇨🇦「そうだぁ、僕の頭を壊しちゃえばいいんだぁ、」
そう言ってみんなを刺した斧で僕の頭を刺す。
目の前は真っ赤になっていった。
🇨🇦「これが死ぬってことなのか、、、」
目の前が霞む。
最後に見えたのは黒く長い髪をおろした高校生ぐらいの少女だった。
???視点ーーーーーーーーー
物語が終わったのを確認してこの部屋に降り立つ。
真っ赤な壁、真っ赤な床。
そして7人程度の人の死骸。
この設定を考えたのも、やらせていたのも全部私。
?「ふーん、くだらないな」
そう言いながらカナダくんの近くに落ちている赤い宝石を手に取る。
?「少なからず今だけはいい夢見てね」
いま、そう。
今だけは。
コメント
2件